鈴木麦太朗/題詠blog用


by yuaruhi
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カテゴリ:いちばん星( 12 )

いちばん星2014

題詠blog2014を完走したみなさまの歌から、いちばん星をあつめました。

細かい作業でしたので間違いがあるかもしれません。
ありましたら訂正いたしますのでご指摘ください。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆002:飲(三沢左右さん)飲み干せば身ぬちの針を巻き込みて喉を転がるジンジャーエール

☆003:育(美穂さん)心配の種をひと粒たずさえてスポック博士の育児書の中

☆003:育(中西なおみさん)わたくしの少女ほほえむイルカからクジラに育つ雲をみつけて

☆003:育(mikiさん)逞しく育ちゆく孫 眩しくも / 我れ髪白く また白くなり

☆004:瓶(キョースケさん)空き瓶がころがる浜辺ぼくたちは海を眺める生き物だから

☆004:瓶(髯仙人さん)ときとして 頭の隅の 青春の 瓶詰めのジャム パンに塗ってる

☆005:返事(椋さん)おはようの返事に添える一枚は 見つけたばかりの春福寿草

☆006:員(有櫛由之さん)さみどりに澪ひく波を寂しみぬ 古甲板員みたび娶りき

☆006:員(小倉るいさん)物理部のたった一人の女子部員アンモナイトを借りて返さず

☆007:快(中村成志さん)雪の日は土曜日が良く寝床から快速線の過ぎる音聞く

☆007:快(御糸さちさん)名にし負わば通勤快速こころよく江東区へと私を運べ

☆009:いずれ(ほしさん)鎌倉をいづれともなくさまよひてふたりははなしをしたかつただけ

☆010:倒(天野うずめさん)ああ俺はいろんなものを捨ててきた きれいにジェンガは倒れてくれる

☆010:倒(たえなかすずさん)立ってするキスから倒れこむまでのほんの十秒樹々の音する

☆011:錆(こはぎさん)錆びてゆくこころもあると知っていてあなたは甘い雨を降らせる

☆011:錆(とおとさん)神錆ぶるつはものどものとてちてた喇叭鳴るなるたそがれの国

☆015:艶(三船真智子さん)前髪をはらう指先艶めいて五千万回盗み見ました

☆016:捜(槐さん)春深み燃え立つほどの紅を捜し当てむとこころ騒げり

☆017:サービス(只野ハルさん)ほっとする熱いお絞りサービスにオジサン達はああと声上ぐ

☆017:サービス(はぜ子さん)海よりも高原よりも思い出はサービスエリアのコーヒーの湯気

☆018:援(影山光月さん)「人生の応援歌です」ラッパーがラジオで語る雨の日の午後

☆020:央(白亜さん)早朝の中央線に乗るきみを思うと広がる夏空がある

☆020:央(閏さん)灼熱の黒い煙は温度計 中央アジアの燃えないトカゲ

☆021:折(鈴木麦太朗)折々にちいさなハエがあらわれてバナナの皮を舐めたいと言う

☆021:折(エクセレント安田さん)曇り空?? 御出掛け前に 折り疊み ポーチ??に入れて 準備萬端

☆022:関東(柳原恵津子さん)東京でも日本でもなくこの街を関東と呼ぶときのあかるさ

☆024:維(牧童さん)ほころびたジーンズまでも蘇る / 繊維模様の雨に抱かれて

☆027:炎(西中眞二郎さん)縄文の人らいかなる貌(かお)をして炎と燃える土器作りしか

☆028:塗(@貴さん)遺品整理のみのひとひよ輪郭のしかと描かれし塗り絵をもらふ

☆029:スープ(平野十南さん)かっこいいとおしゃれの役に立たなさを学びきれずにスープに茸

☆031:栗(佐野北斗さん)焼き栗がはじける冬の雑踏に純粋な雪を待つパリの街

☆032:叩(とみいえひろこさん)叩かれて煽られて空は脱いでいる二月の青がいちばん揺れる

☆035:因(青山みのりさん)おそらくは偏食多き前世の因果なりけり笹食うパンダ

☆036:ふわり(紫苑さん)ふふみゐる夏のこだまを放たむと蓮のうてなのふはりとひらく

☆036:ふわり(わんこ山田さん)切りすぎて泣き出しそうな前髪に君がふわりと名付けてくれた

☆039:鮭(希屋の浦さん)朝食に鮭フレークを食べている今日のわたしに予定はないの

☆040:跡(泳二さん)この星を奇跡の星と言うけれど火星にはある火星の奇跡

☆041:一生(廣珍堂さん)指先に初めて触るる固さあり一生終へし母のくちびる

☆043:ヤフー(星桔梗さん)検索でヤフーを使用しなくともやっていけるかグーグルに問う

☆047:持(ひじり純子さん)弁当は持ちましたかと訊かぬ日に限って忘れる 私が食べる

☆047:持(やまさわ藍衣さん)うまいから持っていきなとチャーシューのしっぽをぜんぶ集めてくれた

☆048:センター(永乃ゆちさん)ストレスを抱えた会社員がいてセンターマイクを持って逃走

☆053:藍(お気楽堂さん)楽歌みゆき31 「時代」 / ずっしりと重い甘藍選りながらかつて貧しき日々ありしこと

☆053:藍(蓮野 唯さん)藍色を静かに白が押していく午前六時の窓辺の机

☆053:藍(RINさん)デニム地の硬さにも似て十代が駆ける部活の風は藍なり

☆055:芸術(遥さん)「芸術が不得手な人も大丈夫」言われ始めた絵手紙文通

☆055:芸術(あかねさん)つかんだとおもったときに離れてる芸術的なフレーズがある

☆057:県(山本左足さん)鳥取の県庁所在地がどこか知らないけれどお前が好きだ

☆059:畑(木下BUCK-TICK侑介さん)もちもちのももちものちにかちかちの畑みたいになるのかな(無い)

☆059:畑(柏井なつさん)平等に畑に水を撒いている神様だってそうして欲しい

☆062:ショー(谷口みなまさん)水槽とみまごうガラスのショールームアルファ・ロメオの赤色潤む

☆062:ショー(新藤ゆゆさん)ぺこちゃんはブッシュ・ド・ノエルに腰掛けてショーウインドーの外を夢見る

☆063:院(はぼきさん)退院の荷物まとめて着替えたらなんだかとても場ちがいな人

☆063:院(コバライチ*キコさん)病院のにほひは案外嫌いじやない非日常に身を沈めたり

☆067:手帳(はこべさん)気に入りの去年の手帳探せども今年は買えず調子がでない

☆067:手帳(湯山昌樹さん)辛いこと悲しいことも書いておく システム手帳は抜き差し自由

☆068:沼(梅田啓子さん)手賀沼に印旛沼より嫁ぎ来てわたしの人生つねにどろどろ

☆069:排(深影コトハさん)いつもよりホットミルクを甘くして雨のワルツを聴く排卵日

☆071:側(海さん)スクランブル交差点にて側転で対角線上へと突き進む

☆071:側(大島幸子さん)縁側に湯呑みはふたつ 大木のキウイに登る猫を見ている

☆072:銘(横雲さん)形見とて誰着ると無く置かれつる祖母の遺せし絣銘仙

☆072:銘(西村湯呑さん)座右の銘1.5とかつぶやいてあなたのいない右側に泣く

☆073:谷(じゃみいさん)夏の日に胸の谷間に視線行くそれだけだけどそれだけだけど

☆074:焼(葵の助さん)穏やかに笑んできれいに焼き魚食べる人から薫る潮風

☆074:焼(周凍さん)空蝉と知りて見る夢なほかなし身を焼きつくす火にこがれつつ

☆074:焼(矢野理々座さん)焼香のお盆にもしもふりかけを置いたらやはりバレるだろうか

☆076:ほのか(じゃこさん)もう一度海が見たいと言う海老がほのかにあかく染まりはじめる

☆078:棚(円さん)反射する海の明るさ受けとめてかはたれ時の棚田をくだる

☆081:網(RussianBlueさん)麦わら帽の子供が放つ投網には宝石みたいな稚鮎が光る

☆083:射(諏訪淑美さん)静脈を探しあぐねる看護師の持つ注射針が凶器に見える

☆084:皇(睡蓮。さん)歴代の天皇の名を暗唱し最後に「ヘイ!」とキメる三歳

☆088:七(砂乃さん)七階のビルから見下ろす人々は細胞のようにどわどわ動く

☆088:七(土乃児さん)教会で七五三の礼拝に聖母子像の飴を授かる

☆090:布(原田 町さん)端布をいろいろ集めキルテイング作らんとして数年を経つ

☆090:布(佐藤紀子さん)久々に来る子を待ちて下ろしたる布巾なかなか水を吸はない

☆090:布(光井第一さん)ろくでもない大人になったけどずっと財布の中にあるクローバー

☆090:布(由子さん)服作りジャンキー由子は毛糸、布眺めるだけで恍惚となる

☆093:印(秋月あまねさん)表札に奇妙な印を見つけたら盗賊たちが来るかもしれぬ

☆093:印(ゆきさん)窓ガラス叩く雨脚強まれば街はいよいよ印象派めく

☆097:陽(五十嵐きよみさん)一度だけ陽気な人と評されたネットで会話をはずますうちに

☆098:吉(文乃さん)私にも一つください吉備団子百人力の母になりたい

☆099:観(映子さん)観客の一人になりて見つめればわが激情も面白くあり
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by yuaruhi | 2015-11-14 23:36 | いちばん星

いちばん星2013

題詠blog2013を完走したみなさまの歌から、いちばん星をあつめました。
細かい作業でしたので間違いや抜けなどがあるかもしれません。
ありましたら訂正いたしますのでご指摘ください。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆001:新(遥さん)新雪に踏み入るときの晴れやかさ目覚める毎に我が内にあれ

☆001:新(橋田 蕗さん)どこかしら服が歩いているような新入社員の春のあかるさ

☆001:新(千束さん)ふっくりと頬をつついた指先から新しくなる新しくなれ

☆001:新(中村成志さん)新しい力が今に生まれたら君の名前も変わるだろうか / 1963年1月1日  日本国産連続テレビアニメ第1号『鉄腕アトム』放映開始。

☆001:新(槐さん)君の目に映る新芽は色付いて恋の予感に膨らんでいた

☆001:新(美亜さん)新しい虹のたもとを見つけたら君に手紙を書いてもいいか

☆002:甘(映子さん)別れ際甘いのほしいと云う母に持たせちゃいけない飴を持たせる

☆004:やがて(兵站戦線さん)どうしてもこれじゃないとという感じ出せずやがてはすれ違ふ「時」

☆004:やがて(はこべさん)赤く燃えやがてかなしき夕陽かな山影映しつかの間のいろ

☆009:テーブル(壬生キヨムさん)だれにでも好かれる人を嫌いでもいいじゃん手紙はテーブルの下

☆012:わずか(廣珍堂さん)晴れの日に 桜の若葉 わづか増す 入園式が 終はる園庭

☆012:わずか(じゃこさん)サイレンの光きらきらしてきれい わずかに首を上げてまた寝る

☆012:わずか(佐藤紀子さん)まだわづか湿り気残るシャツを着るホテルの部屋に干しておきしを

☆012:わずか(諏訪淑美さん)わずかずつ心のひずみがずれてきて気づいたときはコロラド渓谷

☆013:極(畠山拓郎さん)極めればそこにはなにがあるだろうとんぼとんぼと極楽とんぼ

☆014:更(ひじり純子さん)体ひとつ入らぬ程のロッカーが並んでいたり更衣室には

☆016:仕事(新井蜜さん)好きだつた仕事始めといふ言葉今年は俺にめぐつて来ない

☆016:仕事(有櫛由之さん)静謐の仕事のあとの鴉売り ゆめのほうでは林檎うりをり

☆016:仕事(女郎花さん)ひと節にふた節に力盛り上がる木挽きの山の仕事の唄は

☆019:同じ(芳立さん)わが胸をつきぬけ君は八月の檜の森と同じ目の色

☆020:嘆(藻上旅人さん)嘆かないことを誓ったその日から数日が過ぎ手紙が届く

☆020:嘆(光本博さん)感嘆符つけるでもなき日常に饂飩三玉買ひ忘れたり!

☆022:梨(たえなかすずさん)唐突に梨のタルトを買う女 発火装置を胸に掲げて

☆023:不思議(こはぎさん)知らぬ間に不思議なふたりになっている呼び名も持たず夕暮れをゆく

☆024:妙(三沢左右さん)精妙なカーヴ描きて今しがた君の座りしソファのへこみ

☆024:妙(辺波悠詠さん)立ち並ぶ奇妙な形のモニュメント 意味を問うより気になる構造

☆026:期(白亜さん)春苺 期間限定スイーツに弱い母のための寄り道がある

☆028:幾(鳥羽省三さん)幾たびも雪の深さを尋ねられ菊女は遂に顔赤らめつ

☆028:幾(はぼきさん)どうしても文字にできないもどかしさノートの端の幾何学模様

☆030:財(桃子さん)コンビニでおつりにもらった百円が 生まれた年で嬉しい財布

☆030:財(泳二さん)父のため夕刊フジを買いに行く父にもらった財布をもって

☆031:はずれ(真魚さん)おとなしい仔猫がいたら舌を見て「あたり」か「はずれ」か書いてあるはず

☆031:はずれ(希屋の浦さん)ざわざわとはずれの音がしているよこんな日には幽霊に遭う

☆034:勢(西中眞二郎さん)ドアひとつ違えて乗れば人も変わり我が運勢も少し変わるか

☆034:勢(風橋平さん)チャイムから一瞬こえたざわめきの勢いで、もう駆け出していた

☆040:誇(流川透明さん)誇らしく君が巻いてるマフラーの不揃いな目に負けを確信

☆042:若(コバライチ*キコさん)浜に干す若布のみどり陽を浴びて伸びするやうに輝いてをり

☆044:日本(葵の助さん)日本が真ん中にある世界地図みたいに誰もが真ん中なのだ

☆046:間(砂乃さん)一歩ずつ日本を歩いて地図作る間宮林蔵みたいなgoogle

☆047:繋(莢さん)繋がると同時にひらき思い出が流れて足を濡らす箱です

☆047:繋(青野ことりさん)いくつもの輪っか模様が繋がって泡あわしている夏の真昼間

☆048:アルプス(莢豆さん)雨雲は見上げるものと知りました南アルプス天然娘

☆051:般(キョースケさん)アイドルの髪型まねる一般人顔も体も一般人なのに

☆055:駄目(海さん)灰色の空から駄目がだめだめとわたしの上に降り注いでる

☆055:駄目(津野桂さん)駄目な目の犬を老婆が抱きかかえエレベーターは沈んでゆくか

☆055:駄目(ワンコ山田さん)酔っぱらうと駄目になっちゃう堤防に地下茎を張りめぐらせるスギナ

☆057:衰(今泉洋子さん)老衰に逝きし祖母なりき最期まで普通のごはん食べてゐました

☆058:秀(mikiさん)秀麗の熊本城に魅せられし / 心ドキドキブログにアップ

☆061:獣(睡蓮。さん)監督の車の種類連呼する「怪獣接近!」知らせるごとく

☆066:きれい(梅田啓子さん)あごを引き目を見ひらいて写る孫 ふつうにしても十分きれいよ

☆066:きれい(大島幸子さん)炊きたてのご飯と鮭と味噌汁と なんてきれいな朝の食卓

☆069:視(綾倉由紀さん)内視鏡手術の後の傷をみる笑ったような母のお腹を

☆070:柿(こすぎさん)猿蟹の話し上手な父のオチ「結局、俺が柿食べちょった」

☆070:柿(秋月あまねさん)アパートの最上階の干し柿の紐がとってもカラフルである

☆070:柿(牧童さん)柿食えど乾燥芋の味がする / カサブランカが迫り来る椅子

☆070:柿(紙屑さん)渋柿にリンゴを入れて甘くする アンパンマンで教わった事

☆071:得意(とおとさん)与へられた獲物咥へて得意気なあなたをポチつて呼ぶねヘイ、ポチ!

☆071:得意(はぜ子さん)14歳 得意科目は特になし 放課後なびくスカーフは白

☆072:産(お気楽堂さん)招き猫ならんで腕をふっている土産物屋に思わぬヒント

☆072:産(原田 町さん)わが庭のたった一本の山椒の木アゲハは多くの卵産みたり

☆072:産(円さん)星は夜に産み落とされるべきだろうそうでなければ淋しすぎるよ

☆074:ワルツ(ロクエヒロアキさん)おさしみにされてもちゃんと生きていた伊勢海老たちのためにワルツを

☆074:ワルツ(青山みのりさん)風を送るじぃじの右手がゆるやかなワルツをきざむ夏のゆうぐれ

☆076:納(みずきさん)春なれば時代遅れの人形も納めし蔵の戸を開け放つ

☆077:うっすら(由子さん)うっすらと明けゆく夏の空が好きシマリスよ朝のフルーツを伴に

☆077:うっすら(湯山昌樹さん)うっすらとほこり積もった優勝杯拭いて体育祭はあさって

☆078:師(矢野理々座さん)手品師の貴方がくれたプレゼント消したりしたら怒っちゃうから!

☆080:修(横雲さん)いかがせむ身の修まれる日のあるや迷ひ果なむはれぬ恋路を

☆083:霞(平野十南さん)霞かすみわたしは柚つ子姿見のむこうの春の人形のかお

☆084:左(鈴木麦太朗)さようなら左折してゆく缶コーヒー増殖してゆくコンビニ袋

☆084:左(keiさん)この道を左折直進5メートル強烈な日差しの中で過呼吸

☆085:歯(紫苑さん)愛咬や散り敷く梅が香のとほく闇間に冴ゆる糸切歯かな

☆085:歯(周凍さん)しのぶればまどひも深きやまかげの羊歯のしだりに落つる白露

☆086:ぼんやり(美穂さん)ぼんやりとわたしのことなど想い出す人もいるかもしれない月夜

☆089:出口(椋さん)改札の出口に君の姿待ち 何度も髪を手で整える

☆091:鯨(未来るちるさん)峠越し『塩鯨』なる看板と小屋は多いが人ひとり見ず

☆092:局(新藤ゆゆさん)薬局のひかりがうんと入り込む待合室でもたれ合う、人

☆093:ドア(西村湯呑さん)叩いても蹴っても開かなかったドア 寄り添ってたら少し開いた

☆096:季節(ちょろ玉さん)これはあなたの季節なのかも。ぼくからのこんぺいとうを耳にゆらして

☆096:季節(ウクレレさん)また鍋のうまい季節がやってきて一升瓶を抱えて歌う

☆098:濁(翔子さん)濁音が少し漏れてたみっちゃんは造り酒屋に嫁いだらしい

☆099:文(村木美月さん)まやかしの呪文のような音律でカエルの歌が聞こえてくるよ

☆099:文(穂ノ木芽央さん)放課後を待たずに集ふ者どものあやしき熱の文芸部室

☆099:文(哉村哉子さん)月曜に呪文をかけた魔女がいまベッドの上で乳房に触れる
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by yuaruhi | 2013-12-29 16:56 | いちばん星
題詠blog2012を走りきった皆さまの歌から、いちばん星をあつめました。
お題順に並べました。 051 から 100 までです。

間違いや抜けがありましたらご指摘ください。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆051:囲(壬生キヨムさん)キャンディをなめながら飲む暖かい麦茶のように囲まれている

☆052:世話(ネコノカナエさん)クリオネの世話がしたいなあの淡い羽みたいなのを眺めていたい

☆053:渋(裕希さん)東京の大学生になったから待ち合わせ場所は渋谷のモアイ

☆054:武(七十路淑美さん)武蔵野の面影残る平林寺赤松林にくぐもる読経

☆055:きっと(新井蜜さん)暗がりでそつとしてみて目が眩む、つむるときつと蛇が寝てゐる

☆057:紐(松木秀さん)いっぽんの紐が歩いて恋をして滅びるまでが文明である

☆057:紐(鳥羽省三さん)組紐を編むを習へる者の居て教へる者も居るのが日本

☆057:紐(佐藤紀子さん)くつ紐を一人で結び駆けてゆく 初登校の一年生が

☆057:紐(ひじり純子さん)靴紐を左右で色を変えている17歳の息子であった

☆057:紐(じゃこさん)引っぱれば唾液まみれの飴が出る紐を口からぶら下げている

☆058:涙(芳立さん)夕焼けの傷は癒えたし涙腺がよわくなつたし花を植ゑるか

☆058:涙(龍翔さん)パトラッシュとネロのことだけ考えて貴方の前で涙を流す

☆059:貝(たつかわ梨凰さん)海底にすわり貝殻拾いたる夢の続きをまだ見ておらず

☆059:貝(なまにくさん)もう何も守るものなど無くなった貝殻ざらり撫でていく波

☆059:貝(青野ことりさん)味噌汁の蜆の貝殻庭に撒く どうしてなのか考えもせず

☆063:久しぶり(本間紫織さん)久しぶりからで始まる台本を奥歯辺りで用意している

☆064:志(浅草大将さん)科さかる越の山古志みやま越し見やまぬ雪に春の恋ほしも

☆065:酢(原田 町さん)酢大豆を朝な夕なに食べているチチンプイプイ今日も元気と

☆065:酢(じゃみぃさん)時たてば口も変わるよてへへへへ酢の物たのみ驚きの声

☆067:鎖(るいぼすさん)これからも私を守ってくれるようエンジェルたちを鎖でつなぐ

☆068:巨(円さん)私にも倒せるほどの巨大さの悪があったら、あればいいのに

☆069:カレー(秋月あまねさん)どの家のレシピだろうか炊き出しのカレーライスの味というのは

☆069:カレー(畠山拓郎さん)熱かった夏のビデオを見る夜更けカレー食べたい美味しそうだな

☆070:芸(蓮野 唯さん)芸術がわかるのかねと問いかけた貴方の所作の美に魅せられる

☆070:芸(流川透明さん)芸術かどうかよく解らないけれどギターを破壊するのは止めて

☆070:芸(もふさん)病む人が芽を摘んでいくいたずらのゆえに園芸ためらうと聞く

☆073:庫(杜崎アオさん)変わらない庫内温度にきょうからは冬限定のチョコ積まれゆく

☆073:庫(矢野理々座さん)どうやって入れたんだろう狭い車庫それよりどうやって降りたんだろう

☆073:庫(莢豆さん)彼がいつ帰ったかなんていいじゃない冷凍庫には余ったお肉

☆074:無精(紫苑さん)無精ひげ疎らなるまま午後ひと日憩へる君の喉仏見つ

☆074:無精(朱季さん)出無精と言われたけれどそうじゃないあなたと一緒が嫌なだけです

☆075:溶(出雲もこみさん)彫刻の匠の技の乗り移り溶けるアイスを掬う舌先

☆075:溶(久野はすみさん)溶き芥子ひとさじ添えたバラ肉のほろりくずれる愛はこわいね

☆076:桃(晶さん)薄桃の / 秋の夕べの遠吠えが / すじ雲なぞり堕ちてゆきけり

☆076:桃(吾妻誠一さん)錆びだした缶など気にも留めないで白桃を食う清らかな肉

☆077:転(牧童さん)蹴飛ばせば転げ苦しむシクラメン嫉妬嫉妬と音立てながら

☆078:査(東 徹也さん)「検査でね」続きをさえぎる唇で砂時計まで止める夕暮れ

☆079:帯(今泉洋子さん)漱石に運を運び来し黒猫を携帯電話の待ち受けに据う

☆080:たわむれ(あみーさん)持ったままバイバイと手を振ったから右に左にたわむれんこん

☆080:たわむれ(津野さん)二の腕に乳の匂いを思い出し午前1時の仔猫のたわむれ

☆081:秋(西中眞二郎さん)晩秋の日射しを受ける家ありて軒いっぱいに干柿吊るす

☆081:秋(はこべさん)霧の中秋吉台を訪ぬれどバスのなかから一歩も出られず

☆081:秋(梅田啓子さん)蚊を殺し蚊をころしゆく秋の夜は死海の塩を湯船に入れる

☆081:秋(小倉るいさん)大根を洗う母の背「つ」になりて野渡る風は冷たくて秋

☆082:苔 (御子柴 楓子さん)かみさまが世界とかいう苔玉をにぎりつぶせばぼくは自由だ

☆082:苔(こすぎさん)苔が吸う雨やら霧が木々育てどんがらがっしゃーんと森になる

☆082:苔(飯田和馬さん)ビルの建つ際にひしひし暮らす苔傘でなぞってお釈迦にしちゃう

☆082:苔(五十嵐きよみさん)最後には海苔がなくなりひとつだけとろろ昆布のおにぎりにする / Margaret

☆082:苔(田中ましろさん)すこしだけ怖い眼をした苔のうえふたりは湿り気を帯びていく

☆082:苔(藤崎しづくさん)にょきにょきとめばえるためのおまじない苔のダンスをみんなでみよう

☆083:邪(葉月きららさん)無邪気さも武器に変えてたあの頃と違い覚えた目を閉じること

☆084:西洋(ありくしさん)たよりない男の息吹西洋化食い止めんとて綿毛吹く吾は

☆084:西洋(匿名希望さん)太平洋ひとりぼっちと大西洋ひとりぼっちがまじわるところ

☆084:西洋(桑原憂太郎さん)バブル期が現代史となる後輩と西洋梨のタルトを喰らふ

☆085:甲(砂乃さん)手の甲にメモをするのはミスを呼ぶ 母に言われて手帳に変える

☆086:片(tafotsさん)片糸のよりそいねむる妹のうすいまなぶた 母に似ている

☆087:チャンス(三沢左右さん)チャンスとふ邦題持たる曲つひに低音弦は鳴らされざりき

☆089:喪(ややさん)あっけない母の逝きかた母らしく 母の喪服に袖とおすとき

☆091:締(nobuさん)愛されることの幸せかみ締めてコンパクトの蓋ぱちんと閉める

☆091:締(白亜さん)水道の蛇口をきゅっと締めながら転校すると告げたね、君は 

☆094:担(平和也さん)次くれば担々麺と思いつつ醤油をたのむ初めての店

☆095:樹(横雲さん)散り果てし公孫樹(いちやう)になおも風止まずはや冬の空むなしく広し

☆095:樹(はぼきさん)街路樹に番号札がつけられてそれらも街の備品だと知る

☆095:樹(黒崎立体さん)街路樹に巻きつけられた電飾がただ刺々と浮かぶまひるま

☆096:拭(北大路京介さん)E.YAZAWAタオルでシャワー後の君の身体拭くのが幸せなんだ

☆096:拭(山本左足さん)手拭いで汗をぬぐって空を見てすこし笑って仕事へもどる

☆098:激(葵の助さん)刺激的炭酸水でああわたし今モルモットなのかもしれない

☆098:激(真桜さん)激情をマイルドにするすべはないマーマレードの隠し味でも

☆098:激(由子さん)激してもわれしかいない母だから一日ひと日のわれを待ちおり

☆099:趣(アンタレスさん)床の間の趣き亡父は四季ごとに掛け軸で変え風鎮迄も

☆100:先(天鈿女聖さん)壊れちゃうくらいに好きと叫んでる 伊藤かな恵の先の先まで

☆100:先(フユさん)マネキネコダックの着ぐるみ今週は先輩がやるやっぱり上手い
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by yuaruhi | 2012-12-24 21:43 | いちばん星
題詠blog2012を走りきった皆さまの歌から、いちばん星をあつめました。
お題順に並べました。 001 から 050 までです。

間違いや抜けがありましたらご指摘ください。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆001:今(ワンコ山田さん)もし出会うかたちを選びなおせても今の二人のこのもどかしさ  

☆001:今(ひいらぎさん)今までと少し違った明日になる玄関先に新しい靴

☆002:隣(柳めぐみさん)お隣りのベランダから来た草の種かわいくてそっと鉢に植えたり

☆002:隣(なつさん)乗合はす隣の女性は筆談に河南省の出身と言ふ

☆005:点(新藤ゆゆさん)点てんがひかりぽこぽこくっついて春になりたがってるるるる

☆006:時代(夏実麦太朗)おおざっぱな青春時代のまんなかに缶コーヒーの缶は立ちおり

☆006:時代(ケンイチさん)潮騒のやはらぎを見る束の間に時代はそつとさらはれてゆく

☆007:驚(風橋 平さん)時代から取り残されて驚いているのでしょうが。朝刊ですよ

☆008:深(不孤不思議さん)深々と下げて謝罪の口もとに舌が見えをりその長きこと

☆009:程(中村成志さん)蝋梅がようやくですねなる程ね、そういう声が嫌なんですね

☆011:揃(シュンイチさん)足並みを揃えて歩くこの道を越えればいちばんちいさな宇宙

☆012:眉(佐竹弓彦さん)眉二つを交互に動かし笑わせる父は優しい動物でした

☆012:眉(珠弾さん)目と眉のあたりが阪神ファンですね笑った顔がパパにそっくり

☆013:逆(Jingoさん)逆立って世界を覗き見ることのミルクココアのごときあまさよ

☆014:偉(ゆらさん)寒いなか偉かったやろと出迎えてくれた誰かさんにもチョコを

☆017:従(すずめさん)従順に飼い馴らされた獣も秘かに爪を研ぐは忘れず

☆020:劇(村田馨さん)山なみに雪解け残り信夫橋をゆるりと渡る喜劇一座が

☆020:劇(柴田匡志さん)劇中の音楽気になりレンタルす嗚呼、この曲はベルリン・フィルか

☆020:劇(黒崎聡美さん)劇的な白さで書かれた落書きの<みんなちゃんとなかよくしよう☆>

☆021:示(南葦太さん)雷のフラッシュライトで撮る写真 取り残された指示代名詞

☆021:示(久哲さん)前方が赤信号を示しても世間は悲しいほど前のめり

☆022:突然(映子さん)広すぎる キミの形に広がった /   ボクの心の突然の 空き

☆022:突然(市川青さん)突然に「こいずみきょうこ」と言ひしきみ 「こいけえいこ」と われ続けたり

☆023:必(エクセレント安田さん)英雄(ヒーロー)の 必殺技が 決まるとき 悪の呪縛の 効果が消える

☆024:玩(遥さん)玩具箱 今日はきれいに片づけて 明日は何かきっと生まれる

☆024:玩(磯野カヅオさん)新装のデパート前で道化師がゴムで動かす玩具配れり

☆025:触(こはぎさん)壮大な君の宇宙に触れるため いま眼裏の星空の下

☆025:触(コバライチ*キコさん)鉄筋に触れた先から移りくる冷気を抱へ夜の街行く

☆025:触(星桔梗さん)触れられぬ距離が尚更くやしくてあなたを嫌いになりそうになる

☆026:シャワー(ゆこさん)地球儀に温水シャワーかけながらザトウクジラとライオンおもう

☆026:シャワー(ちょろ玉さん)うわの空の頭のなかまで響きいるシャワーは君のはだかの音だ

☆028:脂(椋さん)ごみ箱の口紅落とした脱脂綿(コットン)を そっと拾ってドアを出ていく

☆029:座(村木美月さん)ベランダで星座眺めて缶ビール愛する人に逢えますように

☆029:座(我妻俊樹さん)東京のどこかで死んでいく鳩とならんで座る地面に月を

☆029:座(飯田彩乃さん)さっきまで窓辺に座っていた姉がシフォンケーキになる昼下がり

☆032:詰(猫丘ひこ乃さん)煮詰まったソースがこびりついたって落ちちゃうような鍋みたくなれ

☆033:滝(さとうはなさん)泣きながら深夜に髪を洗うときわたしは凍る凍る滝です

☆033:滝(湯山昌樹さん)水煙に滝見台ごと包まれて誰もが縦でシャッターを切る

☆035:むしろ(槐さん)怪我よりも揃ひのカップ失ふを悲しむしろき指を含(ふふ)めり

☆035:むしろ(粉粧楼さん)色の無い夢は次々閉じてゆきむしろこれから夜は始まる

☆036:右(紗都子さん)右側に風を添わせて左にはからめるためのゆびを泳がす

"☆036:右(穂ノ木芽央さん)青インク右あがりの文字かすれ気味思ひだすのは貌より背中
"

☆037:牙(みさん)生き物のいのちは澱み青猫の牙よ吸血鬼の微笑よ

☆037:牙(秋さん)骨だけのティラノサウルス牙出してみんな見てないところで踊る

☆037:牙(西村湯呑さん)牙じゃなく八重歯だろって言ってから何かと世話焼きに来る鬼娘

☆040:勉強(熊野ぱくさん)ドトールで勉強中のふりをして女子高生を盗み見ている

☆041:喫(みずきさん)一番茶満喫したる初夏の光が青く身ぬち降りつむ

☆042:稲(睡蓮。さん)整然と並ぶ稲穂か麦の穂かお行儀良くてごほうびの雨

☆044:ドライ(小夜こなたさん)義母からのドライフルーツぎっしりのパウンドケーキは隣家へあげる

☆044:ドライ(希屋の浦さん)パン生地にドライフルーツ散りばめたまっ赤なベリーがやたら目につく

☆047:ふるさと(ほたるさん)かなかなが鳴く木陰からふるさとの夏へタイムスリップしている

☆049:敷(南野耕平さん)敷島と名付けられたる戦艦の進水の日は晴れていたのか

☆050:活(薫智さん)活き活きとしている君を支えたいそんな気にする笑顔なんだな

☆050:活(鮎美さん)ご活躍をお祈りしますと結ばれしメール閉ぢ風呂の追ひ焚きをする
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by yuaruhi | 2012-12-24 21:42 | いちばん星
題詠blog2011を完走した皆様の歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。 051 から 100 までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆051:漕(新田瑛さん)自転車を漕いでいるのか自転車に漕がれているかもうわからない

☆051:漕(ひぐらしひなつさん)彼岸へとちいさな舟を漕ぎだせばもうとめどなく水に降る雪

☆051:漕(しづくさん)まえかごに鞄後ろにあたし乗せゆっくりペダル漕ぐ君、夕焼け

☆051:漕(小倉るいさん)荒海に漕ぎ出す舟の運命の如き私のああ鳴門巻

☆051:漕(さくらこさん)大切な人がいました冬空に自転車漕げば零れるひかり

☆052:芯(松木秀さん)ボールペンの芯のインクを最後まで使い切れたら良いボールペン

☆054:丼(nahemaさん)お祭りの金魚ごめんね今日だけは白夜みたいな丼の中

☆056:摘(ひじり純子さん)日曜はブルーベリーを摘みに行く 一昨年からの約束である

☆059:騒(junさん)騒音にしゃぶられている思いしてゼブラ・ゾーンを急いで渡る

☆060:直(龍翔さん)本当は不器用じゃない こんなにも君は上手に直線を引く

☆060:直(湯山昌樹さん)経験のなき我のする忠告を素直に受ける卓球部員

☆060:直(砺波 湊さん)手をつなぐと歌ってくれた人形を家族は誰も直せなかった

☆061:有無(夏樹かのこさん)Yの有無ただそれだけでやわらかい吾のからだに実る花房

☆061:有無(新藤ゆゆさん)なに山か知らないけれど雪だって!有無を言わせず、おかえりブーツ

☆062:墓(竹中 裕貴さん)冬が来るそのきりぎしにわたしたち胸に墓標をならべましたね

☆063:丈(芳立さん)いつからかわらべ少なきひまはりの背丈くらぶるラジオ体操

☆063:丈(月原真幸さん)制服のスカート丈も髪型も校則どおり(ペディキュアは塗る)

☆063:丈(今泉洋子さん)うつかりと本音を吐いてしまひさう丈高く咲く皇帝ダリアに

☆063:丈(鮎美さん)あの草の背丈を越ゆるまでの日の我と姉とがあの草の陰

☆064:おやつ(コバライチ*キコさん)エクレアにソフトクリームメロンパン空はおやつの見本市です

☆064:おやつ(揚巻さん)手のなかにふさいで遊ぶおやつしか食べない小鳥(まだ、あたたかい)

☆065:羽(東雲の月さん)くるくるりくるりくるくるくるくると風車の羽根は青空混ぜる

☆065:羽(遥遥さん)君の言ううその中にも蝶が飛ぶ羽音を聞いた確かに聞いた

☆066:豚(遠野アリスさん)三匹の子豚の物語は長女のわたしにはすこし苦い

☆067:励(蜂田 聞さん)何やらの球根植える父の背を少し離れて励ましている

☆067:励(みち。さん)もしかして励まされてるのだろうか ザリガニが仁王立ちをしている

☆068:コットン(香村かなさん)充分にしみ込んでいるコットンの化粧水から満ちていく朝

☆069:箸(黒崎聡美さん)箸置きに箸を置く所作うつくしく夜はそれよりゆるやかとなる

☆069:箸(星桔梗さん)さよならを切り出しそうな雰囲気に箸を置けずに続ける食事

☆069:箸(峰月 京さん)箸を持つ優雅な白い指先に不埒な想像してる商談

☆071:謡(飯田和馬さん)童謡の景色が胸に落ちたとき大人の君が立っていました

☆073:自然(新津康陽さん)気がつけば自然に僕は僕になり、他の誰かになることはない。

☆074:刃(西中眞二郎さん)立ち並ぶ高層ビルの稜線が刃のごとく蒼天を切る

☆074:刃(廣田さん)子午線の君が世界に差し出した刃の上を歩きはじめる

☆074:刃(詩月めぐさん)きんきんと真白に凍る三日月が刃のように突き刺さる夜

☆075:朱(野州さん)朱の橋を渡る少女を遮って両手を広げていた夏休み

☆075:朱(小林ちいさん)朱鷺の鳴き声を知らない僕たちがそれぞれの手で守るべきもの

☆076:ツリー(桑原憂太郎さん)張りぼてのツリーに色を塗らないと間に合はないので理科をください

☆076:ツリー(ウクレレさん)クリスマスツリーはすべての装飾を脱ぎ捨て森へ帰って行った

☆077:狂(飯田彩乃さん)わたつみの軛(くびき)を捨てて浜に立てば狂へる母とすれ違ひたり

☆077:狂(平野十南さん)ああ花梨お前こんなに実を付けて何を怖がる狂いびとおまえ

☆077:狂(珠弾さん)大体の時を刻んで置き時計 「狂っている」と来客は言う

☆078:卵(原田 町さん)卵かけご飯しばらく食べてないこれから先も食べないだろう

☆080:結婚(Yoshさん)結婚はとっくに済ませてしまいました夢の中でのリプレイ続く

☆080:結婚(梅田啓子さん)三度目の結婚月を迎えたる娘におくる取れたてジャガ芋

☆080:結婚(猫丘ひこ乃さん)着ぐるみの中ではオレは結婚をしてることなど忘れてしまう

☆080:結婚((T-T)さん)君の声聞くとこの頃眠くなる たぶん結婚するんだと思う

☆081:配(空音さん)恋人の気配を消して雑踏に貴方の少し後ろを歩く

☆081:配(五十嵐きよみさん)ぎこちなく「第九」を歌う 配られたカタカナ書きの歌詞を見ながら

☆082:万(吾妻誠一さん)万札を出張前夜差し出して「恥かくな」と言う父思い出す

☆083:溝(南葦太さん)負け犬の視点で歩く道の端 排水溝に草が生えてた

☆083:溝(藻上旅人さん)溝は 埋めても 埋めても そこに 横たわる

☆084:総(薫智さん)これまでの事は総てに繋がっていると気づいてありがたくなる

☆084:総(鈴麗さん)目を開けて世界の声を聞きましょう「総合的な学習の時間」

☆085:フルーツ(津野さん)籠盛りのフルーツの色は鮮やかに白き部屋には白きカーテン

☆088:湧(久哲さん)湧き水を薄めた海の存在の木目にそって立つ覚え書き

☆088:湧(伏木田遊戯さん)湧き水を掬う仕草を疑ってかれこれ二年森を失う

☆088:湧(ネコノカナエさん)湧水はつばめの匂い少しだけ遠くへ行けるような気がする

☆088:湧(やまみんさん)湧き水の流れのように絶え間なく 勇気と希望を持ち続けたい

☆090:そもそも(生田亜々子さん)そのうちに始まる話そもそもの「そ」が聞こえたら気配を消して

☆092:念(清次郎さん)念のため金魚に多めに餌をやり君と映画を見に行く土曜

☆093:迫(草間環さん)迫力が満点なのはいいけれど花火のようなドドンパ娘

☆095:遠慮(じゃみぃさん)デートしよ遠慮するわと彼女言うnon-noのnonと悲しく歌う

☆096:取(豆田 麦さん)取れるかな届きそうでも届かないあの赤い実が一番きれい

☆096:取(小夜こなたさん)明暗を分かつ切り取り線があり既に七十億がひしめく

☆096:取(村木美月さん)お取り寄せ好きの先輩退職し侘しくなったおやつの時間

☆096:取(睡蓮。さん)こんな夜を取っておきたいほろ酔いや降るよな星や君の笑顔を

☆097:毎(伊倉ほたるさん)習慣はひとつのカタチ気が付けば毎朝卵の数をかぞえる

☆098:味(砂乃さん)ほんのりとリンゴ風味のクッキーをさくりとくずす夕飯の前

☆099:惑(不動哲平さん)惑星に住んでいるのを思い出すためにときどきマーラーを聴く

☆099:惑(たえなかすずさん)手のひらに収まりきれぬキーウィを惑星軌道にいま乗せてみよ
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by yuaruhi | 2011-12-16 21:14 | いちばん星

題詠blog2011を完走した皆様の歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。 001 から 050 までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆001:初(浅草大将さん)春とともに立ちし香りに驚けば軒端に咲ける梅の初はな

☆001:初(千束さん)初めから底が見えてたこの恋をあきらめ悪く揺さぶっている

☆001:初(天鈿女聖さん)「初音ミク、初音ミク」って叫びなら一億光年先に進める

☆001:初(雑食さん)初恋は九つでした親友と呼ばれて胸がちくとしました

☆002:幸(オリーブさん)坂道の途中にあった幸せを 自転車からは拾えなかった

☆002:幸(富田林薫さん)とおく種であったころの幸せを砂丘のすみから植えてゆきます

☆003:細(こはぎさん)細やかな気遣いが減る二年目の君がますます愛おしくなる

☆007:耕(希屋の浦さん)将来は心耕す人になれそう言った父ラジオ聴いてる

☆007:耕(エクセレント安田さん)耕運機 田圃畦道 田舎道 未舗装疾走 凸凹微動

☆008:下手(はせがわゆづさん)うつむいたまま歩きだす下手くそなうそばかりつくあたたかいゆび

☆009:寒(じゃこさん)寒いでしょう。あなたはそっとささやいて僕のおなかに猫を降ろした

☆010:駆(tafotsさん)ミニ四駆つくったことも無いくせに子ども心が分かるって顔

☆010:駆(藤田美香さん)この世から駆け出した君は正しくてあたしはいっつも空を見上げる

☆011:ゲーム(さとさん)マイカーに乗りきらぬほど子だくさん 笑い転げた人生ゲーム

☆012:堅(牛隆佑さん)いつもより堅い気がするデスクチェア今から僕は少しだけ寝る

☆013:故(るいぼすさん)もしここで事故にあったらどうしよう仕事さぼって下着もエロい

☆013:故(香澄知穂さん)実直で優しい君の故郷には やっぱり優しいバス運転手

☆015:とりあえず(鳥羽省三さん)とりあえず身体を交わしその後で割れたグラスの始末をしよう

☆015:とりあえず(香-キョウ-さん)遊びたい 気になる音、物 たくさんだ / でもとりあえず ゴハンだゴハン

☆016:絹(はこべさん)お豆腐は「絹が好きですか」から始まった その会話には後日談あり

☆016:絹(只野ハルさん)吸水しないイメージがある絹のハンカチだから泣かないつもり

☆018:準備(おおみはじめさん)準備中二十年目も準備中三十年目誰も見てない

☆020:幻(行方祐美さん)ゆめ幻のやうな匂ひに包まれよ朝の五時の霞む浴室

☆021:洗(奈良絵里子さん)誰よりも図工の時間が好きだった 色とりどりの筆洗バケツ

☆022:でたらめ(映子さん)でたらめな 私が生きて きたんだよ /   おまえのご飯 作るためだよ

☆022:でたらめ(理阿弥さん)でたらめにかみむしるひと駅におりなにもしてあげワタシられない

☆023:蜂(三沢左右さん)花めづる蜜蜂ひとつ飛び立てり うららけき日にいざ春よ来よ

☆023:蜂(佐藤紀子さん)穏やかな長女なりしが子を産みて女王蜂のやうな貫禄

☆023:蜂(モヨ子さん)蜜蜂の精一杯なる営みを薔薇の剪定しつつ眺める

☆023:蜂(藤野唯さん)ふたりして蜂に刺されたような夏 秘密がふえて始まる2学期

☆024:謝(牧童さん)いつだって感謝してるさ今はただアジアンタムが気になるだけさ

☆024:謝(こすぎさん)正直に謝れなくてメールする 10行あとに ハートもつけとく

☆025:ミステリー(浅草吉右衛門さん)恋すれば 君の心は ミステリー いつもつかめず 常に解らず

☆026:震(木下侑介さん)西野カナが震えて呟く「履きたいよ……履きたすぎるよ君のパンティ」

☆027:水(船坂圭之介さん)清明であるが佳きかな 飲む水に近き無銘の一刀に酔ふ

☆027:水(葵の助さん)水道の蛇口から出る透明な柱をつかまえたい息子達

☆029:公式(アンタレスさん)先生の訛つよくて忘れ得ぬしゃん(三)角形の合同公式

☆031:電(みずきさん)電飾の点る季節の端にゐてナショナリズムをふと思ひをり

☆031:電(南野耕平さん)もう少しするとわたしは眠るから誰か電気を消してください

☆032:町(新井蜜さん)我が町に住む三人の叔母達が夜中に集ひ煮るあづき粥

☆032:町(髭彦さん)大熊も双葉・浪江も富岡も町(マチ)にしありて町(チヤウ)にはあらず

☆032:町(まるちゃん2323さん)遠吠えとサイレンの音すれ違い夕日が落ちるこの町が好き

☆032:町(北大路京介さん)君が住む町をひとりで訪れて君に会わずに帰っていった

☆033:奇跡(ミウラウミさん)上靴がバスケットゴールに入る奇跡 木村の告白と同時に起こる

☆037:ポーズ(紗都子さん)三日月のポーズで高く伸びゆけば真夏の空にふれるゆびさき

☆037:ポーズ(nobuさん)ポーズ迷う私のふいをつきカメラのシャッター切るあなた意地悪

☆038:抱(畠山拓郎さん)抱きしめてしまいたい気がするけれど見えない壁がいくつも並ぶ

☆038:抱(足知さん)抱き合えばいつもピアスの片方が消えてあなたに流れ出す冬

☆038:抱(酒井景二朗さん)誰一人抱かずに終るこの身ならせめて晒さむ春の息吹に

☆038:抱(南雲流水さん)ブラウスの上からそっと抱きしめるやうに優しい雨に濡れてる

☆039:庭(夏実麦太朗)草花の名前を知らない僕の目にとなりの家の庭の紅い実

☆039:庭(東 徹也さん)世界には必ずどこかひとつだけあなた迎える庭があるんだ

☆039:庭(ちょろ玉さん)校庭に散った桜を焼く人になろうと決めた春だったのだ

☆039:庭(音波さん)あと一歩出せば庭まで出たことになる 夏草が生きている夜

☆039:庭(如月綾さん)あなたには手料理を食べてもらったね (家庭科の調理実習のとき)

☆040:伝(螢子さん)伝わらぬ想いをひとつ水底に沈めています春はすぐそこ

☆041:さっぱり(紫苑さん)さつぱりと剃り跡あをき襟足の背(せな)に匂へる祭り半天

☆041:さっぱり(保武池警部補さん)伊予の帰路舌にさっぱり残りおりこの利発さにだじろぎの宵

☆041:さっぱり(水風抱月さん)倖せが僕にはさっぱり見えなくてそれでも君の恋になりたい

☆041:さっぱり(mikiさん)気が付けばおやつタイムの昼食に さっぱりお茶漬けほっと一息

☆041:さっぱり(中村成志さん)ふぁんたずむ 黴の生えたる土の上をさっぱりと薙ぐ一撃の雨

☆041:さっぱり(高良すなさん)昨日より さっぱりとした ブロッコリー 台風あとの 山原の森

☆041:さっぱり(きたぱらあさみさん)さっぱりこん! 君の言いたいことなんて僕はちっとも理解できない!

☆043:寿(矢野理々座さん)福禄寿 恵比寿それから寿老人 七福神の寿トリオ

☆045:幼稚(晴流奏さん)引き返す事も出来ずに居る僕を追い越していく幼稚園バス

☆045:幼稚(穂ノ木芽央さん)幼稚園バスのトーマスさみしげに最後の子どもを降ろしゆく春

☆046:奏(いちこ(suzu)さん)舞台裏吹奏楽部の人だかり皆それぞれに立ちて座りて

☆047:態(青野ことりさん)中空に放り出された状態でだあれも帰る道を知らない

☆048:束(横雲さん)束ね髪放てば燃ゆる秋の色身は菊の香に抱(いだ)かれてをり

☆048:束(壬生キヨムさん)仲直りにそうめん何束ゆでますか 夏は終わってしまったけれど

☆048:束(星川郁乃さん)素麺が二束残っていることも夏の疲れの一つと思う

☆050:酒(ワンコ山田さん)とりたてて酒癖はそう悪くないすこし緩んですこうし恋する
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by yuaruhi | 2011-12-16 21:03 | いちばん星
題詠blog2010を完走したみなさまの歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。 051 から 100 までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆051:番号(晴流奏さん)番号を呼ばれ土から顔を出す小さな双葉二十日大根

☆051:番号(O.F.さん)番号を呼ばれたときにもう俺は番号札の妖精だったよ

☆051:番号(春村 蓬さん)あの頃はわたしの証であつたのに思ひ出せない出席番号

☆052:婆(鳥羽省三さん)たまごっちの下の世話をし餌をやり雪菜と芽衣は婆となりなむ

☆052:婆(ちょろ玉さん)おばあちゃんをお婆ちゃんとは綴らないことが唯一の俺のプライド

☆052:婆(田中彼方さん)婆ちゃんのとても短い物語。 / 「昔むかしのことで忘れた」

☆054:戯(詩月めぐさん)悪戯が好きな小人がうちにいてわたしの好きをかくしてしまう

☆054:戯(野比益多さん)お遊戯が苦手だったの ねえ君は野良犬撫でてくれる人かな

☆055:アメリカ(ふうせんさん)アメリカンショートヘアもいいけれど今はとなりのトラが気になる

☆055:アメリカ(庭鳥さん)お目覚めに熱いカップのアメリカンコーヒーごくりああ旨くない

☆055:アメリカ(勺 禰子さん)アメリカンコーヒーを飲む人たちはきつと家でをしないと思ふ

☆056:枯(南葦太さん)枯れかけた 孤独に生きる銀杏の木 その中にある音を聞きたい

☆056:枯(湯山昌樹さん)何騎もの騎馬ふりほどき立ち続け枯れるがごとく倒れたり大将騎

☆057:台所(リンダさん)写メールで送られてきた台所のダシ巻き玉子が出来ゆく過程

☆059:病(西中眞二郎さん)ニュースすべて異次元として病室のベッドにわれはまどろみており

☆059:病(砂乃さん)また母が病人になりたがる春 父と私が聞き流す春

☆060:漫画(内田かおりさん)漫画なら『鉄腕アトム』マンガなら『ドラゴンボール』屈託の夢

☆061:奴(豆野ふくさん)奴らきっと付き合ってるよ、と笑い合う 君が好きとは言えないままで

☆062:ネクタイ(陸王さん)ネクタイを頭に巻けば思い出す運動会で落としたバトン

☆062:ネクタイ(山田美弥さん)ネクタイをゆるめる仕草で何杯もごはんおかわりできるくらいだ

☆063:仏(翔子さん)仏にも階級あると知った時ポニーテールが激しく揺れた

☆063:仏(秋篠さん)キリストと 二人暮らしの 仏様 世界を少し 面白くする

☆064:ふたご(すくすくさん)ふたご座の流星群を追いかけて願いたいこと星の数ほど

☆064:ふたご(水絵さん)ふたご座のラッキーカラーのハンカチを 疑いつつも秘かに持てり

☆064:ふたご(酒井景二朗さん)ふたご座を切り取り乍ら飛ぶ鳥よセント・エルモの火は見えるかい

☆064:ふたご(桑原憂太郎さん)学級を替へたふたごに誰ひとり気がつくことなく給食を食ふ

☆065:骨(空音さん)薬局で骨粗鬆症の予防にとイソフラボンを勧める人あり

☆065:骨(田中ましろさん)肋骨は揺りかごに似て ん、と伸びた背中あたりにあなたは眠る

☆066:雛(黒崎聡美さん)五年後に子のいなければ買うつもりわたしのための雛人形を

☆068:怒(清次郎さん)泣きながら怒って笑う母を見た はじめて迷子センターに行った日

☆068:怒(こゆりさん)あの娘にはしてないことをされてみたい名字で呼んで怒ってぶって

☆069:島(おっさん)島々をしましまと読む参観日濁りを知らぬ澄んだ心で

☆069:島(イノユキエさん)引き上げた矛から垂れた一滴があの島と言い、わたしもと思う

☆070:白衣(木下奏さん)白衣着た内科の医師は爽やかで出した薬も甘くおいしい

☆070:白衣(わだたかしさん)駅ビルの四階にある病院のピンク色した白衣の天使

☆072:コップ(みずきさん)泡立ちしコップの底ひ透明と薔薇交叉して女優去りゆく

☆072:コップ(伊倉ほたるさん)丁寧に沈黙をする目の前のコップの汚れが気になるくらい

☆072:コップ(瀬波麻人さん)あがいても取れやしないよかきむしるコップの底に敷いたコインは

☆073:弁(はこべさん)みちのくの旅に出会ったずんだもち淡いみどりが駅弁の隅に

☆073:弁(草間 環さん)弁解で終わる恋にはしたくないそれがわたしを成長させる

☆075:微(船坂圭之介さん)微笑みを忘れし様(ふり)が似合はなくなりしと別れ文に記しあり

☆075:微(柴田匡志さん)高校で微分積分習わずに公務員になれると思うな

☆075:微(藻上旅人さん)微笑みを映すつもりでみる鏡そこにみつける見知らぬ自分

☆076:スーパー(映子さん)此処よココ スーパーなのよ 母さんは /   二十四時間 営業なのよ

☆076:スーパー(香-キョウ-さん)リズム良く / モノが流れる / / ピッピッピッ / / 人も流れる / スーパーのレジ

☆077:対(闇とBLUEさん)絶対に言っちゃダメよと自転車で並走してる二人の天使

☆078:指紋(珠弾さん)平積みにされた書籍の下層から指紋がついていない一部を

☆079:第(きりさん)第一に君を想うよ第二には君を想うよこれって恋かな

☆080:夜(アンタレスさん)ふつふつと娘等に書きおく事湧きて夜半に起き出で文書き綴る

☆080:夜(鮎美さん)忘れゆかむ日ごと夜ごとに 自販機に蛾の死にゐたり あなたのことを

☆080:夜(イズサイコさん)ちょうどいい温度を越える夏の夜にこの身の何が溶けるのだろう

☆082:弾(振戸りくさん)お布団を太陽に当て弾力を取り戻したらよく眠れます

☆083:孤独(久哲さん)あぜ道がふいに陽炎 自転車は孤独に耐えかねて破裂した

☆085:訛(音波さん)新しい訛をつくる 僕たちは記憶を少しずつ分け合って

☆086:水たまり(南野耕平さん)水たまりひとつ上手に飛び越えて今日はなんだか無敵な気分

☆086:水たまり(じゃみぃさん)雨の日の運動場に水たまり廊下の窓からずっと見ている

☆086:水たまり(ミナカミモトさん)なにもなくかつなにもかもを水面に持ちえるしずかな水たまりの夜

☆086:水たまり(はせがわゆづさん)いつか見た夏の空にはひまわりが水たまりには君がにじんでた

☆087:麗(畠山拓郎さん)麗しのスローカーブで魅了する女性投手がいてもいいのに

☆088:マニキュア(周凍さん)これやこの汝が指先のマニキュアに移ろふ色こそこころなりけれ

☆088:マニキュア(邑井りるるさん)マニキュアを6とするならペデキュアは螺旋階段埋葬届

☆088:マニキュア(さとさん)マニキュアとりながら考える今日のあれこれ  会えただけで良いのだ

☆089:泡(黒崎立体さん)あの子もうきっと泡になってるよね あんなどろどろ泣いていたから

☆089:泡(虫武一俊さん)少年よ深紅の泡を前にしてなおも慈愛に踏みとどまるか

☆089:泡(古屋賢一さん)切られれば悲鳴をあげる発泡スチロールに閉じ込められて人魚は

☆089:泡(みぎわさん)バス・ジェルをざんぶざんぶと泡立てん晒し首ふたつ向き合ひながら

☆092:烈(中村成志さん)眠るべき夜をふかぶかと眠るべく 烈 この語こそ静かに響け

☆093:全部(佐藤紀子さん)何もかも全部話してしまひたり旧き友との旅の夜長に

☆093:全部(薫智さん)全部活強制参加リレーではバット片手に全力ダッシュ

☆093:全部(高松紗都子さん)なだらかな坂を見おろす視線なら全部あなたを忘れてゆける

☆095:黒(月下  桜さん)黒髪の人々交差する国はなんだかとても無防備になる

☆095:黒(ワンコ山田さん)黒ばかり選んだ長いスカートのくるぶしあたりから透けてゆく

☆095:黒(纏亭写楽さん)黒点は太陽にさえあるのだと許せぬ自分に言い訳をする

☆096:交差(じゃこさん)あの交差点で曲がらなかったから知らなくていいことは知らない

☆097:換(牛 隆佑さん)入れ換えることの出来ない水の中ぼくらは泳ぐ(ここはくるしい)

☆097:換(shさん)冬が来る。なくしたものと引き換えに手に入れたものをなくしてしまう

☆097:換(壬生キヨムさん)恋人の恋人のためDSの電池パックを交換している

☆097:換(斉藤そよさん)どの人の魔法もとけて取り換えの利かないものにもどる雪夜だ

☆098:腕(中村あけ海さん)がんばるぞ!とかではなくて適温になりたいだけの腕まくりです

☆098:腕(六六鱗さん)腕枕して欲しかった夜もあるそれでもぼくは猫じゃなかった

☆098:腕(龍庵さん)慰めてあげたいけれどどうすればよいか分からず腕を掴んだ

☆098:腕(ウクレレさん)抱きしめる腕の力が強すぎて「くるしいよう」ってきみは笑った

☆098:腕(村木美月さん)わたくしを律するためにわたくしが鏡の中で腕組みしてる

☆098:腕(ゆらりさん)腕のばす どんなものでも吸い込んで育ちなさいね 朱い実みっつ

☆099:イコール(南雲流水さん)イコールの向こうの君は同じだけ想ってくれているのだろうか

☆100:福(天鈿女聖さん)幸福はここにもなかった どろどろのアイスクリームをシンクに流す

☆100:福(こすぎさん)単色の幸福だけを願いつつ『一年何もないときが無し』

☆100:福(なゆらさん)幸福を祈りて春子と名を呼べば、きゃきゃと笑い声は転がる

☆100:福(竹中 えんさん)幸福がひとの数だけあるならばわたしはきみに会いに行きたい

☆100:福(さくら♪さん)父母が笑う家には福来る子どもも犬も猫も幸せ♪
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by yuaruhi | 2010-12-29 12:22 | いちばん星
題詠blog2010を完走したみなさまの歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。 001 から 050 までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
二行以上にわたる歌は / で区切って一行にしてあります。


☆001:春(理阿弥さん)春泥の野を越えきたる子は我の胸で眠りぬ柔らかきかな

☆001:春(お気楽堂さん)意味なんて考えないでうふふふふって顔してごらん春なんだから

☆001:春(今泉洋子さん)はろばろと睦語りする蝋梅のこゑに聴き入る春のあけぼの

☆002:暇(EXYさん)休日の 西日差す部屋 烏龍茶 一口飲んで 暇もてあます

☆002:暇(飯田和馬さん)学校のうさぎよ馬鹿であってくれ暇な一生(ひとよ)に堪えきれるほど

☆002:暇(小林ちいさん)暇ですか 桜がきれいだそうですよ誘ってくれてもいい午後ですよ

☆002:暇(わたつみいさなさん)暇ですねえそうですねえって春を恋う中くらいの熊になりたい

☆003:公園(ひめじょおんさん)カメ公園かめがいるからカメ公園いなくなったらただの公園

☆004:疑(髭彦さん)疑ふと信ずることの間をば歩みて行かむ六十路の旅も

☆006:サイン(時坂青以さん)うしろから トントン トトン トントトト それは授業がつまらんのサイン

☆007:決(あかりさん)後悔はしないと誓う決めたのは自分だ西の空に夕焼け

☆007:決(新田瑛さん)稲妻が世界を分かち終えるまで決して瞼を閉ざさぬように

☆007:決(こなつさん)今日こそは己に嘘はつくまいと / / 心に決めて髪を結う朝

☆009:菜(tafotsさん)黄蝶ニ頭菜の花畑に紛れゆき友だちはまだだぁれも来ない

☆009:菜(櫻井ひなたさん)鈍感で野菜嫌いなあんなヤツよりもめちゃくちゃ幸せになれ

☆009:菜(星桔梗さん)愛し子の名前に菜がつくそれだけで優しい人になりそな気がする

☆009:菜(だったんさん)いちめんの菜の花畑に立つ祖母と幼い私を撮ったのは誰?

☆011:青(市川周さん)青い地球(ほし)モノクロで視るライカ犬(そんなことよりペディグリー・チャム)

☆012:穏(揚巻さん)ほの白き障子に影の滲むごと言葉を宿す不穏な鎖骨

☆012:穏(久野はすみさん)ごくまれにオーダーをするチョコパフェの、この優しさは穏やかでない

☆013:元気(すいこさん)「元気です」嘘ですときどきほんとです頑張ってます生きてるんです

☆013:元気(zoeさん)夜明け前の空の蒼さにETは元気をもらい菜の花たべた

☆014:接(水沢遊美さん)キスでなく接触事故と言い張りし唇のこと消えない消せない

☆014:接(ひぐらしひなつさん)接骨院廃業を告げて玄関にまだあたらしき筆跡がある

☆015:ガール(はじめさん)ファミレスでケラケラ笑うガール達素顔を見せるほんのひと時

☆015:ガール(龍翔さん)「マテリアル・ガール」の意味は知らないが、きっとあなたはそれだと思う。

☆015:ガール(夢雪さん)唇にメロディ刻む夕暮れに永井真理子の「ミラクルガール」

☆015:ガール(bubbles-gotoさん)のぼるあわひとつひとつにエレベーターガールいるよな炭酸水を

☆016:館(橘 みちよさん)閉館の放送ひびく館内にうごき始める異質な時間

☆016:館(桶田 沙美さん)ギャルの街渋谷に白い洋館を建てて午後の紅茶を一杯

☆017:最近(子帆さん)最近の君はたとえば良い意味でぷっちんぷりん・ぷち・あ・ら・もーど

☆017:最近(五十嵐きよみさん)最近は彼女のほうが熱心に背番号10を応援している / Ferrando

☆019:押(秋月あまねさん)さくらばな言わない方がよかったとまた閉じておく さくら押しばな

☆020:まぐれ(一夜さん)気まぐれな娘の態度責めながら 自分自身の気まぐれを問う

☆025:環(野州さん)別れ際ハンカチを振るひともなく環境センター前のバス停

☆026:丸(藤野唯さん)雨粒を丸くはじいて私たち今日はどこまで出かけてみようか

☆027:そわそわ(じゅじゅ。さん)はらはらの母そわそわの祖父母たち見守る先に幼な子の笑み

☆027:そわそわ(如月綾さん)バカみたい 一日そわそわしてたって誕生日なんて誰も知らない

☆028:陰(のわさん)物陰に隠れて君を待っている気づかなければ僕などいない

☆030:秤(富田林薫さん)月旅行はじまる朝にわたくしは兎の秤をなくしたようだ

☆031:SF(七十路淑美さん)江戸の世にSF作家居たとしてスペースシャトルを書いただろうか

☆033:みかん(松木秀さん)今年もう中学生になる姪がばりばり食べる温州みかん

☆033:みかん(コバライチ*キコさん)窓際の壁へと影を折り曲げて君はみかんの皮を剥きおり

☆033:みかん(Yoshさん)雪合戦 形勢不利でポケットに入れてた冷凍みかんを投げる

☆033:みかん(新井蜜さん)十日置きに箱のみかんを送りくる義母と僕らの心理戦争

☆033:みかん(キキさん)そばかすがかわいいよっていいながら荷物にみかん、しのばせる母

☆034:孫(シホさん)クラス会 行かないと言う 母の理由 孫の話で 盛り上がるから

☆036:正義(生田亜々子さん)大勢が正義と叫んでいる正午三角錐の上でダンスを

☆036:正義(村上きわみさん)少年に正義かすかにきざす日は消毒液の泡をさびしむ

☆037:奥(菅野さやかさん)私には母直伝の奥義あり どんなときにも笑ってなさい

☆037:奥(たざわよしなおさん)路地奥のライブハウス探し、放つべき言葉探し未だ火曜日

☆039:怠(山桃さん)秋みのり準備おさおさ怠らぬ盗人萩(ヌスビトハギ)の待てる草原

☆040:レンズ(蓮野 唯さん)コンタクトレンズはずして告白をしたらはっきり好きだと言えた

☆040:レンズ(青山みのりさん)世の中のすべての人へわたくしがみえないレンズを配って欲しい

☆041:鉛(行方祐美さん)鉛筆の木を語りゐつ雨やかぜのにくらしきほど近い窓辺に

☆041:鉛(眞露さん)青黒く錆びた鉛のかたまりを流せぬままにまた酒を飲む

☆042:学者(希屋の浦さん)公園の学者面したおじさんはねっとりした声出して笑った

☆043:剥(梅田啓子さん)ポンカンを剥けば果汁のほとばしり高知は娘のふるさとになる

☆043:剥(まといなみさん)兄はどんどん少女になるし子宮からあたしは絆創膏を剥がすし

☆044:ペット(夏実麦太朗)何をするでもない春の休日にペット売り場の犬を見ている

☆044:ペット(只野ハルさん)寂しいとひとりごと聞かせてたペットショップの猫たちぼくを見てない

☆044:ペット(原田 町さん)ペットボトルいまだ並べし家ありて猫年のわれ足早に過ぐ

☆044:ペット(穂ノ木芽央さん)おはやうのトランペットの絶えてなほ丘の上(へ)の樹に花は咲きけり

☆045:群(氷吹郎女さん)群れている小魚のなか悠々と通り過ぎてく鮫になりたい

☆046:じゃんけん(小倉るいさん)いつもきみを追いかけていたいじゃんけんをしなくても僕は春の鬼

☆047:蒸(帯一鐘信さん)あの入道雲の下ではコンビニの蒸しパンたちが蒸されてるのか

☆049:袋(青野ことりさん)漏れぬようほんの少しも漏れぬよう袋の口をぎゅっと縛った

☆050:虹(遥遥さん)虹色の虹を見たのと言う君に色についてを語る夕暮
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by yuaruhi | 2010-12-29 12:21 | いちばん星
題詠blog2009を完走した皆様の歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。051から100までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
2行以上にわたる歌は / で区切って1行にしてあります。


☆051:言い訳(中村成志さん)言い訳は散る花びらに約束は三面鏡の奥の楓に

☆051:言い訳(七五三ひなさん)一時間待たせた君の言い訳もただ一瞬のキスに適わず

☆051:言い訳(yuntaさん)言い訳に猫が出てきたら要注意犬なんかだとさらに最悪

☆052:縄(キヨさん)浮気したねことあなたを縄でぐるぐるまき うらやましくなる、入れて。

☆052:縄(ことりさん)マジシャンにゆるりゆるりと縛られてにやりとゆがむ縄のおんなよ

☆052:縄(たざわよしなおさん)FREEDOMと書いたTシャツ脱がせれば腰に縄目の日焼け跡あり

☆052:縄(内田かおりさん)人混みの中のひとりの足取りに小さく作る縄張りがある

☆053:妊娠(龍庵さん)まだ遠い台風の位置聞くような気持ちで知った君の妊娠

☆053:妊娠(こうめさん)我知らぬ世界はやさしい 妊娠を経てゆっくりとしゃべる友達

☆053:妊娠(桑原憂太郎さん)妊娠に至つた学級担任を男子生徒がぐるりと囲ふ

☆054:首(ほたるさん)さみしさを埋めたくて巻く足首のアンクレットに撥ねる泥水

☆054:首(ワンコ山田さん)足首の白さを保つスカートの長さ踏まれる恐れと共に

☆054:首(穂ノ木芽央さん)首筋に触れるな生きてゐることが判つてしまふぢやないか君に

☆055:式(祢莉さん)君と見た終業式のあとの空なんでもできる気がしてたよね

☆055:式(ぷよよんさん)「好きでした」成人式の告白が過去形だから今でも逢える

☆056:アドレス(佐藤羽美さん)草花の名前やメールアドレスや憎悪を記せるわたしの手帖

☆056:アドレス(酒井景二朗さん)シヨウウインドウひとつひとつに滿ちてゐるサマアドレスの無茶な輝き

☆056:アドレス(睡蓮。さん)何年も前のアドレス今もまだそのままだっただけでうれしい

☆056:アドレス(志井一さん)絶対に入力されることのない公式ホームページアドレス

☆057:縁(うたまろさん)闇空を黒く縁取る稜線に 全き闇ではないことを知る

☆057:縁(HYさん)別れても何故か再び出逢っちゃうそれが御縁の力じゃないかな

☆057:緑(松原なぎさん)えいえんのスープをわけあうとき花のかげが散らばる波紋の縁だ

☆058:魔法(春待さん)先生の怒鳴り声受けこっそりと右つま先で描く魔方陣

☆059:済(チッピッピさん)切り替えを早く済ませと日々責める テレビの右上アナログの文字

☆059:済(Re:さん)もう済んだことだと終わらせる君に忘れられない過去をあげます

☆061:ピンク(理阿弥さん)サキワレで赤・白・夏・赤・白とツブしてピンクそしてまた夏

☆062:坂(諏訪淑美さん)この町は坂多き町よ上り来て汗拭くわれを鴉が笑う

☆062:坂(只野ハルさん)墓参り杖つく母の手をとりて上る坂道休みつつ行く

☆063:ゆらり(イマイさん)ふりむけばゆらりと赤い立葵わたしはいつまでここにいますか

☆064:宮(富田林薫さん)宮崎のひとが紙袋抱えてやってきて次々取り出す完熟マンゴー

☆065:選挙(藻上旅人さん)選挙の日公民館に君がいた大人になって君がいたんだ

☆066:角(みずきさん)角といふ角に不安の溢れゐて真中に置きし夜の携帯

☆066:角(あみーさん)オレ様が本気を出すと怖いぜー オセロの角も裏返すぜー

☆066:角(だやさん)祖父の部屋に角行一枚落ちていて 飾られていたのかもしれない

☆067:フルート(soraさん)フルートに添えたる指の細きこと言葉にしてはならぬと思つた

☆068:秋刀魚(ひいらぎさん)夕暮れに秋刀魚の焼ける匂いしてもう握れない右手を想う

☆068:秋刀魚(木下一さん)魚屋が秋刀魚と一緒に売り飛ばす君のパンティ栗色でした

☆069:隅(jonnyさん)ため息をひとつついたら部屋中の隅から僕も僕もと僕が

☆069:隅(石畑由紀子さん)胸の隅忘れられない影のあるままでいいんだ君と生きたい

☆069:隅(五十嵐きよみさん)水入れを飽かず眺めた隅々に絵筆の青が行き渡るまで / Ce'cile

☆071:痩(伊藤夏人さん)痩せ型の男だろうと思います 君の隙間に入るとしたら

☆071:痩(Yoshさん)「痩せてる?」と「げっそりしてる?」の間には何光年のディスタンスある

☆072:瀬戸(nnoteさん)てのひらにあるものだけをいとおしむ瀬戸物市の赤い箸置き

☆073:マスク(西中眞二郎さん)マスクしても瞳やさしき人ありて向かいの座席に揺られておりぬ

☆074:肩(都さん)その肩にちょっとは重みをかけてよい? 今日はなんだか荷物が重くて

☆074:肩(茶葉四葉さん)ばっさりと肩まで届いた髪切られ あぁいつだって前の方が好き

☆075:おまけ(蓮野 唯さん)父の日に肩叩き券渡すけどおまけのケーキは私が食べた

☆075:おまけ(夢雪さん)キスをして体中にキスをしておまけにも一つキスをください

☆076:住(佐藤紀子さん)わがうちの浦島太郎が目を覚ます カナダに住みて三十二年(浦島太郎物語)

☆076:住(佐山みはるさん)佳きひとの住みたまへるかカーテンに風さわりゆく新しき家

☆076:住(青山みのりさん)永遠に住まないだろう国の名を画面のなかの鳥がさえずる

☆077:屑(空山くも太郎さん)屑箱に何度も投げて外しては二人でずっと笑ってたかった

☆078:アンコール(さかいたつろうさん)アンコールだらけのベッドで二人して君の指輪を探してたよね

☆078:アンコール(斗南まことさん)たくさんの手が打ち鳴らすアンコール私にはもうなにも出せない

☆078:アンコール(ME1さん)脈絡を得ずに音符は途切れてく アンコールはない僕らの連弾

☆079:恥(小早川忠義さん)恥ずかしき歌削られてうたびとの第一歌集書棚に並ぶ

☆079:恥(美木さん)深夜すぎ高校時代の恥ずかしいセリフ思い出し うわあああああ

☆079:恥(葉月きららさん)照れながら繋いでくれた右手から汗がにじんで恥ずかし笑い

☆080:午後(ふみまろさん)何という風が吹くのか失いそうな午後のカフェに 失うだろう

☆081:早(畠山拓郎さん)大雨で早月川に水が増すワゴンRも流されてゆく

☆081:早(西野明日香さん)早朝のテラスに立ちて日本を確かめていると君の背は言う

☆081:早(じゃみぃさん)早々のメールの返信嬉しくて来ないメールをいつも待ってる

☆081:早(近藤かすみさん)早くはやくと母に急かされ子は育ち巣立ちゆきたり東へ西へ

☆081:早(bubbles-gotoさん)すべるよに夏の陽を曳く散水車、お早う、子供たちよお早う

☆081:早(今泉洋子さん)どれだけの時間をもつているのだらう六道の辻を足早に過ぐ

☆082:源(扱丈博さん)水源をもたぬ小川を流れさせひとつもぞっとしないたましい

☆083:憂鬱(八朔さん)どこがどうであれば短歌といえるのか 三十一音の憂鬱

☆083:憂鬱(ろくもじさん)憂鬱になろうとしても憂鬱になれない憂鬱があるだろうか

☆084:河(萱野芙蓉さん)水銀がしづかにひれに溜まりゆく許しすぎてるあなたの河で

☆084:河(笹本奈緒さん)仙台が大好きすぎて焼き芋を包むのだって河北新報

☆085:クリスマス(すいこさん)クリスマスパーティー途中で抜け出して日本にあるラブホに行こう

☆086:符(冥亭さん)酷暑日の畳みかけたる三連符 途切れてのちの盂蘭盆会かな

☆088:編(虫武一俊さん)社史編纂室がどうして悪いのか人と会わずにすみそうなのに

☆088:編(にいざき なんさん)君からの言葉を編んでマフラーを作りたいんだ「何か喋って」

☆088:編(里坂季夜さん)ひとつづつ編み図のマスを埋めてゆく色鉛筆の芯のたしかさ

☆089:テスト(ちょろ玉さん)心理テストするから10回「好きだ」ってあたしの目を見てゆっくりゆって

☆089:テスト(こゆりさん)ねえ先生 テストに出ないことばかり大事にしたいような空だね

☆089:テスト(はづき生さん)まひるまの期末テストの帰りみち焼き芋屋台の横とほりすぐ

☆090:長(天野ねいさん)長いこと会えなくたって大丈夫だけどたまにはちゅーもしたいな

☆090:長(青野ことりさん)おわらない受話器の向こう 長い夜 すべて吐き出すまでおわれない

☆090:長(駒沢直さん)七年の長きにわたるご愛顧に感謝してみた君の寝息に

☆090:長(久哲さん)広告マンだった養父の形見からいかりや長介の名刺一枚

☆090:長(やすまるさん)はなびらの薔薇の花びらのあまやかさ長い一日の途中にあれば

☆091:冬(水風抱月さん)冬枯れる舗道の木立人気無く都会の肋からからと鳴る

☆092:夕焼け(夏実麦太朗)あまりにも美しすぎる夕焼けに俺一人でもいいと思った

☆092:夕焼け(珠弾さん)夕焼けのコロッセウムで待っている……話し合いではなさそうだな

☆092:夕焼け(流水さん)夕焼けの踏切待ちで二人して轢かれ続ける影を見ていた

☆093:鼻(船坂圭之介さん)ほの匂ふ香を窃(ぬす)みたり 撃たれたり銃口は在り鼻の真中(まなか)に

☆094:彼方(わらじ虫さん)彼方って案外近いえりちゃんは隣りの街に引っ越すらしい

☆095:卓(髭彦さん)円卓の歴史彩る騎士たちよ中華料理よ回転寿司よ

☆095:卓(お気楽堂さん)徹マンの朦朧とする頃合に卓の下から五枚目の白

☆095:卓(紫月雲さん)陽の落ちた隅の小さな食卓に幸せ一片しつらえており

☆099:戻(新井蜜さん)繰り返し波の戻つてゆくところ足下の砂を引きさらひつつ

☆099:戻(市川周さん)なにを巻き戻そう冬の逆上がり(きりがよいので七七はなし)

☆099:戻(keiさん)後戻りできない今日の側面にメタセコイアの正しい樹形

☆100:好(庭鳥さん)お好みの強さを聞かれやさしくと言えば一気に締められた首

☆100:好(吉里さん)たくさんのお気に入りがあるんですそんな私も実は好きです

☆100:好(かりやすさん)はんぶんの細好男(ささらえをとこ)に見送られ残業帰りのこはくないのだ
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by yuaruhi | 2009-12-19 20:11 | いちばん星
題詠blog2009を完走した皆様の歌から、いちばん星を集めました。
お題順に並べました。001から050までです。

細かい作業だったので抜けや間違いがあるかもしれません。
見つけたらご指摘下さい。訂正いたします。

詞書を含む歌もあります。
2行以上にわたる歌は / で区切って1行にしてあります。


☆001:笑(田中ましろさん)笑いつつブラのホックを片腕ではずせるくらい大人になった

☆001:笑(TIARAさん)はじまりは笑顔にしよう開くたび優しい音がする物語

☆001:笑(星川郁乃さん)泣きなさい笑いなさいと歌声がふいに流れてわたしを洗う

☆002:一日(久野はすみさん)そのときの一日前とはつゆ知らず朝をはじめる蓮でありたし

☆003:助(秋月あまねさん)ややあってはにかみながら私まだ独身ですと助産師が言う

☆004:ひだまり(梅田啓子さん)ひだまりに夫と肉まん食みてをり ずつと死なないやうな気がする

☆004:ひだまり(田中彼方さん)どこをどうまちがえたのか、わからない。 / ひだまりのなか、みみずしにゆく。

☆004:ひだまり(ほきいぬさん)もう少し汚れて欲しい ひだまりが似合ってしまう君の微笑み

☆005:調(はこべさん)日本語の調べうつくし和歌世界 雨の音をも借りたいわれは

☆005:調(村木美月さん)調和してたまるかって言うように街のポストは今日も酔ってる

☆006:水玉(木下奏さん)黒白の水玉模様が大好きでそれに埋もれるワタシと世界

☆006:水玉(陸王さん)愛らしいクマの刺繍の白いとこ埋める水玉模様のわたし

☆006:水玉(磯野カヅオさん)ヘップバーン拗ぬる水玉 ひとつだけ楕円加はること許されぬ

☆006:水玉(南 葦太さん)縞であり水玉であり紐である シュレディンガーに教わったこと

☆006:水玉(emiさん)アルバムの真ん中にいる弟は水玉のシャツに着替えたばかり

☆007:ランチ(月原真幸さん)アーモンドクランチチョコをあげるから二度と優しくしないでほしい

☆009:ふわふわ(じゅじゅ。さん)マシュマロのプールにふたりダイブして 溺れてみない? ふわふわふわり

☆009:ふわふわ(村上はじめさん)ふわふわでチーズがたっぷりオムレツがうまくできたよ今日は良い日だ

☆009:ふわふわ(遠藤しなもんさん)ふわふわと思ってさわっちゃいけません これはケープでキープしている

☆010:街(柚木 良さん)すくみつつ都庁の外を見てみれば街は玩具に陽は陽のままに

☆011:嫉妬(こすぎさん)ピアスから嫉妬がもれて秋雨が頬を突き刺す北池袋

☆011:嫉妬(橘 みちよさん)犬はねこに猫はひばりに嫉妬せむ蝋梅の香にむせぶ夕べは

☆011:嫉妬(岡本雅哉さん)じょうずには鳥居みゆきになれません。嫉妬。END。乱。嫉妬。END。乱。

☆013:カタカナ(松木秀さん)カタカナで書かれたような体型の若き女が叫ぶ公園

☆013:カタカナ(柴田匡志さん)カタカナの用語が並ぶパンフレット テレビは二倍美しいらしい

☆013:カタカナ(フウさん)カタカナをひらがなでかくとつまらないまるみをおびてこわくなくなる

☆014:煮(行方祐美さん)ふっとりと茄子横たわる含め煮の大鉢のあり帰り来たれよ

☆016:Uターン(穴井苑子さん)Uターンしてみたもののどこまでもどこまでも中央分離帯

☆016:Uターン(野州さん)ゆふぐれに飴を拾ひてUターン飴を拾ひて帰るゆふぐれ

☆016:Uターン(さとさん)Uターンしたけれどまた明後日のほうへ踏み出すのかもしれない

☆016:Uターン(鯨井五香さん)校門の前で少女とスカートのひだがふんわりUターンする

☆017:解(本田鈴雨さん)縄幾重と生垣おほふ茉莉花のかづらひねもす解いてゐるひと

☆017:解(湯山昌樹さん)正解はたくさんあるよと伝えてもただ一つのもの探す生徒ら

☆019:ノート(遥遥さん)一冊のノートを最後まで使ういったいいつのことだったろう

☆019:ノート(寺田ゆたかさん)亡妻(つま)の残せるノートの終り羽田発バスの時刻が書いてあるのみ

☆021:くちばし(鳥羽省三さん)くちばしの黄色い秋刀魚が新鮮と妻は秋刀魚を血眼で選る

☆021:くちばし(詩月めぐさん)くちばしで餌をついばむ鳥のよに 君にちゅんちゅんしたい朝です

☆022:職(藤野唯さん)ピコピコな音楽を聴いて歩く朝 職を探してる猫に出会った

☆022:職(天鈿女聖さん)レスポールギターを抱いて走り出す無職の兄の背中には穴

☆022:職(都季さん)放課後の職員室はコーヒーの香りで少し素直になれた

☆023:シャツ(羽うさぎさん)シャツの背を光らせ大地に倒れゆく眩しいものは狙われるもの

☆023:シャツ(Ni-Cdさん)僕のシャツ・君のシャツのとの間に眠る積乱雲のふくよかな猫

☆024:天ぷら(みつきさん)祝い膳 朗らかなりしひとときの 天ぷらの海老 尾は赤くあり

☆025:氷(わだたかしさん)溶けかけの氷のような立ち位置で同窓会を楽しんでます

☆025:氷(月下燕さん)幸せな結末のあとお城にはふたりをぶち抜く氷が降った

☆025:氷(花夢さん)真夜中に氷を舐めて呼び覚ますわたしのなかの青いペンギン

☆026:コンビニ(ゆきさん)コンビニのレジの隣の肉まんの湯気の向かふにあると思ふな

☆026:コンビニ(ウクレレさん)手を添えてお釣りを渡すコンビニの店員に「チン」されている僕

☆026:コンビニ(櫻井ひなたさん)コンビニの手前信号変わるまで秘密を作ろう手を繋ぎたい

☆028:透明(ジテンふみおさん)三月の着信音は「透明な木を桃色に染める酔いどれ」

☆029:くしゃくしゃ(しおりさん)くしゃくしゃに乱れた髪に櫛を入れメスより母に戻りゆく午後

☆030:牛(マトイテイさん)後ろから牛が来てます失った思い出だとか背負っております

☆030:牛(桶田 沙美さん)牛柄のマグカップをまだ持っている君が知らない顔して来ても

☆032:世界(アンタレスさん)全世界数多人あり数しれぬなれど分ければ人と吾のみ

☆032:世界(振戸りくさん)できるだけ明るい世界を歩こうよ 日傘もあるしレフ板もある

☆032:世界(帯一鐘信さん)中心と果て以外でも世界ではステキなことがあるはずなんだ

☆033:冠(迦里迦さん)過去世(かこぜ)には吾(あ)におのこあり 陰ながら初冠(うひかうぶり)の緒切る音聞く

☆033:冠(キャサリンさん)我が家には3つ王冠と瓢箪とラッパのマークの正露丸あり

☆034:序(千坂麻緒さん)新訳の『方法序説』は読みやすく午後二時のカフェ猫をみている

☆035:ロンドン(EXYさん)名古屋から 遠く離れた ロンドンで 大須ういろう 販売してた

☆036:意図(KARI-RINGさん)意図のない男と分かっているけれど食事の後の満天の星

☆036:意図(香-キョウ-さん)自分では意図しなかった想いまで読み取るキミを愛しく想う

☆037:藤(tafotsさん)背伸びして揺らしてまわる藤の鞘誰かが藤は豆だとつぶやく

☆037:藤(原田 町さん)山藤や棚田を見つつわが乗れるバス青垣の大和を目指す

☆037:藤(みち。さん)葛藤の余韻にひたる ああわたしやめる気なんてきっとなかった

☆038:→(ひぐらしひなつさん)くぐもりをゆっくり混ぜて飲み終えたカップはここに置いてください→

☆040:すみれ(森山あかりさん)草むらにすみれひっそり咲く自己を主張せずただあるがまま咲く

☆040:すみれ(暮夜 宴さん)すみれってささやくときのくちびるがキスをせがんでいるみたいでさ

☆040:すみれ(一夜さん)幼き娘(こ)「顔が怖い」とつぶやいた 三色すみれ風に微笑む

☆040:すみれ(ぱんさん)すみれってどんな色した花だっけ しらないくせにわたしはおんな

☆041:越(新田瑛さん)絶え間なく追い越されてはいるのだが振り返っても誰もいない

☆042:クリック(星桔梗さん)細心の注意を払ってクリックをした筈なのに君に溺れた

☆043:係(のびのびさん)無口すぎる夫と過ごす日曜日たぶん私はエサ係です

☆044:わさび(ぽたぽんさん)実家へと買い求めたるわさび漬わたしの嫌いな父の好物

☆044:わさび(村本希理子さん)チューブ入りわさびに詰まつてゐるものの気持ちになつて考えてみる

☆044:わさび(小林ちいさん)つんとしたところもいずれ癖になる わさびガールと呼んで頂戴

☆045:幕(おっさん)いい国を作ろうという公約は守られたのか鎌倉幕府

☆047:警(はせがわゆづさん)遠巻きに警戒心をあびている 月を映した野良猫がなく

☆047:警(みぎわさん)日常の姿のままに死ぬのだらう警報も無くミサイル飛来

☆048:逢(mintoさん)あふと打ち合ふ会ふ逢ふと決めし時華やぎたるか一瞬なれど

☆049:ソムリエ(間遠 浪さん)シンクレティズムシンクレティズムと繰り返すソムリエが乳母を選び来るまで / model:ソニン

☆049:ソムリエ(O.F.さん)カタツムリ梅雨が明けたら転生すソトマイヨールまたはソムリエ
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by yuaruhi | 2009-12-19 20:09 | いちばん星