鈴木麦太朗/題詠blog用


by yuaruhi
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いちばん星2009(その2)

題詠blog2009を完走した皆様の歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。051から100までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
2行以上にわたる歌は / で区切って1行にしてあります。


☆051:言い訳(中村成志さん)言い訳は散る花びらに約束は三面鏡の奥の楓に

☆051:言い訳(七五三ひなさん)一時間待たせた君の言い訳もただ一瞬のキスに適わず

☆051:言い訳(yuntaさん)言い訳に猫が出てきたら要注意犬なんかだとさらに最悪

☆052:縄(キヨさん)浮気したねことあなたを縄でぐるぐるまき うらやましくなる、入れて。

☆052:縄(ことりさん)マジシャンにゆるりゆるりと縛られてにやりとゆがむ縄のおんなよ

☆052:縄(たざわよしなおさん)FREEDOMと書いたTシャツ脱がせれば腰に縄目の日焼け跡あり

☆052:縄(内田かおりさん)人混みの中のひとりの足取りに小さく作る縄張りがある

☆053:妊娠(龍庵さん)まだ遠い台風の位置聞くような気持ちで知った君の妊娠

☆053:妊娠(こうめさん)我知らぬ世界はやさしい 妊娠を経てゆっくりとしゃべる友達

☆053:妊娠(桑原憂太郎さん)妊娠に至つた学級担任を男子生徒がぐるりと囲ふ

☆054:首(ほたるさん)さみしさを埋めたくて巻く足首のアンクレットに撥ねる泥水

☆054:首(ワンコ山田さん)足首の白さを保つスカートの長さ踏まれる恐れと共に

☆054:首(穂ノ木芽央さん)首筋に触れるな生きてゐることが判つてしまふぢやないか君に

☆055:式(祢莉さん)君と見た終業式のあとの空なんでもできる気がしてたよね

☆055:式(ぷよよんさん)「好きでした」成人式の告白が過去形だから今でも逢える

☆056:アドレス(佐藤羽美さん)草花の名前やメールアドレスや憎悪を記せるわたしの手帖

☆056:アドレス(酒井景二朗さん)シヨウウインドウひとつひとつに滿ちてゐるサマアドレスの無茶な輝き

☆056:アドレス(睡蓮。さん)何年も前のアドレス今もまだそのままだっただけでうれしい

☆056:アドレス(志井一さん)絶対に入力されることのない公式ホームページアドレス

☆057:縁(うたまろさん)闇空を黒く縁取る稜線に 全き闇ではないことを知る

☆057:縁(HYさん)別れても何故か再び出逢っちゃうそれが御縁の力じゃないかな

☆057:緑(松原なぎさん)えいえんのスープをわけあうとき花のかげが散らばる波紋の縁だ

☆058:魔法(春待さん)先生の怒鳴り声受けこっそりと右つま先で描く魔方陣

☆059:済(チッピッピさん)切り替えを早く済ませと日々責める テレビの右上アナログの文字

☆059:済(Re:さん)もう済んだことだと終わらせる君に忘れられない過去をあげます

☆061:ピンク(理阿弥さん)サキワレで赤・白・夏・赤・白とツブしてピンクそしてまた夏

☆062:坂(諏訪淑美さん)この町は坂多き町よ上り来て汗拭くわれを鴉が笑う

☆062:坂(只野ハルさん)墓参り杖つく母の手をとりて上る坂道休みつつ行く

☆063:ゆらり(イマイさん)ふりむけばゆらりと赤い立葵わたしはいつまでここにいますか

☆064:宮(富田林薫さん)宮崎のひとが紙袋抱えてやってきて次々取り出す完熟マンゴー

☆065:選挙(藻上旅人さん)選挙の日公民館に君がいた大人になって君がいたんだ

☆066:角(みずきさん)角といふ角に不安の溢れゐて真中に置きし夜の携帯

☆066:角(あみーさん)オレ様が本気を出すと怖いぜー オセロの角も裏返すぜー

☆066:角(だやさん)祖父の部屋に角行一枚落ちていて 飾られていたのかもしれない

☆067:フルート(soraさん)フルートに添えたる指の細きこと言葉にしてはならぬと思つた

☆068:秋刀魚(ひいらぎさん)夕暮れに秋刀魚の焼ける匂いしてもう握れない右手を想う

☆068:秋刀魚(木下一さん)魚屋が秋刀魚と一緒に売り飛ばす君のパンティ栗色でした

☆069:隅(jonnyさん)ため息をひとつついたら部屋中の隅から僕も僕もと僕が

☆069:隅(石畑由紀子さん)胸の隅忘れられない影のあるままでいいんだ君と生きたい

☆069:隅(五十嵐きよみさん)水入れを飽かず眺めた隅々に絵筆の青が行き渡るまで / Ce'cile

☆071:痩(伊藤夏人さん)痩せ型の男だろうと思います 君の隙間に入るとしたら

☆071:痩(Yoshさん)「痩せてる?」と「げっそりしてる?」の間には何光年のディスタンスある

☆072:瀬戸(nnoteさん)てのひらにあるものだけをいとおしむ瀬戸物市の赤い箸置き

☆073:マスク(西中眞二郎さん)マスクしても瞳やさしき人ありて向かいの座席に揺られておりぬ

☆074:肩(都さん)その肩にちょっとは重みをかけてよい? 今日はなんだか荷物が重くて

☆074:肩(茶葉四葉さん)ばっさりと肩まで届いた髪切られ あぁいつだって前の方が好き

☆075:おまけ(蓮野 唯さん)父の日に肩叩き券渡すけどおまけのケーキは私が食べた

☆075:おまけ(夢雪さん)キスをして体中にキスをしておまけにも一つキスをください

☆076:住(佐藤紀子さん)わがうちの浦島太郎が目を覚ます カナダに住みて三十二年(浦島太郎物語)

☆076:住(佐山みはるさん)佳きひとの住みたまへるかカーテンに風さわりゆく新しき家

☆076:住(青山みのりさん)永遠に住まないだろう国の名を画面のなかの鳥がさえずる

☆077:屑(空山くも太郎さん)屑箱に何度も投げて外しては二人でずっと笑ってたかった

☆078:アンコール(さかいたつろうさん)アンコールだらけのベッドで二人して君の指輪を探してたよね

☆078:アンコール(斗南まことさん)たくさんの手が打ち鳴らすアンコール私にはもうなにも出せない

☆078:アンコール(ME1さん)脈絡を得ずに音符は途切れてく アンコールはない僕らの連弾

☆079:恥(小早川忠義さん)恥ずかしき歌削られてうたびとの第一歌集書棚に並ぶ

☆079:恥(美木さん)深夜すぎ高校時代の恥ずかしいセリフ思い出し うわあああああ

☆079:恥(葉月きららさん)照れながら繋いでくれた右手から汗がにじんで恥ずかし笑い

☆080:午後(ふみまろさん)何という風が吹くのか失いそうな午後のカフェに 失うだろう

☆081:早(畠山拓郎さん)大雨で早月川に水が増すワゴンRも流されてゆく

☆081:早(西野明日香さん)早朝のテラスに立ちて日本を確かめていると君の背は言う

☆081:早(じゃみぃさん)早々のメールの返信嬉しくて来ないメールをいつも待ってる

☆081:早(近藤かすみさん)早くはやくと母に急かされ子は育ち巣立ちゆきたり東へ西へ

☆081:早(bubbles-gotoさん)すべるよに夏の陽を曳く散水車、お早う、子供たちよお早う

☆081:早(今泉洋子さん)どれだけの時間をもつているのだらう六道の辻を足早に過ぐ

☆082:源(扱丈博さん)水源をもたぬ小川を流れさせひとつもぞっとしないたましい

☆083:憂鬱(八朔さん)どこがどうであれば短歌といえるのか 三十一音の憂鬱

☆083:憂鬱(ろくもじさん)憂鬱になろうとしても憂鬱になれない憂鬱があるだろうか

☆084:河(萱野芙蓉さん)水銀がしづかにひれに溜まりゆく許しすぎてるあなたの河で

☆084:河(笹本奈緒さん)仙台が大好きすぎて焼き芋を包むのだって河北新報

☆085:クリスマス(すいこさん)クリスマスパーティー途中で抜け出して日本にあるラブホに行こう

☆086:符(冥亭さん)酷暑日の畳みかけたる三連符 途切れてのちの盂蘭盆会かな

☆088:編(虫武一俊さん)社史編纂室がどうして悪いのか人と会わずにすみそうなのに

☆088:編(にいざき なんさん)君からの言葉を編んでマフラーを作りたいんだ「何か喋って」

☆088:編(里坂季夜さん)ひとつづつ編み図のマスを埋めてゆく色鉛筆の芯のたしかさ

☆089:テスト(ちょろ玉さん)心理テストするから10回「好きだ」ってあたしの目を見てゆっくりゆって

☆089:テスト(こゆりさん)ねえ先生 テストに出ないことばかり大事にしたいような空だね

☆089:テスト(はづき生さん)まひるまの期末テストの帰りみち焼き芋屋台の横とほりすぐ

☆090:長(天野ねいさん)長いこと会えなくたって大丈夫だけどたまにはちゅーもしたいな

☆090:長(青野ことりさん)おわらない受話器の向こう 長い夜 すべて吐き出すまでおわれない

☆090:長(駒沢直さん)七年の長きにわたるご愛顧に感謝してみた君の寝息に

☆090:長(久哲さん)広告マンだった養父の形見からいかりや長介の名刺一枚

☆090:長(やすまるさん)はなびらの薔薇の花びらのあまやかさ長い一日の途中にあれば

☆091:冬(水風抱月さん)冬枯れる舗道の木立人気無く都会の肋からからと鳴る

☆092:夕焼け(夏実麦太朗)あまりにも美しすぎる夕焼けに俺一人でもいいと思った

☆092:夕焼け(珠弾さん)夕焼けのコロッセウムで待っている……話し合いではなさそうだな

☆092:夕焼け(流水さん)夕焼けの踏切待ちで二人して轢かれ続ける影を見ていた

☆093:鼻(船坂圭之介さん)ほの匂ふ香を窃(ぬす)みたり 撃たれたり銃口は在り鼻の真中(まなか)に

☆094:彼方(わらじ虫さん)彼方って案外近いえりちゃんは隣りの街に引っ越すらしい

☆095:卓(髭彦さん)円卓の歴史彩る騎士たちよ中華料理よ回転寿司よ

☆095:卓(お気楽堂さん)徹マンの朦朧とする頃合に卓の下から五枚目の白

☆095:卓(紫月雲さん)陽の落ちた隅の小さな食卓に幸せ一片しつらえており

☆099:戻(新井蜜さん)繰り返し波の戻つてゆくところ足下の砂を引きさらひつつ

☆099:戻(市川周さん)なにを巻き戻そう冬の逆上がり(きりがよいので七七はなし)

☆099:戻(keiさん)後戻りできない今日の側面にメタセコイアの正しい樹形

☆100:好(庭鳥さん)お好みの強さを聞かれやさしくと言えば一気に締められた首

☆100:好(吉里さん)たくさんのお気に入りがあるんですそんな私も実は好きです

☆100:好(かりやすさん)はんぶんの細好男(ささらえをとこ)に見送られ残業帰りのこはくないのだ
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by yuaruhi | 2009-12-19 20:11 | いちばん星