鈴木麦太朗/題詠blog用


by yuaruhi
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いちばん星2008(その2)

題詠blog2008を完走した皆様の歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。051から100までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

(2行以上にわたる歌は / で区切って1行にしてあります。)


☆051:熊 (はらっぱちひろさん) 眠れない夜はウサギのいる絵本はしゃいだ夜は小熊の絵本

☆051:熊 (虫さん) 熊じゃなくこぐまちゃんです 昼顔を体に巻いて真夏のからだ

☆052:考 (瑞紀さん) 居候の蜘蛛太は今日も長考中壁の模様になるかもしれぬ

☆052:考 (秋ひものさん) 時々は沈考します 愛について パンツをうかつに脱げない場所で

☆053:キヨスク (はせがわゆづさん) 初めての駅だけどそこにもキヨスクがあって何だか安心してる

☆053:キヨスク (本田鈴雨さん) キヨスクをキヨスケと呼ぶ母の買ふ都こんぶのほのあまき粉

☆054:笛 (みち。さん) とてもよわい笛の音色だいま空にいのちのようなものがのぼった

☆057:パジャマ (東京テレポート博士さん) 赤パジャマ 青パジャマ 黄パジャマ しか置いていない こだわりのパジャマ屋をオープンさせました 来てね

☆057:パジャマ (流水さん) 一人着たパジャマを一人洗っては一人で干して一人で畳む

☆058:帽 (Yoshさん) 「ドタ靴」と「だぶだぶズボン」 「山高帽」おじさん語る「勇気が必要」

☆058:帽 (五十嵐きよみさん) 地下道をまた歩き出すバイオリン弾きの帽子に小銭を投げて

☆058:帽 (帯一鐘信さん) 屋根裏の片隅にある蜘蛛の巣をすり抜けてゆく帽子が笑う

☆058:帽 (我妻俊樹さん) アンテナに引っかかってる水泳帽 全部の窓が映すほどの雲

☆058:帽 (振戸りくさん) 小学校一年生の全員に黄色い帽子が支給されます

☆058:帽 (斉藤そよさん) そのままにしておくためにけんめいにいつかつくった帽子のへこみ

☆058:帽 (蓮野 唯さん) 押入に見覚えのある桃色のリボンがついた麦わら帽子

☆058:帽 (里坂季夜さん) 飛ばされた帽子を拾いにゆくようにライブハウスに通っています

☆059:ごはん (みゆさん) 母さんの味を真似てはみたけれど何かが足りぬ炊き込みごはん

☆059:ごはん (井関広志さん) ゴキブリと告ぐる店員を脇に見て慌てず騒がずごはん定食

☆059:ごはん (月子さん) おちゃわんに白いごはんがふっくらと 冷えた心もぽかぽかするね

☆059:ごはん (村本希理子さん) ひと粒のごはんが留めてゐる予定 靴に迷へば雨脚強まる

☆060:郎 (ひぐらしひなつさん) 女郎花泡立つ午後を笑わなくなった姉から離れて歩く

☆060:郎 (わらじ虫さん) 一郎だ太郎だなどと子に付けし親の決意を我思うなり

☆060:郎 (市川周さん) 期待などされぬくらいがちょうどよい一郎二郎三郎四郎

☆060:郎 (橘 みちよさん) 午後の日差し女郎蜘蛛の巣を透りくる女の日々もあとわずかにて

☆060:郎 (行方祐美さん) 長年の付き合いを持つ一太郎ゆび一本の魔術師であれ

☆060:郎 (酒井景二郎さん) 僕の名は酒井景二郎といひます 影を半分背負つてゐるんです

☆060:郎 (髭彦さん) 雪降れど太郎次郎の名の無くば降りつむ屋根も空しかるらむ

☆062:浅 (暮夜 宴さん) もう二度と浮上できない気がしてる夜に浅川マキを歌うな

☆062:浅 (水野加奈さん) 浅瀬から沖へ一気に流される 落語のオチを聞いた瞬間

☆063:スリッパ (やましろひでゆきさん) スリッパを忘れてきたのでもう一度ウチに帰ると裸足の少女

☆063:スリッパ (田中彼方さん) 「底材はフエルトじゃなきゃ」/半日をついやしやっとあったスリッパ。

☆064:可憐 (遠藤しなもんさん) ほほえんだ 彼の彼女の桃色の可憐なくちのかたちを真似て

☆065:眩 (冬鳥さん) 触るるほど冷えまさる水 足裏にひろがる水脈(みを)を眩しみてをり

☆066:ひとりごと (久野はすみさん) 仏壇にしなびたリンゴがひとつあり「まだいける」ってひとりごとを言う

☆067:葱 (つばめさん) みじん切りにされても葱は葱である。我は二つに切られれば死ぬ。

☆067:葱 (小早川忠義さん) 得意げに説教できず我が前に人を殴れるほどの長葱

☆067:葱 (晴家渡さん) 夕食時葱足りないと母親が庭先に行く小走りで行く

☆068:踊 (沼尻つた子さん) おさなごのじたんだ眺める ひとはいつ踊ると決めて踊るのだろう

☆068:踊 (西中眞二郎さん) 風の盆の踊りの渦に酔いたれば暗き街並み選びて帰る

☆068:踊 (近藤かすみさん) はじめからこんなわたしぢやなかつたのラテンのリズムで激しく踊る

☆068:踊 (青野ことりさん) しなやかな手振りで踊る人がいて奥の奥から湧きだすなにか

☆069:呼吸 (やすまるさん) 奥深い臓腑を握り潰されて縮む私が 呼吸している

☆069:呼吸 (大辻隆弘さん) 真夜中の花舗のガラスをくもらせて秋くさぐさのしづかな呼吸

☆070:籍 (ゆふさん) 大伯父はその生涯を住民課戸籍係に身を尽くしたり

☆070:籍 (新井蜜さん) オリーブの実は嫌いです本籍は関東平野北端の町

☆072:緑 (天国ななおさん) 「ちくしょう」と携帯電話にさけんでる帽子の人の濃い緑色

☆073:寄 (岩井聡さん) 着々と年寄る妻と元妻が茹で海老を剥くその連れ笑い

☆074:銀行 (イツキさん) 銀行に静かに漂う諦めを吸って育ったパキラ…でかいな

☆074:銀行 (月原真幸さん) 体/温計割/れた水/銀行/き先も決/めな/いま/まで散/らば/ってい/く

☆074:銀行 (矢島かずのりさん) やんわりと断るときに銀行が用意している笑顔のようだ

☆075:量 (やすたけまりさん) 蜘蛛の糸編みつづければにじ色にのびてゆく秋風の質量

☆075:量 (小椋庵月さん) 水量の増した側溝ながれゆく私の顔したピンクのボール

☆075:量 (桶田 沙美さん) 恋愛も大量消費の時代です貧乏人はひっこんでなさい

☆076:ジャンプ (ジテンふみおさん) うなじから腰にかけてのジャンプ台みたいなライン寝返りをうつ

☆076:ジャンプ (なゆらさん) 初夏の屋上から君はジャンプして2回転半で真夏に着地

☆077:横 (五七調アトリエ雅亭さん) 横っ腹 ズキズキ痛む ヤベェ系 戦う前の アクシデントだ↓

☆077:横 (夏実麦太朗) 横風に流されつつもハンドルを微調整して私は進む

☆077:横 (紫月雲さん) 吾の横で眠るふたりの男あり小さいやつと大きいやつと

☆077:横 (香-キョウ-さん) バス遅れ 遅刻しそうと走る中 道路横切る猫と目が合う

☆078:合図 (天井桃さん) 飲み飽きて煙草を吸った頃合いが貴方と寝たい合図なのです

☆081:嵐 (野州さん) ひと束の修羅としてゆく春の底青嵐起てどひかり乱れず

☆081:嵐 (濱田花香さん) 羊歯・苔も樹々蔓延(はびこり)し、/湿温(しめぬく)し山息---感ず、嵐翠の中

☆082:研 (八百長鑑定団さん) 夜通しでビデオ研究した相手場所に入りて休場と知る

☆082:研 (藤野唯さん) 形見とか嫁入り道具じゃないけれどいつしか母にもらった研ぎ石

☆082:研 (西原まことさん) 夕刻のにぶい光のあつまりを蹴散らすようにシンクを研く

☆082:研 (駒沢直さん) 爪研がず 祭りの夜を一人行く 知らない人についていこうか

☆083:名古屋 (今泉洋子さん) 憂き人のこと考ふる白秋に枳殻(からたち)柄の名古屋帯締む

☆084:球 (ME1さん) 球体の渕だけ見せる 二日月 笑顔のままに 沈んだ夜空

☆085:うがい (さかいたつろうさん) 帰ったら手洗いうがいより先に土下座をしないと怒られる夜だ

☆086:恵 (萱野芙蓉さん) すぐに泣くゆゑおもしろく妹の手からうばひし銀の知恵の輪

☆088:錯 (松下知永さん) 錯覚と奇跡は似てたグリーンのストロー噛んでわたしきえます

☆089:減 (こすぎさん) 彼の中減った言葉を掃除して拾い読みするシャンプーのあと

☆089:減 (こはくさん) 目減りしてしまわぬように触れてゆくきみの体温、鎖骨、くるぶし

☆089:減 (ほたるさん) 蝶々結びの力加減で気付かれるどうか見つかりませんようにと

☆089:減 (柴やんさん) 身を削り体重は減るマラソンで地球二週半走ったと笑う

☆090:メダル (絢森さん) 金色のメダルは10個、一人だけあぶれた子にはキスしてあげる

☆091:渇 (夏端月さん) 渇いてくあなたの夢とわたくしの想いと世界と砂漠と明日

☆092:生い立ち (柚木 良さん) すこやかな生い立ちばかり聞かされて人事のひとも大変でしょう

☆092:生い立ち (詠時さん) 生い立ちを俺に訊くなと野良猫がゴルゴ13みたいに睨む

☆092:生い立ち (野良ゆうきさん) 生い立ちを語ることなきこの地球(ほし)のときどき揺れて見せる断層

☆093:周 (変身忍者 ヒロさん) 周回を 遅れてもなお 追いかける /あなたの背中 振り向く日まで

☆094:沈黙 (小野伊都子さん) 沈黙は金ではなくてピンクです あと一週間でクリスマスです

☆094:沈黙 (泉さん) 沈黙の続く電話の向うよりショパンらしきがかすかに聞こゆ

☆095:しっぽ (志保さん) この恋に 嘘はないけど それが嘘 しっぽが生えた 嘘つき男

☆097:訴 (萩 はるかさん) 起訴状にうなだれている被告席ラフスケッチを見る幾多の目

☆098:地下 (月夜野兎さん) 渋滞はおかまいなしに地下鉄が定刻どおりに運ぶ日常

☆099:勇 (千歳さん) 放課後の 特攻部隊 いってきます/チョコひとかけに 勇気をのせて

☆100:おやすみ (ほきいぬさん) 「ありがとう」/「うん、こっちこそありがとね」/「それじゃ、おやすみ」/「おやす、ん、んんん」
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by yuaruhi | 2008-11-13 00:30 | いちばん星