鈴木麦太朗/題詠blog用


by yuaruhi
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題詠blog2012まとめ

題詠blog2012で詠んだ歌をまとめてみました。


参加します  百題で歌詠みびとを結ぶろぐ今年も参加しますよろしく

001:今  新聞が郵便受けに入る音ことり聞こえて今日は始まる
002:隣  いくつもの観光名所があるだろう隣りの星を訪ねたならば
003:散  ひとさじの龍角散にむせぶ夜ふと思い出す初恋のひと
004:果  グレープよりさらにグレープ感のあるファンタは果汁ゼロパーセント
005:点  太陽の黒点ふえてゆく春に笑いの止まらぬ夢を見ている
006:時代  おおざっぱな青春時代のまんなかに缶コーヒーの缶は立ちおり
007:驚  飲み終えた缶コーヒーの缶たちがサンバを踊りだせば驚く
008:深  深炒りの缶コーヒーを選ぶなら少しはやさしくなれるだろうか
009:程  あたたかい缶コーヒーを飲みながら考える程ほどの人生
010:カード  缶コーヒーのおまけのカードに描かれた色とりどりの絶滅危惧種

給水ポイント(010地点)  オアシスのような給水ポイントにたどり着いたら歌を残すよ
給水ポイント(010地点)  惑星に缶コーヒーが満ちゆけば今始まりの歌が生まれる

011:揃  夕闇は東のほうからやってきて玄関の靴を揃えたくなる
012:眉  ロッカーの鏡のなかにひとりきり眉の角度を確かめている
013:逆  逆なりとぴったりとワニ不徳説く飛ぶニワトリだっひとり鳴くヤギ
014:偉  ごちゃごちゃとしているものを整理する偉い先生と言われるひとは
015:図書  図書館にすいよせられてわたしたち口を開けばひそひそ話
016:力  引力を思えば不思議人間は猫は地球にくっついている
017:従  先頭の鴨に続いてゆく鴨は前ゆく鴨に従いあるく
018:希  希望とは姿を変えてひそむもの中学校の校歌のなかに
019:そっくり  真夜中にのむ酒よろしするめいかコンロの上にそっくりかえる
020:劇  何気ない寸劇みたいな毎日で良いんじゃないかと自分に言った

給水ポイント(020地点)  猫も鴨も山羊も鰐も鶏も不思議な歌にそっくりかえる

021:示  自らを暗示にかけると良いという本は何冊読んだか知れず
022:突然  落ちてくるものの数あるなかにして雹は突然落ちてくるもの
023:必  「必ず」と赤いはんこが押されると緊張レベルが一段あがる
024:玩  地場産の間伐材でつくられた玩具あふれる ああ、道の駅
025:触  世の中のあぶないものの大方は触れてしまうとジエンドである
026:シャワー  おそろしく細かい霧のシャワー浴び濡れてないかと気になっている
027:損  生活は充実してるはずだけど損することにひどく怯える
028:脂  先輩の同じ話を聞きながら豚の脂身きれいにはがす
029:座  カチカチと座椅子の角度を変えてゆく正しい位置はどこなのだろう
030:敗  太陽の愛に敗れた北風は南の方に行くほかはなく

給水ポイント(030地点)  霧と雹は同じ分子でできてるが同じ歌には同居できない

031:大人  もりもりとあおむし太りゆく春に大人料金はじめて払う
032:詰  うまい棒ぎっしり詰まったポリ袋それは悲哀のひとつのかたち
033:滝  旅人の顔してひとはボースとる夏のしぶきの滝を背にして
034:聞  冷えきった夜の布団にもぐり込み電車の音を聞き分けている
035:むしろ  冬寒の納屋でむしろを編むだろう千年前に生まれたならば
036:右  男前蜷川新右衛門殿の名前のなかの右の立場よ
037:牙  ライオンがあくびをすれば不確かな現実のごと牙あらわれる
038:的  練習をしているわけじゃないけれど的をはずしてしまうと怒る
039:蹴  おととしの冬蹴飛ばした白菜がことしようやく地面に落ちる
040:勉強  人生は勉強だって聞くたびに僕はあせって勉強をする

給水ポイント(040地点)  うまい棒ほどのあおむしいるならば歌にしたいと思う真冬日

041:喫  日曜の午前十時の喫茶店どっちつかずにサラダを食べる
042:稲  さみどりの稲穂いっきに吹きだせば航空写真の景色は変わる
043:輝  猫よけのペットボトルは輝けり朝日のつぶを反射しながら
044:ドライ  夕暮れは窓のすべてに訪れるドライブスルーにならぶ車の
045:罰  罰金を払わなければならないが人生ゲームなれば気楽に
046:犀  白黒の犀の違いを知りいたり小池光の歌集を読んで
047:ふるさと  寅さんはセピア色したふるさとを鞄に詰めて歩いています
048:謎  知ったとて謎はその分ふえるから知らなくたって良いのだけれど
049:敷  敷石に歩幅合わせて歩いてく自分自身にだまされながら
050:活  新聞の活字おおきくなってゆくそれは自慢と言えるだろうか

給水ポイント(050地点)  新聞の活字輝く白犀が黒犀あてに歌を送れば

051:囲  コンクリに囲まれている都会には花と緑が意外に似合う
052:世話  バーチャルな金魚の世話をするためにリアルな金をつかう末の世
053:渋  頭から爪先までがしまむらの私は渋い色をしている
054:武  果樹園を通り抜けてく東武線窓は四角く風をきりとる
055:きっと  夏になり蚊に刺されたらかゆくなるたぶん絶対きっとムヒ塗る
056:晩  朝晩の車のなかはニュートラル「壁は楽しいワハハ」と叫ぶ
057:紐  ちょうど良い具合に靴紐ゆるめたら朝の光はあたたかかった
058:涙  絵に描いた涙のかたちいつだってとんがる先は空を指してる
059:貝  つぶ貝が流れてきたら取るだろう十メートルの旅路の果てに
060:プレゼント  プレゼント配りおわったおじさんの腰にマッサージチェアはやさしい

給水ポイント(060地点)  果樹園に朝の光がさし込めば歌のいくつか流れるだろう

061:企  企画書はA4用紙一枚に転勤辞令はA5用紙に
062:軸  天上で弥勒菩薩が笑うならカリンコリンと地軸ずれるよ
063:久しぶり  東京は久しぶりでもないけれどビルの高さを見あげてしまう
064:志  志を高く保てば風邪なんかどっかいっちゃうことを知ってる
065:酢  酢みたいな味のしている白ワインそれは古いということなのだ
066:息  吸う息に君の香りが混じってて余計なことをしゃべってしまう
067:鎖  銀色のほそい鎖を首に巻くおんなのひとが多すぎますね
068:巨  化学的にどうなってるか知らないがウルトラマンは巨大化するよ
069:カレー  思いのほか浅いってことに驚いたインドにおけるカレーの歴史
070:芸  明るさを抑えた手芸用品店毛糸の匂いは日なたの匂い

給水ポイント(070地点)  白ワイン飲みつつ歌会しています弥勒菩薩とウルトラマンは

071:籠  自転車の籠に入ったチラシには明るい暮らしが保証されてる
072:狭  狭い道散歩するとき懐かしいはじめて通るこの狭い道
073:庫  庭先のちいさな倉庫に仕舞われたローラースルーゴーゴーの錆
074:無精  一ヶ月風呂に入っていないのは無精じゃなくてポリシーですね
075:溶  溶けのこる雪は歩道にかたまって小学生はよけねばならぬ
076:桃  端的に名をつけられて桃太郎われは麦から生まれたにあらず
077:転  郊外のホームセンターで自転車を購うときのうしろめたさよ
078:査  審査員席に座ったひとたちよボタンを押せばしびれるかもよ
079:帯  夏場には熱帯とい言い冬場には寒帯と言う自由気ままに
080:たわむれ  たわむれに背負うと危険腰を二度やってしまった僕は知ってる

給水ポイント(080地点)  自転車に乗って進むよ桃太朗狭い道には歌が落ちてる

081:秋  けやきの木きれいさっぱり切られてていつのまにかに秋は過ぎゆく
082:苔  裏庭のどくだみ嫌い銭苔はあんまり大きくならなくて好き
083:邪  風邪をひく前に葛根湯飲めと風邪ひいてしまった後に言われる
084:西洋  太平洋に水はまあるく満たされて大西洋は地図の左右に
085:甲  数千のスズガモ海に浮かんでる甲板のひとみな海を見る
086:片  冷蔵庫の下に静かにひそみいるガラスの破片をいたく恐れる
087:チャンス  手のなかにチャンスは入っているだろうガッツポーズの指をほどけば
088:訂  全身に訂正印は押されててひとつひとつが思い出である
089:喪  バス停は真夏の光を反射する喪服のひとの後ろにならぶ
090:舌  赤道の国の暮しを思いつつ黒糖飴を舌にころがす

給水ポイント(090地点)  冷蔵庫いくつ沈んでいるだろう歌の溶けてる真夏の海に

091:締  高架橋ささえるボルト締めあげて高いところにひとは働く
092:童  木曜の昼はぽわんとしていますの児童公園無意味に広い
093:条件  呼ばれればハイと元気に返事する条件反射こそかなしけれ
094:担  五十年のちのことなどわからぬが明日の日本を担う若者
095:樹  菩提樹の下のベンチに寝ころんで夢見る夢を見るという夢
096:拭  テーブルに水こぼしたら拭けばいい全てはそこから始まっている
097:尾  ふるふるん尾をゆらしてる白い犬笑われてるのかもしれないね
098:激  静かなるびっくり箱のわたくしは激しいちからを蓄えている
099:趣  河原にはツグミムクドリ来ています趣味は散歩ということになる
100:先  先をゆくひとを追い越すこともなく歩き続ける駅までの道

打ち上げ会場  百の歌びっくり箱から出てきたぞ菩提樹の下で眠っていたら
完走報告  ありがとう今年も百首詠みました 皆さんの歌読むの楽しみ
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by yuaruhi | 2012-02-05 22:07 | 短歌まとめ