麦畑(題詠blog用)
2015-11-14T23:36:44+09:00
yuaruhi
鈴木麦太朗/題詠blog用
Excite Blog
いちばん星2014
http://yuaruhi.exblog.jp/24672805/
2015-11-14T23:36:56+09:00
2015-11-14T23:36:44+09:00
2015-11-14T23:36:44+09:00
yuaruhi
いちばん星
細かい作業でしたので間違いがあるかもしれません。
ありましたら訂正いたしますのでご指摘ください。
詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。
☆002:飲(三沢左右さん)飲み干せば身ぬちの針を巻き込みて喉を転がるジンジャーエール
☆003:育(美穂さん)心配の種をひと粒たずさえてスポック博士の育児書の中
☆003:育(中西なおみさん)わたくしの少女ほほえむイルカからクジラに育つ雲をみつけて
☆003:育(mikiさん)逞しく育ちゆく孫 眩しくも / 我れ髪白く また白くなり
☆004:瓶(キョースケさん)空き瓶がころがる浜辺ぼくたちは海を眺める生き物だから
☆004:瓶(髯仙人さん)ときとして 頭の隅の 青春の 瓶詰めのジャム パンに塗ってる
☆005:返事(椋さん)おはようの返事に添える一枚は 見つけたばかりの春福寿草
☆006:員(有櫛由之さん)さみどりに澪ひく波を寂しみぬ 古甲板員みたび娶りき
☆006:員(小倉るいさん)物理部のたった一人の女子部員アンモナイトを借りて返さず
☆007:快(中村成志さん)雪の日は土曜日が良く寝床から快速線の過ぎる音聞く
☆007:快(御糸さちさん)名にし負わば通勤快速こころよく江東区へと私を運べ
☆009:いずれ(ほしさん)鎌倉をいづれともなくさまよひてふたりははなしをしたかつただけ
☆010:倒(天野うずめさん)ああ俺はいろんなものを捨ててきた きれいにジェンガは倒れてくれる
☆010:倒(たえなかすずさん)立ってするキスから倒れこむまでのほんの十秒樹々の音する
☆011:錆(こはぎさん)錆びてゆくこころもあると知っていてあなたは甘い雨を降らせる
☆011:錆(とおとさん)神錆ぶるつはものどものとてちてた喇叭鳴るなるたそがれの国
☆015:艶(三船真智子さん)前髪をはらう指先艶めいて五千万回盗み見ました
☆016:捜(槐さん)春深み燃え立つほどの紅を捜し当てむとこころ騒げり
☆017:サービス(只野ハルさん)ほっとする熱いお絞りサービスにオジサン達はああと声上ぐ
☆017:サービス(はぜ子さん)海よりも高原よりも思い出はサービスエリアのコーヒーの湯気
☆018:援(影山光月さん)「人生の応援歌です」ラッパーがラジオで語る雨の日の午後
☆020:央(白亜さん)早朝の中央線に乗るきみを思うと広がる夏空がある
☆020:央(閏さん)灼熱の黒い煙は温度計 中央アジアの燃えないトカゲ
☆021:折(鈴木麦太朗)折々にちいさなハエがあらわれてバナナの皮を舐めたいと言う
☆021:折(エクセレント安田さん)曇り空?? 御出掛け前に 折り疊み ポーチ??に入れて 準備萬端
☆022:関東(柳原恵津子さん)東京でも日本でもなくこの街を関東と呼ぶときのあかるさ
☆024:維(牧童さん)ほころびたジーンズまでも蘇る / 繊維模様の雨に抱かれて
☆027:炎(西中眞二郎さん)縄文の人らいかなる貌(かお)をして炎と燃える土器作りしか
☆028:塗(@貴さん)遺品整理のみのひとひよ輪郭のしかと描かれし塗り絵をもらふ
☆029:スープ(平野十南さん)かっこいいとおしゃれの役に立たなさを学びきれずにスープに茸
☆031:栗(佐野北斗さん)焼き栗がはじける冬の雑踏に純粋な雪を待つパリの街
☆032:叩(とみいえひろこさん)叩かれて煽られて空は脱いでいる二月の青がいちばん揺れる
☆035:因(青山みのりさん)おそらくは偏食多き前世の因果なりけり笹食うパンダ
☆036:ふわり(紫苑さん)ふふみゐる夏のこだまを放たむと蓮のうてなのふはりとひらく
☆036:ふわり(わんこ山田さん)切りすぎて泣き出しそうな前髪に君がふわりと名付けてくれた
☆039:鮭(希屋の浦さん)朝食に鮭フレークを食べている今日のわたしに予定はないの
☆040:跡(泳二さん)この星を奇跡の星と言うけれど火星にはある火星の奇跡
☆041:一生(廣珍堂さん)指先に初めて触るる固さあり一生終へし母のくちびる
☆043:ヤフー(星桔梗さん)検索でヤフーを使用しなくともやっていけるかグーグルに問う
☆047:持(ひじり純子さん)弁当は持ちましたかと訊かぬ日に限って忘れる 私が食べる
☆047:持(やまさわ藍衣さん)うまいから持っていきなとチャーシューのしっぽをぜんぶ集めてくれた
☆048:センター(永乃ゆちさん)ストレスを抱えた会社員がいてセンターマイクを持って逃走
☆053:藍(お気楽堂さん)楽歌みゆき31 「時代」 / ずっしりと重い甘藍選りながらかつて貧しき日々ありしこと
☆053:藍(蓮野 唯さん)藍色を静かに白が押していく午前六時の窓辺の机
☆053:藍(RINさん)デニム地の硬さにも似て十代が駆ける部活の風は藍なり
☆055:芸術(遥さん)「芸術が不得手な人も大丈夫」言われ始めた絵手紙文通
☆055:芸術(あかねさん)つかんだとおもったときに離れてる芸術的なフレーズがある
☆057:県(山本左足さん)鳥取の県庁所在地がどこか知らないけれどお前が好きだ
☆059:畑(木下BUCK-TICK侑介さん)もちもちのももちものちにかちかちの畑みたいになるのかな(無い)
☆059:畑(柏井なつさん)平等に畑に水を撒いている神様だってそうして欲しい
☆062:ショー(谷口みなまさん)水槽とみまごうガラスのショールームアルファ・ロメオの赤色潤む
☆062:ショー(新藤ゆゆさん)ぺこちゃんはブッシュ・ド・ノエルに腰掛けてショーウインドーの外を夢見る
☆063:院(はぼきさん)退院の荷物まとめて着替えたらなんだかとても場ちがいな人
☆063:院(コバライチ*キコさん)病院のにほひは案外嫌いじやない非日常に身を沈めたり
☆067:手帳(はこべさん)気に入りの去年の手帳探せども今年は買えず調子がでない
☆067:手帳(湯山昌樹さん)辛いこと悲しいことも書いておく システム手帳は抜き差し自由
☆068:沼(梅田啓子さん)手賀沼に印旛沼より嫁ぎ来てわたしの人生つねにどろどろ
☆069:排(深影コトハさん)いつもよりホットミルクを甘くして雨のワルツを聴く排卵日
☆071:側(海さん)スクランブル交差点にて側転で対角線上へと突き進む
☆071:側(大島幸子さん)縁側に湯呑みはふたつ 大木のキウイに登る猫を見ている
☆072:銘(横雲さん)形見とて誰着ると無く置かれつる祖母の遺せし絣銘仙
☆072:銘(西村湯呑さん)座右の銘1.5とかつぶやいてあなたのいない右側に泣く
☆073:谷(じゃみいさん)夏の日に胸の谷間に視線行くそれだけだけどそれだけだけど
☆074:焼(葵の助さん)穏やかに笑んできれいに焼き魚食べる人から薫る潮風
☆074:焼(周凍さん)空蝉と知りて見る夢なほかなし身を焼きつくす火にこがれつつ
☆074:焼(矢野理々座さん)焼香のお盆にもしもふりかけを置いたらやはりバレるだろうか
☆076:ほのか(じゃこさん)もう一度海が見たいと言う海老がほのかにあかく染まりはじめる
☆078:棚(円さん)反射する海の明るさ受けとめてかはたれ時の棚田をくだる
☆081:網(RussianBlueさん)麦わら帽の子供が放つ投網には宝石みたいな稚鮎が光る
☆083:射(諏訪淑美さん)静脈を探しあぐねる看護師の持つ注射針が凶器に見える
☆084:皇(睡蓮。さん)歴代の天皇の名を暗唱し最後に「ヘイ!」とキメる三歳
☆088:七(砂乃さん)七階のビルから見下ろす人々は細胞のようにどわどわ動く
☆088:七(土乃児さん)教会で七五三の礼拝に聖母子像の飴を授かる
☆090:布(原田 町さん)端布をいろいろ集めキルテイング作らんとして数年を経つ
☆090:布(佐藤紀子さん)久々に来る子を待ちて下ろしたる布巾なかなか水を吸はない
☆090:布(光井第一さん)ろくでもない大人になったけどずっと財布の中にあるクローバー
☆090:布(由子さん)服作りジャンキー由子は毛糸、布眺めるだけで恍惚となる
☆093:印(秋月あまねさん)表札に奇妙な印を見つけたら盗賊たちが来るかもしれぬ
☆093:印(ゆきさん)窓ガラス叩く雨脚強まれば街はいよいよ印象派めく
☆097:陽(五十嵐きよみさん)一度だけ陽気な人と評されたネットで会話をはずますうちに
☆098:吉(文乃さん)私にも一つください吉備団子百人力の母になりたい
☆099:観(映子さん)観客の一人になりて見つめればわが激情も面白くあり
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山本左足さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24672784/
2015-11-14T23:28:07+09:00
2015-11-14T23:27:55+09:00
2015-11-14T23:27:55+09:00
yuaruhi
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山本左足さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
014:壇
不必要なまでにエロい壇蜜を消して眺める冬の星空
019:妹
絶望は小野妹子が男だと知ったその日に始まっていた
027:炎
「炎!」って人文字してた芸人の名前を思い出せなくて…冬
☆057:県
鳥取の県庁所在地がどこか知らないけれどお前が好きだ
063:院
伊集院光の声を聞くことで今日が月曜なんだと分かる
084:皇
皇太子だったとしても皇太子という立場に絶望しそう
091:覧
回らない大観覧車のてっぺんでずっと世界を見下ろしていた
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御糸さちさんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24672540/
2015-11-14T22:09:01+09:00
2015-11-14T22:08:49+09:00
2015-11-14T22:08:49+09:00
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御糸さちさんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
☆007:快
名にし負わば通勤快速こころよく江東区へと私を運べ
021:折
午後の雨予報を知らず手折られたオニユリの茎がまっすぐに立つ
059:畑
国境の長いトンネルを抜けると畑正憲の王国がある
063:院
高卒と院卒が同じ場所にいて同じ時給で働いている
076:ほのか
麦のほのかすかに揺れてなんにでもなれる未来の見えそうなこと
081:網
両国にあるのに何で横綱じゃなくて横網なのであろうか
093:印
駅前のコインロッカー 右下に印がしてある扉はこわい
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土乃児さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24672422/
2015-11-14T21:32:03+09:00
2015-11-14T21:31:51+09:00
2015-11-14T21:31:51+09:00
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土乃児さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
003:育
紐育に生れし君が遍路せる奇しき縁ぞ一夜語らむ
053:藍
阿波の地は空も海もあおければその色溶けて藍染となる
057:県
東京で就職してより使い出す県民手帳六冊になり
063:院
北の地の修道院の柵越しに過ぎる尼僧の背中美し
069:排
缶コーラ一杯分の排気量ダイハツミゼットいまだ現役
☆088:七
教会で七五三の礼拝に聖母子像の飴を授かる
097:陽
冬の陽ははや山稜に沈み初め歩き遍路の宿まだ遠し
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青山みのりさんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24672217/
2015-11-14T20:21:52+09:00
2015-11-14T20:21:41+09:00
2015-11-14T20:21:41+09:00
yuaruhi
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青山みのりさんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
001:咲
咲くことの意味を考えはじめたね 今年のきみはとてもきれいだ
024:維
ポケットに差し入れられたぬくもりを維持するためにひとみを閉じる
030:噴
噴火するまえってこんなかんじかも麻婆豆腐が辛くない夜
☆035:因
おそらくは偏食多き前世の因果なりけり笹食うパンダ
067:手帳
あのひとと会うと記した手帳から文字のこぼれる音が聞こえる
071:側
窓側の席にすわれば少しだけ泣いても月はゆるしてくれる
085:遥
遥か彼方よりも目先のしあわせのためにレンジに入れる肉まん
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新藤ゆゆさんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24672163/
2015-11-14T20:00:04+09:00
2015-11-14T19:59:52+09:00
2015-11-14T19:59:52+09:00
yuaruhi
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新藤ゆゆさんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
010:倒
空き箱はドミノのように倒されてミルクキャラメル越しにキスする
015:艶
肉体の足りない場所にはめ込まれマーブルチョコは艶つやゆれる
032:叩
スコーンの焼けるにおいで目が覚める やさしさに叩きのめされながら
050:頻
頻繁にマイナーチェンジを繰り返しかわらずに在るかっぱえびせん
☆062:ショー
ぺこちゃんはブッシュ・ド・ノエルに腰掛けてショーウインドーの外を夢見る
074:焼
朝の月おかえりなさい焼きプリンお帰りなさい布団おやすみ
097:陽
太陽の裏にはバームクーヘンが耳の裏には真実がある
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柳原恵津子さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24671829/
2015-11-14T17:57:29+09:00
2015-11-14T17:57:17+09:00
2015-11-14T17:57:17+09:00
yuaruhi
お気に入り
柳原恵津子さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
☆022:関東
東京でも日本でもなくこの街を関東と呼ぶときのあかるさ
028:塗
実に妙な毎日だった塗り絵などいくらでも買ってやった暮らしは
066:浸
まきびしが転がる日々のつかの間をうさぎリンゴのための塩水
074:焼
外泊をはじめてしたるおさなごの焼きマシュマロの話など聞く
076:ほのか
ぞんざいに子のいれてくれし珈琲のなみなみとほのかに温かし
094:雇
しぶいしぶい顔をあなたはするだろう雇用とか職とかの話に
097:陽
小春日の陽があたたかいこの午後にわたしの影をひとつ隠すから
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泳二さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24669173/
2015-11-13T21:08:05+09:00
2015-11-13T21:07:55+09:00
2015-11-13T21:07:55+09:00
yuaruhi
お気に入り
泳二さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
018:援
黄昏の応援団は帰り道小声できみを応援します
037:宴
披露宴会場にあるロウソクの芯をすべて湿気させてやる
☆040:跡
この星を奇跡の星と言うけれど火星にはある火星の奇跡
071:側
縁側でお茶を飲みつつ木星の模様について語り明かそう
074:焼
スーパーの特売棚に並んでる柿は夕焼け色だと思う
082:チェック
新しいチェックのシャツを買いに行く古いチェックのシャツを羽織って
099:観
夏休み宿題界を揺るがした観察日記虚構問題
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平野十南さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24669116/
2015-11-13T20:50:05+09:00
2015-11-13T20:49:55+09:00
2015-11-13T20:49:55+09:00
yuaruhi
お気に入り
平野十南さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
001:咲
パチスロにハイビスカスの花が咲く風ですとてもつよく吹いてる
006:員
話さなくたって顔馴染みになってしまう店員が人間に見えてくる
☆029:スープ
かっこいいとおしゃれの役に立たなさを学びきれずにスープに茸
030:噴
洗練に洗練を重ねその果てに森はビルになる東京タワー大噴火
049:岬
かわいいの遺言状を読んでいるここは岬のさきっちょの家
061:倉
好きになってセックスして頭を撫で合って小倉餡食べてたら産まれた
096:翻
翻訳の小説が読めないひとがテトラポッドとして街にいる
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とおとさんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24669066/
2015-11-13T20:33:00+09:00
2015-11-13T20:50:22+09:00
2015-11-13T20:33:25+09:00
yuaruhi
お気に入り
とおとさんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
001:咲
咲き匂ふ花のすがたの惜しみなく愛だの死だの知つたことかよ
☆011:錆
神錆ぶるつはものどものとてちてた喇叭鳴るなるたそがれの国
047:持
往き会ひし若き僧侶の抱きゐしは熱持つごとき乱菊の束
055:芸術
芸術の神は気まぐれめくるめくアール・ブリュットわが頬を撲つ
068:沼
沼の面にうつろふかげに遊ばれてひととき暗む君がよこがほ
069:排
生きて在ることの奇跡を思ひやれば排泄もまた尊き営為
089:煽
はかなげなフリルは風に煽られて冬蝶の身を離れむばかり
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大島幸子さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24662802/
2015-11-11T21:28:05+09:00
2015-11-11T21:27:45+09:00
2015-11-11T21:27:45+09:00
yuaruhi
お気に入り
大島幸子さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
032:叩
寝室のドアは叩かれわたくしは素知らぬふりで眠り続ける
036:ふわり
純潔の名を付けられて暗闇でふわりと香る真夏のリリー
056:余
余罪などありませんから蝶々の髪留め光る少女人形
☆071:側
縁側に湯呑みはふたつ 大木のキウイに登る猫を見ている
075:盆
西からの風は東に吹き抜けて底冷えがする盆地の夜だ
076:ほのか
春先の小道に落ちる藁と泥 ほのかに香る堆肥の臭い
081:網
茜さすプールサイドで目を閉じる君の背中に金網の影
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はぜ子さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24662734/
2015-11-11T21:05:42+09:00
2015-11-11T21:05:23+09:00
2015-11-11T21:05:23+09:00
yuaruhi
お気に入り
はぜ子さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
☆017:サービス
海よりも高原よりも思い出はサービスエリアのコーヒーの湯気
020:央
中央線快速七時五十分、ひとのくらしがひしめいている
031:栗
団栗やぬけがらはいま抽斗でころころひかる宝石になる
050:頻
てのひらの熱の理由は分からずに夏の終わりの頻出問題
057:県
顔のないひともひっそり息をする県営団地に枯れた朝顔
081:網
胸中の爆発物を網棚に置き去りにして逃げろ金曜
100:最後
こんなにも月はあかるく澄んでいて最後の冬の足音がする
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小倉るいさんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24662673/
2015-11-11T20:42:59+09:00
2015-11-11T20:42:39+09:00
2015-11-11T20:42:39+09:00
yuaruhi
お気に入り
小倉るいさんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
004:瓶
理科室の牛乳瓶の牛の字の下が100ミリリットルの線
☆006:員
物理部のたった一人の女子部員アンモナイトを借りて返さず
023:保
一度だけ保健室で寝たときの妙な匂いが甦る夜
036:ふわり
明太子スパゲッティを食べながら牛乳を飲むふわり幸せ
082:チェック
今夜だけ猫になりますチェックインしないで入るホテルの中で
092:勝手
あたり前に勝手口から出入りするネコを嫌いになって三日月
094:雇
大根の葉を刻む音響かせる雇用期間の残り迫りて
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砂乃さんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24653451/
2015-11-08T23:19:25+09:00
2015-11-08T23:19:12+09:00
2015-11-08T23:19:12+09:00
yuaruhi
お気に入り
砂乃さんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
019:妹
妹とけんかをしなくなっており激流は岩の角を取りたり
039:鮭
最後まで一緒がいいね銀色のホイルにくるまるしめじと鮭は
048:センター
どいてどいてセンターラインをはみ出して師走の街をパトカーが行く
075:盆
お盆ぐらい帰っておいでと母の言う声がちかちか留守番電話
084:皇
クリスマスイブクリスマスの前にある天皇誕生日ちょっとうれしい
☆088:七
七階のビルから見下ろす人々は細胞のようにどわどわ動く
098:吉
吉凶に一喜一憂しながらも神社に行けばおみくじを引く
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ほしさんの歌
http://yuaruhi.exblog.jp/24652552/
2015-11-08T18:52:49+09:00
2015-11-08T18:52:35+09:00
2015-11-08T18:52:35+09:00
yuaruhi
お気に入り
ほしさんの百首からお気に入り七首を選びました。
☆印を付けた歌がいちばんのお気に入りです。
002:飲
飲み会のおいしいよといふ回し飲み気づかひながらすこし飲みたり
☆009:いずれ
鎌倉をいづれともなくさまよひてふたりははなしをしたかつただけ
017:サービス
おめでたうと言ふタイミングをはかりたりキャンドルサービス近づいてくる
030:噴
噴霧器から小さな虹があらはれて祖母との夏がよみがへりたり
057:県
隣県に勤めるわれの給与から県民税は引かれてをらず
065:砲
特技欄に砲丸投げと書かれたる新人さんと営業所回り
074:焼
もんじや焼の土手を築いてゐるところさよならの話はまた後にせよ
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