鈴木麦太朗/題詠blog用


by yuaruhi
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いちばん星2014

題詠blog2014を完走したみなさまの歌から、いちばん星をあつめました。

細かい作業でしたので間違いがあるかもしれません。
ありましたら訂正いたしますのでご指摘ください。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆002:飲(三沢左右さん)飲み干せば身ぬちの針を巻き込みて喉を転がるジンジャーエール

☆003:育(美穂さん)心配の種をひと粒たずさえてスポック博士の育児書の中

☆003:育(中西なおみさん)わたくしの少女ほほえむイルカからクジラに育つ雲をみつけて

☆003:育(mikiさん)逞しく育ちゆく孫 眩しくも / 我れ髪白く また白くなり

☆004:瓶(キョースケさん)空き瓶がころがる浜辺ぼくたちは海を眺める生き物だから

☆004:瓶(髯仙人さん)ときとして 頭の隅の 青春の 瓶詰めのジャム パンに塗ってる

☆005:返事(椋さん)おはようの返事に添える一枚は 見つけたばかりの春福寿草

☆006:員(有櫛由之さん)さみどりに澪ひく波を寂しみぬ 古甲板員みたび娶りき

☆006:員(小倉るいさん)物理部のたった一人の女子部員アンモナイトを借りて返さず

☆007:快(中村成志さん)雪の日は土曜日が良く寝床から快速線の過ぎる音聞く

☆007:快(御糸さちさん)名にし負わば通勤快速こころよく江東区へと私を運べ

☆009:いずれ(ほしさん)鎌倉をいづれともなくさまよひてふたりははなしをしたかつただけ

☆010:倒(天野うずめさん)ああ俺はいろんなものを捨ててきた きれいにジェンガは倒れてくれる

☆010:倒(たえなかすずさん)立ってするキスから倒れこむまでのほんの十秒樹々の音する

☆011:錆(こはぎさん)錆びてゆくこころもあると知っていてあなたは甘い雨を降らせる

☆011:錆(とおとさん)神錆ぶるつはものどものとてちてた喇叭鳴るなるたそがれの国

☆015:艶(三船真智子さん)前髪をはらう指先艶めいて五千万回盗み見ました

☆016:捜(槐さん)春深み燃え立つほどの紅を捜し当てむとこころ騒げり

☆017:サービス(只野ハルさん)ほっとする熱いお絞りサービスにオジサン達はああと声上ぐ

☆017:サービス(はぜ子さん)海よりも高原よりも思い出はサービスエリアのコーヒーの湯気

☆018:援(影山光月さん)「人生の応援歌です」ラッパーがラジオで語る雨の日の午後

☆020:央(白亜さん)早朝の中央線に乗るきみを思うと広がる夏空がある

☆020:央(閏さん)灼熱の黒い煙は温度計 中央アジアの燃えないトカゲ

☆021:折(鈴木麦太朗)折々にちいさなハエがあらわれてバナナの皮を舐めたいと言う

☆021:折(エクセレント安田さん)曇り空?? 御出掛け前に 折り疊み ポーチ??に入れて 準備萬端

☆022:関東(柳原恵津子さん)東京でも日本でもなくこの街を関東と呼ぶときのあかるさ

☆024:維(牧童さん)ほころびたジーンズまでも蘇る / 繊維模様の雨に抱かれて

☆027:炎(西中眞二郎さん)縄文の人らいかなる貌(かお)をして炎と燃える土器作りしか

☆028:塗(@貴さん)遺品整理のみのひとひよ輪郭のしかと描かれし塗り絵をもらふ

☆029:スープ(平野十南さん)かっこいいとおしゃれの役に立たなさを学びきれずにスープに茸

☆031:栗(佐野北斗さん)焼き栗がはじける冬の雑踏に純粋な雪を待つパリの街

☆032:叩(とみいえひろこさん)叩かれて煽られて空は脱いでいる二月の青がいちばん揺れる

☆035:因(青山みのりさん)おそらくは偏食多き前世の因果なりけり笹食うパンダ

☆036:ふわり(紫苑さん)ふふみゐる夏のこだまを放たむと蓮のうてなのふはりとひらく

☆036:ふわり(わんこ山田さん)切りすぎて泣き出しそうな前髪に君がふわりと名付けてくれた

☆039:鮭(希屋の浦さん)朝食に鮭フレークを食べている今日のわたしに予定はないの

☆040:跡(泳二さん)この星を奇跡の星と言うけれど火星にはある火星の奇跡

☆041:一生(廣珍堂さん)指先に初めて触るる固さあり一生終へし母のくちびる

☆043:ヤフー(星桔梗さん)検索でヤフーを使用しなくともやっていけるかグーグルに問う

☆047:持(ひじり純子さん)弁当は持ちましたかと訊かぬ日に限って忘れる 私が食べる

☆047:持(やまさわ藍衣さん)うまいから持っていきなとチャーシューのしっぽをぜんぶ集めてくれた

☆048:センター(永乃ゆちさん)ストレスを抱えた会社員がいてセンターマイクを持って逃走

☆053:藍(お気楽堂さん)楽歌みゆき31 「時代」 / ずっしりと重い甘藍選りながらかつて貧しき日々ありしこと

☆053:藍(蓮野 唯さん)藍色を静かに白が押していく午前六時の窓辺の机

☆053:藍(RINさん)デニム地の硬さにも似て十代が駆ける部活の風は藍なり

☆055:芸術(遥さん)「芸術が不得手な人も大丈夫」言われ始めた絵手紙文通

☆055:芸術(あかねさん)つかんだとおもったときに離れてる芸術的なフレーズがある

☆057:県(山本左足さん)鳥取の県庁所在地がどこか知らないけれどお前が好きだ

☆059:畑(木下BUCK-TICK侑介さん)もちもちのももちものちにかちかちの畑みたいになるのかな(無い)

☆059:畑(柏井なつさん)平等に畑に水を撒いている神様だってそうして欲しい

☆062:ショー(谷口みなまさん)水槽とみまごうガラスのショールームアルファ・ロメオの赤色潤む

☆062:ショー(新藤ゆゆさん)ぺこちゃんはブッシュ・ド・ノエルに腰掛けてショーウインドーの外を夢見る

☆063:院(はぼきさん)退院の荷物まとめて着替えたらなんだかとても場ちがいな人

☆063:院(コバライチ*キコさん)病院のにほひは案外嫌いじやない非日常に身を沈めたり

☆067:手帳(はこべさん)気に入りの去年の手帳探せども今年は買えず調子がでない

☆067:手帳(湯山昌樹さん)辛いこと悲しいことも書いておく システム手帳は抜き差し自由

☆068:沼(梅田啓子さん)手賀沼に印旛沼より嫁ぎ来てわたしの人生つねにどろどろ

☆069:排(深影コトハさん)いつもよりホットミルクを甘くして雨のワルツを聴く排卵日

☆071:側(海さん)スクランブル交差点にて側転で対角線上へと突き進む

☆071:側(大島幸子さん)縁側に湯呑みはふたつ 大木のキウイに登る猫を見ている

☆072:銘(横雲さん)形見とて誰着ると無く置かれつる祖母の遺せし絣銘仙

☆072:銘(西村湯呑さん)座右の銘1.5とかつぶやいてあなたのいない右側に泣く

☆073:谷(じゃみいさん)夏の日に胸の谷間に視線行くそれだけだけどそれだけだけど

☆074:焼(葵の助さん)穏やかに笑んできれいに焼き魚食べる人から薫る潮風

☆074:焼(周凍さん)空蝉と知りて見る夢なほかなし身を焼きつくす火にこがれつつ

☆074:焼(矢野理々座さん)焼香のお盆にもしもふりかけを置いたらやはりバレるだろうか

☆076:ほのか(じゃこさん)もう一度海が見たいと言う海老がほのかにあかく染まりはじめる

☆078:棚(円さん)反射する海の明るさ受けとめてかはたれ時の棚田をくだる

☆081:網(RussianBlueさん)麦わら帽の子供が放つ投網には宝石みたいな稚鮎が光る

☆083:射(諏訪淑美さん)静脈を探しあぐねる看護師の持つ注射針が凶器に見える

☆084:皇(睡蓮。さん)歴代の天皇の名を暗唱し最後に「ヘイ!」とキメる三歳

☆088:七(砂乃さん)七階のビルから見下ろす人々は細胞のようにどわどわ動く

☆088:七(土乃児さん)教会で七五三の礼拝に聖母子像の飴を授かる

☆090:布(原田 町さん)端布をいろいろ集めキルテイング作らんとして数年を経つ

☆090:布(佐藤紀子さん)久々に来る子を待ちて下ろしたる布巾なかなか水を吸はない

☆090:布(光井第一さん)ろくでもない大人になったけどずっと財布の中にあるクローバー

☆090:布(由子さん)服作りジャンキー由子は毛糸、布眺めるだけで恍惚となる

☆093:印(秋月あまねさん)表札に奇妙な印を見つけたら盗賊たちが来るかもしれぬ

☆093:印(ゆきさん)窓ガラス叩く雨脚強まれば街はいよいよ印象派めく

☆097:陽(五十嵐きよみさん)一度だけ陽気な人と評されたネットで会話をはずますうちに

☆098:吉(文乃さん)私にも一つください吉備団子百人力の母になりたい

☆099:観(映子さん)観客の一人になりて見つめればわが激情も面白くあり
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by yuaruhi | 2015-11-14 23:36 | いちばん星