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カテゴリ:短歌まとめ

  • 題詠blog2012まとめ
    [ 2012-02-05 22:07 ]
  • 題詠blog2011まとめ
    [ 2011-02-10 23:50 ]
  • 題詠blog2010まとめ
    [ 2010-02-03 23:50 ]
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    [ 2007-08-01 23:50 ]
  • 題詠100首blog(2006年)まとめ
    [ 2006-05-28 23:50 ]

題詠blog2012まとめ

題詠blog2012で詠んだ歌をまとめてみました。


参加します  百題で歌詠みびとを結ぶろぐ今年も参加しますよろしく

001:今  新聞が郵便受けに入る音ことり聞こえて今日は始まる
002:隣  いくつもの観光名所があるだろう隣りの星を訪ねたならば
003:散  ひとさじの龍角散にむせぶ夜ふと思い出す初恋のひと
004:果  グレープよりさらにグレープ感のあるファンタは果汁ゼロパーセント
005:点  太陽の黒点ふえてゆく春に笑いの止まらぬ夢を見ている
006:時代  おおざっぱな青春時代のまんなかに缶コーヒーの缶は立ちおり
007:驚  飲み終えた缶コーヒーの缶たちがサンバを踊りだせば驚く
008:深  深炒りの缶コーヒーを選ぶなら少しはやさしくなれるだろうか
009:程  あたたかい缶コーヒーを飲みながら考える程ほどの人生
010:カード  缶コーヒーのおまけのカードに描かれた色とりどりの絶滅危惧種

給水ポイント(010地点)  オアシスのような給水ポイントにたどり着いたら歌を残すよ
給水ポイント(010地点)  惑星に缶コーヒーが満ちゆけば今始まりの歌が生まれる

011:揃  夕闇は東のほうからやってきて玄関の靴を揃えたくなる
012:眉  ロッカーの鏡のなかにひとりきり眉の角度を確かめている
013:逆  逆なりとぴったりとワニ不徳説く飛ぶニワトリだっひとり鳴くヤギ
014:偉  ごちゃごちゃとしているものを整理する偉い先生と言われるひとは
015:図書  図書館にすいよせられてわたしたち口を開けばひそひそ話
016:力  引力を思えば不思議人間は猫は地球にくっついている
017:従  先頭の鴨に続いてゆく鴨は前ゆく鴨に従いあるく
018:希  希望とは姿を変えてひそむもの中学校の校歌のなかに
019:そっくり  真夜中にのむ酒よろしするめいかコンロの上にそっくりかえる
020:劇  何気ない寸劇みたいな毎日で良いんじゃないかと自分に言った

給水ポイント(020地点)  猫も鴨も山羊も鰐も鶏も不思議な歌にそっくりかえる

021:示  自らを暗示にかけると良いという本は何冊読んだか知れず
022:突然  落ちてくるものの数あるなかにして雹は突然落ちてくるもの
023:必  「必ず」と赤いはんこが押されると緊張レベルが一段あがる
024:玩  地場産の間伐材でつくられた玩具あふれる ああ、道の駅
025:触  世の中のあぶないものの大方は触れてしまうとジエンドである
026:シャワー  おそろしく細かい霧のシャワー浴び濡れてないかと気になっている
027:損  生活は充実してるはずだけど損することにひどく怯える
028:脂  先輩の同じ話を聞きながら豚の脂身きれいにはがす
029:座  カチカチと座椅子の角度を変えてゆく正しい位置はどこなのだろう
030:敗  太陽の愛に敗れた北風は南の方に行くほかはなく

給水ポイント(030地点)  霧と雹は同じ分子でできてるが同じ歌には同居できない

031:大人  もりもりとあおむし太りゆく春に大人料金はじめて払う
032:詰  うまい棒ぎっしり詰まったポリ袋それは悲哀のひとつのかたち
033:滝  旅人の顔してひとはボースとる夏のしぶきの滝を背にして
034:聞  冷えきった夜の布団にもぐり込み電車の音を聞き分けている
035:むしろ  冬寒の納屋でむしろを編むだろう千年前に生まれたならば
036:右  男前蜷川新右衛門殿の名前のなかの右の立場よ
037:牙  ライオンがあくびをすれば不確かな現実のごと牙あらわれる
038:的  練習をしているわけじゃないけれど的をはずしてしまうと怒る
039:蹴  おととしの冬蹴飛ばした白菜がことしようやく地面に落ちる
040:勉強  人生は勉強だって聞くたびに僕はあせって勉強をする

給水ポイント(040地点)  うまい棒ほどのあおむしいるならば歌にしたいと思う真冬日

041:喫  日曜の午前十時の喫茶店どっちつかずにサラダを食べる
042:稲  さみどりの稲穂いっきに吹きだせば航空写真の景色は変わる
043:輝  猫よけのペットボトルは輝けり朝日のつぶを反射しながら
044:ドライ  夕暮れは窓のすべてに訪れるドライブスルーにならぶ車の
045:罰  罰金を払わなければならないが人生ゲームなれば気楽に
046:犀  白黒の犀の違いを知りいたり小池光の歌集を読んで
047:ふるさと  寅さんはセピア色したふるさとを鞄に詰めて歩いています
048:謎  知ったとて謎はその分ふえるから知らなくたって良いのだけれど
049:敷  敷石に歩幅合わせて歩いてく自分自身にだまされながら
050:活  新聞の活字おおきくなってゆくそれは自慢と言えるだろうか

給水ポイント(050地点)  新聞の活字輝く白犀が黒犀あてに歌を送れば

051:囲  コンクリに囲まれている都会には花と緑が意外に似合う
052:世話  バーチャルな金魚の世話をするためにリアルな金をつかう末の世
053:渋  頭から爪先までがしまむらの私は渋い色をしている
054:武  果樹園を通り抜けてく東武線窓は四角く風をきりとる
055:きっと  夏になり蚊に刺されたらかゆくなるたぶん絶対きっとムヒ塗る
056:晩  朝晩の車のなかはニュートラル「壁は楽しいワハハ」と叫ぶ
057:紐  ちょうど良い具合に靴紐ゆるめたら朝の光はあたたかかった
058:涙  絵に描いた涙のかたちいつだってとんがる先は空を指してる
059:貝  つぶ貝が流れてきたら取るだろう十メートルの旅路の果てに
060:プレゼント  プレゼント配りおわったおじさんの腰にマッサージチェアはやさしい

給水ポイント(060地点)  果樹園に朝の光がさし込めば歌のいくつか流れるだろう

061:企  企画書はA4用紙一枚に転勤辞令はA5用紙に
062:軸  天上で弥勒菩薩が笑うならカリンコリンと地軸ずれるよ
063:久しぶり  東京は久しぶりでもないけれどビルの高さを見あげてしまう
064:志  志を高く保てば風邪なんかどっかいっちゃうことを知ってる
065:酢  酢みたいな味のしている白ワインそれは古いということなのだ
066:息  吸う息に君の香りが混じってて余計なことをしゃべってしまう
067:鎖  銀色のほそい鎖を首に巻くおんなのひとが多すぎますね
068:巨  化学的にどうなってるか知らないがウルトラマンは巨大化するよ
069:カレー  思いのほか浅いってことに驚いたインドにおけるカレーの歴史
070:芸  明るさを抑えた手芸用品店毛糸の匂いは日なたの匂い

給水ポイント(070地点)  白ワイン飲みつつ歌会しています弥勒菩薩とウルトラマンは

071:籠  自転車の籠に入ったチラシには明るい暮らしが保証されてる
072:狭  狭い道散歩するとき懐かしいはじめて通るこの狭い道
073:庫  庭先のちいさな倉庫に仕舞われたローラースルーゴーゴーの錆
074:無精  一ヶ月風呂に入っていないのは無精じゃなくてポリシーですね
075:溶  溶けのこる雪は歩道にかたまって小学生はよけねばならぬ
076:桃  端的に名をつけられて桃太郎われは麦から生まれたにあらず
077:転  郊外のホームセンターで自転車を購うときのうしろめたさよ
078:査  審査員席に座ったひとたちよボタンを押せばしびれるかもよ
079:帯  夏場には熱帯とい言い冬場には寒帯と言う自由気ままに
080:たわむれ  たわむれに背負うと危険腰を二度やってしまった僕は知ってる

給水ポイント(080地点)  自転車に乗って進むよ桃太朗狭い道には歌が落ちてる

081:秋  けやきの木きれいさっぱり切られてていつのまにかに秋は過ぎゆく
082:苔  裏庭のどくだみ嫌い銭苔はあんまり大きくならなくて好き
083:邪  風邪をひく前に葛根湯飲めと風邪ひいてしまった後に言われる
084:西洋  太平洋に水はまあるく満たされて大西洋は地図の左右に
085:甲  数千のスズガモ海に浮かんでる甲板のひとみな海を見る
086:片  冷蔵庫の下に静かにひそみいるガラスの破片をいたく恐れる
087:チャンス  手のなかにチャンスは入っているだろうガッツポーズの指をほどけば
088:訂  全身に訂正印は押されててひとつひとつが思い出である
089:喪  バス停は真夏の光を反射する喪服のひとの後ろにならぶ
090:舌  赤道の国の暮しを思いつつ黒糖飴を舌にころがす

給水ポイント(090地点)  冷蔵庫いくつ沈んでいるだろう歌の溶けてる真夏の海に

091:締  高架橋ささえるボルト締めあげて高いところにひとは働く
092:童  木曜の昼はぽわんとしていますの児童公園無意味に広い
093:条件  呼ばれればハイと元気に返事する条件反射こそかなしけれ
094:担  五十年のちのことなどわからぬが明日の日本を担う若者
095:樹  菩提樹の下のベンチに寝ころんで夢見る夢を見るという夢
096:拭  テーブルに水こぼしたら拭けばいい全てはそこから始まっている
097:尾  ふるふるん尾をゆらしてる白い犬笑われてるのかもしれないね
098:激  静かなるびっくり箱のわたくしは激しいちからを蓄えている
099:趣  河原にはツグミムクドリ来ています趣味は散歩ということになる
100:先  先をゆくひとを追い越すこともなく歩き続ける駅までの道

打ち上げ会場  百の歌びっくり箱から出てきたぞ菩提樹の下で眠っていたら
完走報告  ありがとう今年も百首詠みました 皆さんの歌読むの楽しみ

by yuaruhi | 2012-02-05 22:07 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(5)

題詠blog2011まとめ

題詠blog2011で詠んだ歌をまとめてみました。


参加します  参加しますどんな自分に会えるのか楽しみなのです題詠百首

001:初  初夏の光をまとう麦畑は冥王星の軌道をほどく
002:幸  水星も金木犀も地下鉄も回っていれば幸せになる
003:細  細すぎて見えなくなっちゃってるけれどまた現れる土星のリング
004:まさか  押入れにまさかのために蓄えてある紙箱がしめっています
005:姿  闇に立つ観音菩薩立像に姿勢の悪い何体かあり
006:困  いそがしいふりをしようと思うなら困った顔で小走りをせよ
007:耕  耕せば土のにおいが立ちあがり千年前の私にもどる
008:下手  口下手な僕はしゃべっているのです閉じこめられた戸棚のなかで
009:寒  寒い冬あるいは冬い寒なのかいずれにしても湯湯婆ふたつ
010:駆  たくましきケンタウロスは野を駆けるむぎたうろすは部屋をうろつく

給水ポイント(010地点)  十首ごとふりかえりつつ歌っぽいものを残していくことにする
給水ポイント(010地点)  惑星の歌にて走りはじめたが冥王星は惑星じゃない

011:ゲーム  一時間かけてようやく勝ち負けが明確になる人生ゲーム
012:堅  袋入り堅焼きしょうゆせんべいを空手チョップで割るはすがしき
013:故  故郷へ向かう車のなかにいてハピネスを聞くランナーを聞く
014:残  ほとんどを捨てて少しを残しても支障なかろうA4の紙
015:とりあえず  とりあえず右に曲がってみたところミニストップを見つけ喜ぶ
016:絹  明けがたのつやつや絹の靴下はワルイオトコをこらしめるらし
017:失  失敗をたくさんしろと言うけれどそうもいかないことは知ってる
018:準備  お昼時いかにも感のただよえるそば屋の準備中札かなし
019:層  大空がいろんな色に変わるから高層ビルは群れになりたい
020:幻  幻のねぎラーメンは確実に一日十食あるということ

給水ポイント(020地点)  いつか見た景色ばかりをならべてる歌をつくればつくづく僕だ

021:洗  手を洗いぴっぴっと振ってジーンズの腰のところでぺっぺっと拭く
022:でたらめ  でたらめにつくる私の歌たちに総じて私のにおいあるらし
023:蜂  うつろなるアルミサッシの溝のなか蜂のなきがら鮮やかにある
024:謝  A3用プリンターにて感謝状印刷をして僕にください
025:ミステリー  ダンボール一箱分のミステリー小説売ればわずかなお金
026:震  ひとしきり恐怖にふるえたるのちに震度2くらいだろうとか言う
027:水  水割りのグラスの汗を拭きながらやっぱりひとりがいいって思う
028:説  演説をさせれば僕はうまいのだ夢のなかでの話しだけれど
029:公式  三辺の長さがわかっているならば今こそ出でよヘロンの公式
030:遅  今日遅くなるって電話をしておけば会社帰りによりみちできる

給水ポイント(030地点)  へろへろと歌をはきだすまひるまにまよえる僕はひたすらひとり

031:電  わが街の西にそびえる電波塔そこより先は異界のごとし
032:町  市は町をのみこんでゆき何ひとつ昨日と変わることのない空
033:奇跡  わらぶきの家は朽ちてもうつくしい奇跡のような景色のなかに
034:掃  赤糸に束ねられたる箒にて掃き出されたる黒い糸くず
035:罪  罪という積み木つらつら重ねゆく一寸たりともずれないように
036:暑  暑い夏あるいは夏い暑なのかいずれにしても扇風機強
037:ポーズ  ぎこちなく日本人がしゃべるときスーパーインポーズはのけぞる感じ
038:抱  あいがもを抱いて眠れば愛の夢こいぬを抱けば恋の夢かも
039:庭  草花の名前を知らない僕の目にとなりの家の庭の紅い実
040:伝  水滸伝百八人の好漢のひとりとなりて野辺にはてなん

給水ポイント(040地点)  まよなかに歌を連ねているときに氷柱つらつら伸びているかも

041:さっぱり  このところさっぱりなのだ前向きな僕はレモンをまるごとかじる
042:至  働きのわるいはたらき蟻たちは夏至のかげりをよろこんでいる
043:寿  いたずらな猿は木の葉をもてあそび深い楽寿の園にやすらぐ
044:護  胡蝶蘭にはバーコード付きタグを保護者欄には僕の名前を
045:幼稚  ガラス窓ばらばら割れる幼稚園泣かされていた僕のよわむし
046:奏  枯葦の河原を風はふきぬけて松尾和子の歌を奏でる
047:態  服従の態度をみせる白犬のお腹の皮のうすべにあわれ
048:束  札束は鼓動を持っているごとし車を買いに行くゆうまぐれ
049:方法  ふくろうがふくろうらしく鳴くための方法ほうと受け継がれゆく
050:酒  ああちょっと甘いですねと言いながら燗酒をのむひとのくちびる

給水ポイント(050地点)  酔いながら歌をつくればふくろうも蟻もお猿もあわあわとする

051:漕  白鳥の湖にいて白鳥のボートを漕げば脚が疲れる
052:芯  芯の太い男になれと言うけれどクーピーペンシルみたいなのいや
053:なう  不用意に銀座なうってつぶやくなテレビの歴史はけっこう重いぞ
054:丼  うな重やうな丼が好きなだけだろううなぎが好きと言ってるひとは
055:虚  むずかしい粘土細工に飽きたなら虚数の街にパン買いに行く
056:摘  摘みとられやすいツクシの広場には用もないのにスギナすずなり
057:ライバル  ライバルはセンチメンタルわたくしのなかのわたしの顔はなめらか
058:帆  帆かけ舟のほさきへさきは入れかわりしまいにやっこの足となりぬる
059:騒  るすばんの夜に電話が鳴るならば私の闇は騒がしくなる
060:直  雪の朝辻を直角に曲がりゆく郵便カブのカウンター美し

給水ポイント(060地点)  みずうみに沈んでしまうだまし舟みたいな歌をうたってしまう

061:有無  ほねなしのチキンを好む若者に情の有無を問いただすべし
062:墓  ていねいに墓石に水をかけやれば水は墓石をくまなく濡らす
063:丈  「大」「丈」「夫」三人ならんで歩いたら岩をもくだき進みゆくかも
064:おやつ  何となく皆がそわそわしてきたらおやつの時間が来たということ
065:羽  屋根やねに残るつく羽根みおろしてかんからからと烏笑うよ
066:豚  豚丼は特に食べたくないけれど豚角煮丼は食べてみたいぞ
067:励  励ましの言葉をかけているときの後ろめたさを憎みにくまず
068:コットン  インド産コットン百パーセント夏あせる私の汗をよく吸う
069:箸  売れ残る箸の螺鈿のきらびやか刹那の恋の行方は知れず
070:介  悠介ははた康介は啓介はすけべすけべと言われて育った

給水ポイント(070地点)  ああそうさ僕はすけべな麦太朗歌よりだいじなものを持ってる

071:謡  うつうつとよどみわたっている歌を童謡歌手はみごとにハモる
072:汚  堀川にあわだつ汚水は流れ込むそういうものだと思ってしまう
073:自然  つれづれの自然界には正座してしびれをきらす馬がいるかも
074:刃  ひげそりの刃やさしく頬を切るあした戦地へ向かう男の
075:朱  不透明水彩絵具十八色朱色の使いみちをおしえて
076:ツリー  どなたかがつめたく光るダイオードをつくったおかげでツリーがきれい
077:狂  緋の茎を狂ったようにうねらせて松葉ぼたんはぐいと伸びゆく
078:卵  見てしまい石をそろりと戻します白がまぶしいとかげの卵
079:雑  根をこそぎ土をはらって雑草の山をつくるが私の仕事
080:結婚  ミサイルが飛んでくるかもしれません結婚しますのボタンを押せば

給水ポイント(080地点)  裏庭に自由気ままに生えてくる雑草抜けば歌が生まれる

081:配  生真面目なタヌキであれば寒空にさくら落ち葉を配ってあるく
082:万  十百千かぞえあげれば二万年前はたかだか二万年前
083:溝  側溝にカギを落としてしまったらどうしようかと思うゆうぐれ
084:総  さみどりの房総半島つまみあげ酒のさかなにしたる夜の更け
085:フルーツ  もりもりとフルーツパフェの盛られたるそのガラス器の脚すなまみれ
086:貴  貴重品袋のなかに仕舞われたわずかながらの小銭かなしも
087:閉  ひもすがら開く閉じるをくり返す高速道路入口の棒
088:湧  笑ってはいけないけれど笑っちゃうみたいに湧くよ泉の水は
089:成  最新のパソコンなればわたくしの構成成分までもがわかる
090:そもそも  みそ汁の味がいつもとちがうんじゃないかと言ったことがそもそも

給水ポイント(090地点)  みそ味のパフェをめろめろなめながら歌を詠みましょ二万年後も

091:債  国債を買いましょうって唱えたる若き兵士の血の色も赤
092:念  うらみますどんなに念を送っても五メートルくらいしか届かない
093:迫  後ろから迫り来るひとをやりすごしマラソンロードを歩いています
094:裂  コンクリの裂け目を埋めるコンクリの裂け目を埋めるコンクリを練る
095:遠慮  遠慮なくいただきますって言っちゃえば案外うまくいくものなのさ
096:取  おさかなを取りそこなったあざらしの心配をするがすぐに忘れる
097:毎  少しずつ老いが進んでいることに気付いていない毎日がある
098:味  この星をひとつほっぺにほおばればクリームソーダの味がするかも
099:惑  太陽のまわりをまわる惑星をふたつ同時にほおばるなかれ
100:完  木星を味わいながら見るだろう甘くすっぱい未完の夢を

打ち上げ会場  惑星の歌でゴールをむかえればみかん星人に祝福される
完走報告  ありがとうサンキュー謝謝グラシアス今年も完走できてうれしい

by yuaruhi | 2011-02-10 23:50 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(0)

題詠blog2010まとめ

題詠blog2010で詠んだ歌をまとめてみました。


参加します  参加しますうきうきします題詠はまだ見ぬわれと出会えるところ

001:春  春は来る冬の次には春は来る否応もなく春は来るのだ
002:暇  暇なとき忙しいように見せるのも仕事の技のひとつだと知れ
003:公園  うわさでは東武動物公園の白虎は遠くを見ているという
004:疑  目に見えるものの全てを疑えば空がぱっくり割れたりもする
005:乗  何となく緑の電車にとび乗れば青い電車が追い越してゆく
006:サイン  サインカーブとコサインカーブに挟まれたヒヨコのような空間のこと
007:決  七種ある福神漬けの具のなかでどれが美味いか決められません
008:南北  幸福は南北海道にあるわれのかすかな記憶によれば
009:菜  冬晴れの白菜畑の白菜は蹴り飛ばされることを恐れよ
010:かけら  思いつく言葉を紙に書きなぐる あっ、明後日のかけらが見えた
011:青  ゆくりなく青い画面は現れてひとは眩暈というものを知る
012:穏  やわらかな日差しのなかに猫がいるかかる景色を穏やかという
013:元気  画面には元気ですか!と叫ぶひとコピーのコピーのコピーみたいだ
014:接  まっすぐな二本の線は空間でまれにひとつの接点を持つ
015:ガール  照れながらガールフレンドと言うときの言葉もわれも消えてしまえよ
016:館  宮崎県物産館のにぎわいをみやげ話として持ち帰る
017:最近  最近の女子高生の黒髪のときに茶髪のさらりさらさら
018:京  あくまでも見た目だけれどとんがりの東京スカイツリー飛びそう
019:押  押入れと天井裏をへだてたる杉のうす板家々にあり
020:まぐれ  ゆうぐれの庭にしゃがんでつまぐれの種をあつめている十二歳
021:狐  狐目の男は何を見ているか過去の入江か未来の森か
022:カレンダー  五ェ門はたしかに言ったクラリスの無事祈りつつカレンダーって
023:魂  職人の魂こもるラーメンをわずか五分で食べてしまえリ
024:相撲  とんとととんトントン相撲名古屋場所紙だといってあなどるなかれ
025:環  環境と名のつくものは増えてゆくいつかどこかのクラインの壺
026:丸  丸のなか塗りたくなっちゃう症候群6890見ればうきたつ
027:そわそわ  冬日さす庭にあそべるセキレイはどこかそわそわしている気配
028:陰  炎天のテニスコートであそぶとき小さな日陰も憩いなのです
029:利用  忘れるな市立図書館利用券ふいに家出をしたくなるとき
030:秤  天秤棒などと名札をつけられてきたない木の棒鎮座しませり
031:SF  SFの小説中に描かれるタイムマシンの材質は何
032:苦  苦しくてぎゃあとさけんで目覚めればややあかるんでいる窓のそと
033:みかん  みかん食べ過ぎで手のひらまっきいろと言ってるひとよそれは自慢か
034:孫  古書店で孫子の兵法あがないてよろこび帰るひとのゆくすえ
035:金  純米の清酒のなかにさまよえる金きらきらをわれは憎めり
036:正義  ひこにゃんにもしまさこにゃんにもあるようにいしだみつにゃんにも正義あり
037:奥  親不知を抜いたるのちのならいとて奥歯のおくを舌でまさぐる
038:空耳  聞こえないはずなんだけどふと何か聞こえたようなそれが空耳
039:怠  どうしたら怠けることができるかと思慮めぐらせよホモサピエンス
040:レンズ  美樹ちゃんのコンタクトレンズを捜すためゆけよプールへ三年男子
041:鉛  ラケットに鉛の板を貼るひとよゴルフ用のが安あがりぞよ
042:学者  モニターのQuickTimeの枠のなか学者になりし友うごきおり
043:剥  剥がされた光GENJIのポスターのなかなるひとのそれぞれの今
044:ペット  何をするでもない春の休日にペット売り場の犬を見ている
045:群  群れをなし川面におよぐ鴨たちは飛ぶ練習をいつしているか
046:じゃんけん  東京のどこかに住んでいたというじゃんけんケンちゃんとその仲間たち
047:蒸  陸蒸気ぽんぽん蒸気ゆくところ地球温暖化は進みゆく
048:来世  たぶんわが来世はノミかシラミでしょう予測と同時に希望でもある
049:袋  ゴミ袋にゴミを入れればくちばしの硬いカラスがそを裂きたまう
050:虹  雨あがりに陽が出ていれば虹が立つそのことわりを知る身かなしも
051:番号  おしなべて先生は言う名と受験番号だけは書き忘れるな
052:婆  六階の湯湯婆売り場の湯湯婆の栓のゆるみを憂う冬の日
053:ぽかん  蛸壺の蛸を取り出したるのちの壺を叩けばぽかんと言えり
054:戯  戯れにロシアンLOOKチョコレートバナナを嫌うわれら集いて
055:アメリカ  まっすぐに地面を掘れば会えるだろう南アメリカの森のキノコと
056:枯  言うことを聞かない部下がいるときは枯れ木に花を咲かせましょうか
057:台所  午前二時過ぎに入るな台所ねぎとごぼうがからんでいるぞ
058:脳  生まれくるみどり児の名を決めるとき脳内メーカーチェックするべし
059:病  強力なうどん粉病かもしれません世界を滅ぼすパンデミックは
060:漫画  折節の週刊漫画TIMESに勇気と希望をもらっています
061:奴  結婚を控えて乗りに乗っている奴の鼻毛を抜いてあげたい
062:ネクタイ  結局は同じネクタイばかりにておのれの首を絞めている朝
063:仏  ゆうぐれの仏壇店のあかるさよガラスケースに鈴ふたつある
064:ふたご  あるだろうふたごクラブに暗黙の一卵派閥と二卵派閥は
065:骨  さば缶のさばの背骨をかみ砕く煮えきらぬわが性思いつつ
066:雛  雛壇の最前列にならびたるキャラメルコーンとんがりコーン
067:匿名  どうしたらトリプルアクセル跳べますか匿名希望二十三歳
068:怒  神々の千の怒りをなぐさめて木香薔薇はかおり立つなり
069:島  大島の椿油のギヤマンの瓶ならび立つまひる真夜中
070:白衣  カッコよく白衣を羽織るおにいさんボタンは全部かけてください
071:褪  大切な言葉ばかりが褪せてゆきそれはかなしみまたはおかしみ
072:コップ  かなしみのガラスコップを磨いたらあすの朝日のあたるところへ
073:弁  弁当を食べる時間がきましたと老芸人は和やかに言う
074:あとがき  本文よりあとがきの長い本もあるわれは昨年一冊読んだ
075:微  美少女か否微少女か全員がAQUOSケータイに映り込むとき
076:スーパー  君はまるでスーパーマンのようだねとできる彼女に言ってしまえり
077:対  集合の多対多対応語るとき数学教師はややも華やぐ
078:指紋  不自然に消えた指紋をいぶかしむ刑事コロンボの右目ひだりめ
079:第  今週の第一位はと言ったのちデデデデデデとひびく太鼓よ
080:夜  夜をゆく高速バスに乗るひとの一人ひとりに思惑のあり
081:シェフ  いつからかシェフと呼ばれているひとの変わらぬ味のクリームコロッケ
082:弾  あまがさに弾ける水はかろやかに貼りつく水はしとやかになれ
083:孤独  絶景と孤独を愛するわれなれど観覧車にはひとりで乗らない
084:千  千年ののちを想えば夜は更ける明日を想えば明日になりぬる
085:訛  越前の百貨店にて越前の訛りでわれは呼び出されたり
086:水たまり  水たまりで魚を釣っているひとよそこは釣れないわれは試した
087:麗  二十年前にリハウスしてきた子麗子も今は一児の母か
088:マニキュア  左手の小指の赤いマニキュアの意味を教えてください専務
089:泡  鶏卵の黄身はつぶされ納豆へ白身は泡立てられてケーキへ
090:恐怖  世間には何のことだかわからずに恐怖の味噌汁飲むひともいる
091:旅  小説のなかに出てくる旅びとの三度の飯のことが気になる
092:烈  そのかみの四コマ漫画の激烈な大馬鹿者のふるまいぞ良し
093:全部  さもしきはわればかりかと思いつつ缶コーヒーを全部飲みほす
094:底  飲み終えて穴があるゆえ見てしまう缶コーヒーの缶のおく底
095:黒  缶コーヒーガッチャンガッチャン合体し黒い巨人となりにけるかも
096:交差  首都高の立体交差は蛇みたい蛇も立体交差も嫌い
097:換  年二回タイヤ交換するときに細いジャッキのパワーに惚れる
098:腕  腕なのか足なのかわからないけれど兎にも角にも蟹のうまさよ
099:イコール  イコールで結ばれている両辺はまったく同じであるということ
100:福  本棚の奥に炒り豆見つけたり去年の豆に福は宿るか

完走報告  今ここにこうして走りきったことを感謝をこめて報告します
完走報告  松木さん急がせちゃってごめんなさい一位あらそい楽しかったね

by yuaruhi | 2010-02-03 23:50 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(0)

題詠blog2009まとめ

題詠blog2009で詠んだ歌をまとめてみました。


参加します  参加できることを嬉しく思います今年もよろしくお願いします
  
001:笑  オヤジギャグ時には受けることもある娘二人がちょっと笑った
002:一日  ようやくの思いで終える今日一日明日になればたやすい昨日
003:助  のびやかな肢体の少女は姿勢良く強く正しく助走路をゆく
004:ひだまり  ひだまりの真ん真ん中に陣取った太った猫が私をにらむ
005:調  草むしりしようと庭に出てみれば繰り返されるピアノの調べ
006:水玉  水玉のネクタイの奴うとましく決して水玉をまとわない吾
007:ランチ  梅地下の洋食の店マルマンのライトランチのクリームコロッケ
008:飾  結果としてよき事あれば良しとして玄関先に狸を飾る
009:ふわふわ  ふわふわかさらさら何れか一方にしなきゃならないリンスインシャンプー
010:街  みぞれなど降りだしそうな問屋街スプーンフォーク静かに光る
011:嫉妬  金のこと考えること多かりき嫉妬をしなくなったこの頃
012:達  ひたすらにバスが来るまでバスを待つ歩けば駅に達しているも
013:カタカナ  見るからに使用頻度の異なったカタカナカルタひらがなかるた
014:煮  引越すと水が変わるということを煮物の味で感じています
015:型  私の中を流れる血液の型はB型紅いB型
016:Uターン  正確に削り込まれたブーメランは正しく投げるとUターンする
017:解  解なしという解はある解ありという解はない解をさがさん
018:格差  賃金の格差はもはや仕方ないそれでもやはりお金は欲しい
019:ノート  駿河湾の深い所に沈めたい余白の多いキャンパスノート
020:貧  貧血で倒れた児童十五名超えてようやく朝礼終わる
021:くちばし  日本にきわめて普通に住んでいる烏は硬きくちばしを持つ
022:職  会社員以外の職は考えてなかったそうして育ったからに
023:シャツ  腕に肩に胸に冷たい白シャツに次第にわれの温度が移る
024:天ぷら  七間町天ぷらの店明月のかき揚げ丼の厚きかき揚げ
025:氷  水割りの氷は徐々に溶けてゆき昨日の空気の粒がはじける
026:コンビニ  コンビニの居心地の良さ耐え難く表に出れば北西の風
027:既  行く末を思う気持ちのない頃に繰り返された既視感の渦
028:透明  昔からよく知っている頃合でピンクレディーは透明になる
029:くしゃくしゃ  ポピーとかカーネーションとかソバージュとかとにかく俺はくしゃくしゃに弱い
030:牛  おもむろに樫の首枷はずされて解き放たれた牛ののろさよ
031:てっぺん  身長が百八十を超えるゆえ部長のてっぺんハゲは目立たず
032:世界  また一人また一人人が死ぬたびに薄まってゆく世界の歴史
033:冠  気がつけば娘二人の名の中に草冠が被さっており
034:序  生まれつき口の達者な人達に壊されてゆく年功序列
035:ロンドン  コロンボはロンドンにまでやって来たロンドン知らぬわれらのために
036:意図  妻の意図を見抜く私の能力はきっとどこかで活かされるだろう
037:藤  藤づるで花篭うまく編んだとて写真の賀状をよこす者あり
038:→  液晶のしくみを知ろうとするならばまずここ→を見よよくここ→も見よ
039:広  左手の中にすっぽり納まった広辞苑引くピピと右手で
040:すみれ  軒先の使い込まれたプランターにすきま無く咲く三色すみれ
041:越  水死体すぐ見つかって良かったと越前の漁師は事無く言いぬ
042:クリック  ダブルクリックうまくできずに困ってる専務の指を横目で見てる
043:係  引力と遠心力の関係を布団の中で考えている
044:わさび  新商品開発プロジェクトの席でチョコとわさびが比べられてる
045:幕  発車まで十五分とは長けれど幕の内の蓋開けず待ちおり
046:常識  常識をとことんまでも突き詰める奥村晃作さんになりたい
047:警  注意注意注意二回で警告で警告警告これでおしまい
048:逢  会うでなく逢うという字を書いた文記憶もろとも消したいのです
049:ソムリエ  久々のワインのために久々のソムリエナイフを探しています
050:災  災害に備えるために凶の出る確率高い神社に詣ず
051:言い訳  言い訳をしたい思いをこらえつつ負け組の人眉を曲げおり
052:縄  沖縄のソバは安くてなお美味く三食ソーキソバにて過ごす
053:妊娠  妊娠線を気にする妻に見る人は俺だけだよと言った過去あり
054:首  助手席に座らされてる人の目に首都高速はからまってゆく
055:式  時間にも境界線はあるもので華やぐこころ春離任式
056:アドレス  新しいメールアドレス決めるとき昔の彼女を思い出してる
057:縁  夏の日の庭の二本の青桐の間に置いた白い縁台
058:魔法  五千年前から世界経済は魔法の力で支えられてる
059:済  調理パン三つとコーヒー牛乳で済ませた昼に満足してる
060:引退  引退の宣言してもしなくても終わるときには終わるものです
061:ピンク  消え去ったピンクレディーは単純な画像処理にてまた現れる
062:坂  坂道を駆け上がるとき次に踏む予定の場所を次々に見る
063:ゆらり  地下二千メートル掘ってやっと出た温泉の名をゆらりとなせり
064:宮  焼酎のお湯割り飲もうよ宮田さん苦労は誰もしているのです
065:選挙  選挙には欠かさず出向いているものの同情票を入れること常
066:角  消しゴムのとがった角で消すような守りきれない約束もある
067:フルート  フルートのソロの響きの弱ければスポットライトは暗そうに見ゆ
068:秋刀魚  銀の針さも美味そうに光るゆえ細かき秋刀魚あまた掛かりぬ
069:隅  茶箪笥の隅に置かれた盃は四十数年間ずっと居る
070:CD  青色のCDケースに隠された矢井田瞳の青い舌べろ
071:痩  痩せたんじゃないか言われること多くそうなんですと明るく返す
072:瀬戸  右側に朽ちたドライブインがあり左を見れば瀬戸の島々
073:マスク  ワイヤーの入ったマスクの使い方娘に聞いて鼻型を取る
074:肩  まっすぐに肩のラインを整えて記念写真にまるく納まる
075:おまけ  ボンネットバスのおまけを付けるとはずるいやり方買ってしまうよ
076:住  先月から住み始めてるこの街も住み慣れた街にまたなるのだろう
077:屑  公園の落書き次々追って行き最後にわれは人間の屑
078:アンコール  お決まりのアンコール受けお決まりのオーバーオールでイルカあらわる
079:恥  買うときは自分を変えてやろうかと意気込んでいた恥ずかしい服
080:午後  午後一時丁度花粉症発症ス今年もよろしくお願いします
081:早  育児書の禁句ナンバーワンである早くしなさい言い後へこむ
082:源  おおよそに歌を詠もうとする者は源氏より平氏を好む
083:憂鬱  いざと言うときに備えて憂鬱と薔薇と檸檬は漢字で書ける
084:河  上野まで河馬を見に行きたいのですとても小さな河馬と聞きいて
085:クリスマス  クリスマスケーキの中でいちばんに抹殺されたバタークリーム
086:符  マイナスの符号のちから激しくて焦りはやがて諦めになる
087:気分  冷蔵庫開けたらアレがもう無くて今夜はとても気分が悪い
088:編  ミニョン巻きできる長さになるまではガーター編みをやめられません
089:テスト  ロールシャッハテストを受けてみたいけど何処まで行けば良いのだろうか
090:長  町長は女性と子供と老人を選んで話す笑みをつくって
091:冬  横暴な真冬をやり過ごす為に一二三四五枚着ている
092:夕焼け  あまりにも美しすぎる夕焼けに俺一人でもいいと思った
093:鼻  マスクしている人見るとその人の鼻のかたちがやけに気になる
094:彼方  そのかたち自由自在に変えながら空の彼方へ行くレジ袋
095:卓  食卓塩の瓶のかたちは脳内の決められた場所に焼き付いている
096:マイナス  マイナスの符号のちから激しくて諦めさえもやがて壊れる
097:断  飲み会の誘いを断りきれなくて微妙な笑みを浮かべうなずく
098:電気  静電気放散用のスティックを勇気をもって鉄扉にあてる
099:戻  最後には私の所に戻るならいいわと言われるのも怖いもの
100:好  焼きたてのベルギーワッフル妻が食い昨夜のお好み焼きわれが食う
  
完走報告  ありがとう今年も無事に走り切ることできました二月吉日

by yuaruhi | 2009-02-22 23:50 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(0)

題詠blog2008まとめ

題詠blog2008で詠んだ歌をまとめてみました。


参加表明  昨年は半ばで折れた今年こそ走り切るぞの参加表明

001:おはよう  散々に言い合いをした次の朝さらりと言ってのけるおはよう
002:次  次は無い幾度言われてきたことか次は無くとも我ここに在り
003:理由  理由など後から付いてくるものと一眼レフのカタログに見入る
004:塩  古の塩の道とふ国道に融雪塩を大量に撒く
005:放  なめらかな放物線ではないけれどキャッチボールはつながっている
006:ドラマ  いつか見たドラマのような結末を夢の続きに期待している
007:壁  どうしても破れぬ壁は登ったり下を掘ったりする手もあるさ
008:守  衝動で買ってしまった守り札何に怯える衝動なりや
009:会話  スタートが肝心などとうそぶいて英語会話を始める四月
010:蝶  激しさとなめかましさと危うさを背負いて蝶は暮れの空行く
011:除  残酷な未来を予見させぬようまっすぐ白く咲く除虫菊
012:ダイヤ  箱の中眠るダイヤは起きる気も無く我もまた起こす気も無し
013:優  嬉しさを悟られぬよう下を向き準優勝の盾を授かる
014:泉  肩こりと腰痛に効く温泉に四時間かけて電車で向かう
015:アジア  世も末と少なからぬ人思うらんアジアの果てまで届くボジョレー
016:%  120%などあり得ない100%でようやく奇跡
017:頭  私は特別頭は良くないと東大卒は自慢げに言う
018:集  雨粒を一粒一粒一粒一粒集めて集めて海をつくった
019:豆腐  うたかたの利尻昆布の切なさは豆腐の白さを乗り越えてゆく
020:鳩  境内に群れなす鳩は各々のリズムを保ち豆をついばむ
021:サッカー  新しいサッカーシューズが嬉しくて闇雲に走る少年だった
022:低  低すぎる空を突き抜け突き抜けて伸びよ竹の子とがったままで
023:用紙  何書こう問題さえもわからない白い明日の答案用紙
024:岸  彼岸には田舎へ帰るつもりにてみやげ話をカバンに詰める
025:あられ  一袋いっぱい百円欠けあられその欠けゆえにひときわ美味し
026:基  基本の基よりも手前に戻されてスタート地点もわからないまま
027:消毒  傷むほど早く治ると錯覚し消毒液をたくさん使う
028:供  仏壇に供えたキュウリの馬に乗り黄泉の入り口ツアーもいいね
029:杖  あまりにも夢が沢山ありすぎる魔法の杖は一本でいい
030:湯気  久々の鍋はしゃぶしゃぶ嬉々として湯気の間に間に交わる箸々
031:忍  この土地はかつて忍者の住んだ里今は私の住んでいる街
032:ルージュ  笑わせてくれる最後の最後までルージュで書いた別れの言葉
033:すいか  一粒の種が一渦の銀河ならすいかみたいに宇宙はまるい
034:岡  岡山と広島どちらが近いのかすぐに調べるきっと忘れる
035:過去  十数年ぶりに出会ったチーママに過去への記憶が加速してゆく
036:船  ゆっくりと岸を離れる遊覧船大きく手を振る見知らぬ同士
037:V  VとB間違えたってそのままに喋ればいいさきっと通じる
038:有  提出日だけ空欄で仕舞い込む有給休暇届出用紙
039:王子  何にでも王子と付けて幸せに跳び箱王子計算王子
040:粘  納豆にもしも粘りが無かったらこれほど好きでは無かっただろう
041:存在  おもむろに空が二つに割れたなら神の存在信じてやるさ
042:鱗  言いたくても言い返せないもどかしさ逆さ鱗の一つも欲しい
043:宝くじ  番号がかすりもしない宝くじかすってるよりむしろ幸せ
044:鈴  各々は良き音の鈴を持ちたれど彼の人の首に掛ける者無し
045:楽譜  フルートのソロが始まりホッとして次に備えて楽譜をめくる
046:設  設計図何枚書いても結局は安い方から二番目になる
047:ひまわり  びっしりと種を抱えたひまわりは諦めたように頭を垂れる
048:凧  でたらめな風を受け止めきれぬなら凧よゆっくり降りておいで
049:礼  年配のあなたの深い一礼を私は忘れる事が出来ない
050:確率  無駄な事わかっているが七日後の降水確率にらみ付けてる
051:熊  同じ径何度も巡る白熊に意味見つけんと我暫し見る
052:考  あんた何考えてるかわからないやれやれ何とか収まりました
053:キヨスク  キヨスクが二ヶ所あったら比べ見て人恋しそうな方でガム買う
054:笛  鼓笛隊ずらり並んだ縦笛はその他大勢うちの子もいる
055:乾燥  何物かが乾燥し切ったコップ有り男やもめの先輩の家
056:悩  あれこれと悩まぬ様に決めている出先の昼はとんかつ定食
057:パジャマ  午後十時パジャマのままでビールなど買い込んでいるコンビニ事情
058:帽  被らされていたのは巨人の野球帽やっと言えるよ俺は虎ファン
059:ごはん  拒まれてどうにもならない心持ち炊けたごはんの匂いのような
060:郎  聞こえないように放ったバカ野郎妻はしっかり受け止めていた
061:@  (@_@)(カッコアットアンダーアットカッコ閉じ)軽いめまいを素早く打鍵
062:浅  缶詰を浅いお皿に盛ってみた一人っきりの遅い昼飯
063:スリッパ  凸凹のスリッパ体に良さそうで時々履いてその気になって
064:可憐  その青き可憐な花はその名前知られぬようにひっそりと咲く
065:眩  眩惑の瞳キラキラ光線を受け止める盾は透明である
066:ひとりごと  二人以上いるからこそのひとりごと一人だったら自分と喋る
067:葱  九条葱山と盛られたラーメンを携帯で撮り一気に食す
068:踊  三歳の姪に懐いてもらおうとよくわからない踊りを踊る
069:呼吸  初恋のあの娘に出会ってしまったら呼吸の仕方を忘れてもいい
070:籍  ああ俺も父親なんだなあなんて改めて見る戸籍謄本
071:メール  念のためメールアドレス書いた紙いつも持ってる念のためって?
072:緑  黄緑が嫌いになった雨蛙ブロック塀にしがみついてる
073:寄  寄生虫博物館に行きたいが何かのついででないとちょっと
074:銀行  銀行に涼を求めて立ち寄りて中国ファンドに興味ある振り
075:量  工場で量産された食品をうまいうまいと毎日食す
076:ジャンプ  砂の中踏み切り板が見当たらず未だにジャンプできないでいる
077:横  横風に流されつつもハンドルを微調整して私は進む
078:合図  目配せと頷きだけを合図とし棟梁と弟子はただ黙々と
079:児  二十年展示内容変わらない児童会館悲し懐かし
080:Lサイズ  伸びるかも縮むかもなど散々に悩んだ末にLサイズを選ぶ
081:嵐  ことのほか会話もはずむ不可思議な嵐の夜は静かに更ける
082:研  四時を過ぎ星も眠りに就く頃に研究棟の灯りは消える
083:名古屋  空っぽな重い心を乗せている名古屋止まりのひかり最終
084:球  訳せない言葉は訳さなくていいベースボールと野球は違う
085:うがい  愛なんてもう無いんだね入念にうがいする君僕は見ぬふり
086:恵  パソコンが遅いだ何だと文句言い恵まれている今日が過ぎゆく
087:天使  グレートでファンタスティックでマーべラス天使と人が闘うなんて
088:錯  十年の試行錯誤が一瞬の閃きを産むそう信じたい
089:減  我が内に蠢く小さき虫達は減ることも無く増えることも無し
090:メダル  金銀のメダルあるから次は銅娘は笑って半紙に向かう
091:渇  極限のエクスタシーを得るために渇いた喉をこしらえておく
092:生い立ち  生い立ちの記の第二章思春期は脚色したい事柄ばかり
093:周  観覧車一周回りきるまでにやっておくべき事を行う
094:沈黙  望んではいないけれども死ぬまでに見たい気もする沈黙の春
095:しっぽ  なぜしっぽ無いんだろうと娘らは思いもよらぬ問い投げかける
096:複  複雑な組木細工は崩したい崩したくない葛藤である
097:訴  涙溜め小さな瞳は訴えるイチゴアイスを食べたかったと
098:地下  清々と涼風を呼ぶ竹林は地下の支配を企んでいる
099:勇  底無しの明るさを持つ海賊に勇気の意味を教わっている
100:おやすみ  我にしか聞こえぬ声で我に云うおやすみなさいそしてひとりで

完走報告  素晴らしい機会を本当にありがとう三月吉日ここに完走

by yuaruhi | 2008-03-27 23:50 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(0)

題詠blog2007まとめ

題詠blog2007で詠んだ歌をまとめてみました。(未完走)


参加表明  走ります息が切れたら休みます景色楽しみながらゆっくり
参加表明  故あってブログネームを変えました参加表明ここに新たに(ゆあるひ改め夏実麦太朗です。よろしく。)
  
001:始  五を消して六を書き込む始まりは不安が三で期待が七で
002:晴  晴れの日も雨の日もあるつないだ手離さないよう離れないよう
003:屋根  生まれくる前の感覚なのかなあ屋根裏部屋が好きなんだよね
004:限  踏ん切りを付けられなくて明日もまた今日限りって言うんだろうな
005:しあわせ  これということはなんにもなしの日日あるいはそんなしあわせもいい
006:使  捨てられなくなってしまった使い込むほどにいい味出してきやがる
007:スプーン  角砂糖ティースプーンに二個乗せるまったりしたい甘口の午後
008:種  土のちから水のやさしさ受けとめて種は決意の時を迎える
009:週末  週末に思いはせてた木曜日しがみついてる今日日曜日
010:握  二百円握って角の駄菓子屋へ次の水曜晴れるといいね
011:すきま  テトリスで良かったすきまが埋まらずに岩に埋もれてしまう運命
012:赤  離れてもつながっているいつまでも母さんの手と赤ちゃんの手と
013:スポーツ  とりたてて趣味は無いのでスポーツを見るのが好きと言うことにする
014:温  加速つけ進む地球温暖化厳しい現実楽観の日々
015:一緒  えも言われぬ親近感のようなもの生まれた月日一緒だったり
016:吹  吹く風にまかせればいい大丈夫あたまに綿毛ついているから
017:玉ねぎ  生きてると色んなことがあるものさ細かく刻みすぎた玉ねぎ
018:酸  燃焼は激しい酸化炎色は元素特有野焼き見ている
019:男  転んでも泣くのを我慢できた日は覚えているよ男の子だった
020:メトロ  心地良しメトロノームで刻む音心拍数に合わせてみたり
021:競  走ること許されなくて急かされて競歩みたいでああもういいよ
022:記号  暖かく眠たい午後の一限目記号めく文字ゆらぐ罫線
023:誰  この空を君にあげると言ってみた誰のものでもない空だから
024:バランス  月曜日朝雨微熱行きたくは無いけれど行くそんなバランス
025:化  時々は優しい顔も見せたよね化けて出られずただ見守っている
026:地図  地図を見る助手席の妻に怒られる勘で進むとまた怒られる
027:給  小遣いを貰うこの日を待ちわびる月給取りとなりし今でも
028:カーテン  一秒と狂わぬ時計もあるけれどカーテンを引けば夜が始まる
029:国  誰も見たことはないはずの天国どうぞ勝手に憧れちゃえば
030:いたずら  風紋はいたずら風の仕業だと分かってるけどまた見に来てる
031:雪  各々が好みのアイスを食べている表の雪は止みそうに無い
032:ニュース  お人好しでおっちょこちょいなこそ泥がニュースの主役になって欲しいな
033:太陽  太陽系地球日本云々と宛名書きたき年頃ぞ有り
034:配  昼休み無人の会議テーブルに役職順に資料を配る
035:昭和  錆び付いた手押しポンプをのぞき込む昭和のかけらを捜してしまう
036:湯  焼酎を注いだ後に湯を注ぐ逆の手順は考えにくい
037:片思い  今までもそしてもちろんこれからも片思いって続くんだよね
038:穴  鰻より穴子の方が塩辛い食べてみなけりゃワカラナイのに
039:理想  現実という名の杭につながれて這うようにして理想へと向かう
040:ボタン  やり直し出来ないことも無いけれど掛け間違えた始めのボタン
041:障  ふうちゃんは障子の向こう見つけるのもう少しだけ待ってあげよう
042:海  海を見に行きたいなんて言ってみた寂しい振りがバレバレですね
043:ためいき  大丈夫?なんて問われて平気だよ!なんて答えてためいきをつく
044:寺  山裾の無住の寺の片隅に地蔵尊立つ前垂れ赤く
045:トマト  となり畝のイチゴの赤に負けまいとトマトは実る今日はや真夏日
046:階段  欲望という名の階段登りたい様な気もするそうでない気も
047:没  我が内に埋没している何ものかを掘る道具さえ見つけられない
048:毛糸  あやとりは赤い毛糸に限ります絡まることを前提として
049:約  妻喋る枝葉花まで付けながら要約すれば一言で済む
050:仮面  とりあえず今を何とかする為に仮面の上に仮面を付ける
051:宙  マシュマロでプールを満たし宙返り本当の夢はそんなものです
052:あこがれ  晴れならば日がな行き交う飛行機を眺めていたいそんなあこがれ
053:爪  妻も子も出かけて一人面白いテレビも無くて雨爪を切る
054:電車  この溝は路面電車のレール跡目を細め父どこか得意げ
055:労  労働の後の一杯美味かりしこの一杯の為の一日
056:タオル  幼き娘タオルケットを蹴り飛ばし敷布団をもはみ出して朝
057:空気  原因は肩でも腰でも目でもなく空気を読むのに疲れ果ててる
058:鐘  鐘楼は夕日と重ねて見ていたい影絵の如き紅と黒
059:ひらがな  ひらがなで話しかけてるおばあちゃん漢字もたくさん書けるんだよ
060:キス  森の木のエキスを吸ってカブト虫丸々として堂々として
061:論  結論を急ぎ過ぎてるわかってるわかってるけど急ごうとする

by yuaruhi | 2007-08-01 23:50 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(0)

題詠100首blog(2006年)まとめ

題詠100首blog(2006年)で詠んだ歌をまとめてみました。


参加します  初めての参加になりますよろしくね見事完走できるといいな
  
001:声(練習)  虫の声に心和むることよりも和むる心持つこと嬉し
001:風  夜半には冷たい雨も上がるとふ明日はやさしい風が吹くかな
002:指  乳飲み子と指を比べて笑む我が子小さき者には勝てるはず無し
003:手紙  末娘の綴りし手紙胸に抱き祖父は夜空の星となりたり
004:キッチン  午後十時過ぎには書斎として使うキッチン度々酒場となりぬ
005:並  この夏は平年並みの暑さです気休めまでのウェザーレポート
006:自転車  うれしさのあふれるままにそのままに自転車の少女風切り走る
007:揺  八時間電車に揺られたどり着くここ故郷は雪のなき国
008:親  父親としての振舞い分からずも父親らしき振舞いの日々
009:椅子  車椅子のお客を運ぶ駅員の手際の良さに安堵を覚ゆ
010:桜  明日には持って行きたくない想い埋め尽くすまでに散れ桜花
011:からっぽ  からっぽになってしまった我が胸を満たすがごとき十三夜月
012:噛  一生に一度か二度の事ゆえにメダルの噛み方ぎこち無きかな
013:クリーム  グローブに保護クリームを擦り込んで革の香りも野球の醍醐味
014:刻  刻々と変わりゆくのは周りだけではないことを誰か教えて
015:秘密  昔々空き地に造りし秘密基地今は心の中に造りぬ
016:せせらぎ  せせらぎの綺麗なここにいつの日か住みたしここは老人ホーム
017:医  ハーフマラソン五位入賞の楯を見て掛かりつけ医の信頼の増し
018:スカート  PTAの会合があるとか何とかで妻は春色のスカートを買い
019:雨  雨上がり西日差してるさあ急げみんなで虹を見に行こうよ
020:信号  事故多き辻に信号やっと付き赤で安心青で安全
021:美  ゆっくりと見て頂戴と言ってるね霧の美ヶ原高原
022:レントゲン  骨の無い人間などはいないこと示す機械がレントゲンなり
023:結  初めての紐靴を履き小六の結んでは解き解いては結び
024:牛乳  牛乳の製造装置の如く也経産牛未経産牛
025:とんぼ  赤とんぼプール帰りの子等と行く追いつ追われつ付かず離れず
026:垂  交わらん為にニ次元まで堕ちる水平の君垂直の僕
027:嘘  僕の嘘君は見抜いてしまうから僕は無口になってしまった
028:おたく  こだわりも細分化されし昨今は我もおたくや彼もおたくや
029:草  殺される前に漸く雑草と言う名を貰い其の時を待つ
030:政治  テレビジョン見る限りでは政治家と評論家との区別つかざり
031:寂  拝観料六百円を支払えば寂なる時空を得られると言う
032:上海  人間は不可解なもの山の上海の中まで苦労して行く
033:鍵  今持っていたはずの鍵失えり口でも付いていればいいのに
034:シャンプー  短髪の我はシャンプー楽なるも年年歳歳楽になるらん
035:株  株の本色とりどりに縁日のお面のごとく並べられたり
036:組  更新の止まったページにまだ残るサクラ幼稚園モモ組の娘
037:花びら  遅すぎる花見なれども花びらの舞を愛でつつ冷酒うまし
038:灯  街灯に細かい虫が迷い込み塵の一つとなってしまえり
039:乙女  お嬢さんお尻が半分見えてます乙女の姿暫し咎めん
040:道  よれよれのジャージ上下を着こなして犬連れ人はあぜ道をゆく
041:こだま  園児らはこだまのこだまを聞きたくて向こうの山に呼びかけてるよ
042:豆  倒れてもなお立ち上がる豆力士またぶつかってまた投げられる
043:曲線  老先生魔法のチョークを掴み取り双曲線を楽々描く
044:飛  飛び地なる珍しき場所のあるを知り地図を読むのが好きになりたり
045:コピー  複写機はガラスの汚れもコピーして己の意思を示そうとする
046:凍  端っこの凍ったマグロを頬張れば海の記憶が歯茎にしみる
047:辞書  辞書を引く忘れてた字を思い出す次の日もまた同じことする
048:アイドル  新孫が生まれる度に爺婆のアイドル年譜書き換えられる
049:戦争  戦争をしない様にと戦争をまたも始める人は死にゆく
050:萌  芽吹く春草萌える夏枯れる秋何も無い冬何も無い我
051:しずく  明け方には星のしずくが降るというこの日ばかりは街の灯疎まし
052:舞  獅子舞に頭を噛んでもらおうと我が子抱きて恐る恐る寄る
053:ブログ  ブログって何って感じで始めたが今では五つ持つ身となりぬ
054:虫  治療中新たな虫歯見つかりて運は良けれど嬉しくも無し
055:頬  旧友に大丈夫かと問われたり確かに頬はこけてはきたが
056:とおせんぼ  その後にこちょこちょ攻撃されること知った上でのとおせんぼかな
057:鏡  中仙道鏡の里はおとといがあした来る様なゆっくりの里
058:抵抗  我一人水の抵抗受けているスワンは泳ぐ子供ははしゃぐ
059:くちびる  連休も五日続けばくちびるを開かず終える一日もあり
060:韓  韓国へ旅行に行きて買い過ぎて残りし所持金僅か百ウォン
061:注射  集中力と忍耐力に効く注射あれば一本打って下さい
062:竹  竹馬を作ったみんな元気かと父からメール連休間近
063:オペラ  講堂の古さ気にする振りをしてオペラ歌手は笑いを誘う
064:百合  住職の仕業か風の気まぐれか主無き墓所に白百合の咲く
065:鳴  難解な推理小説読み終えて煩きまでに雀鳴く朝
066:ふたり  どうしても重ねることができなくて並べて見てるふたりの記憶
067:事務  事務的に動けば良いとは言うもののいざ試合では熱くなります
068:報  一週間天気予報を見続けた娘は明日から修学旅行
069:カフェ  気休めにカフェイン錠剤飲み下し臨む会議が近頃多し
070:章  人生に章立てあれば新たなる章に入らんと思うこと常
071:老人  老人と呼んでももはや怒られまい祖母はもうすぐ百歳になる
072:箱  捨てられぬ要らない物を詰め込んだブリキの箱を宝箱と言う
073:トランプ  勝たぬよう負け過ぎぬよう努力するババ抜きジジ抜き娘とトランプ
074:水晶  水晶玉覗いてみたい見たいのは晩のおかずと明日の天気
075:打  弟は上手に火打石使う遠い時代の人のごとくに
076:あくび  午前四時ねむりの王が降りてきてあくびの姫は降りてこなくて
077:針  昇華したフタール酸は束の間の針状結晶の後に溶けゆく
078:予想  あの時と今は状況違うのさ予想次の次は言訳
079:芽  夏の庭絶え無く芽吹く雑草を抜かねばならぬ抜かねばならぬ
080:響  ブラームス交響曲第四番を何故か気に入りそればかり聴く
081:硝子  捜すのは大変だよとうな垂れて硝子の靴をただ待っている
082:整  緑色は体の調子を整える野菜食うたび思い出すなり
083:拝  幾万の人に拝まれ崇められ千年余り動けずに居る
084:世紀  元号と世紀をまたぎしぶとくも我生きている生かされている
085:富  見慣れてる我も見入ってしまう程薩たトンネルうち出でて富士
086:メイド  心からのおかえりなさい聞けるならメイドカフェなるところ行きたし
087:朗読  郎と朗読み方同じでも違う自己紹介で太朗こだわる
088:銀  銀紙を舐るが如き心地なり悔しさ故に涙は落ちる
089:無理  なにも無理する必要は無いんだと言い聞かせてる遠い夕暮れ
090:匂  けしは咲くイチゴは実る蝶は舞う土の匂いを嗅ぎたくもなる
091:砂糖  しっとりと憂いを含む白砂糖いいよ時には怒ってみても
092:滑  曇り空ただまっすぐに滑走路あなたの帰りを待っています
093:落  暗い暗い底無し井戸に落ちてゆく疲れと焦り目覚めても闇
094:流行  流行は再びめぐり来るという私は同じ服を着て待つ
095:誤  R-2-Aバルブの誤作動警報に脳よりもまず手足が動く
096:器  裏返しにcavalloのスペル刻まれた陶器をもらう縁起物らし
097:告白  ぼんやりと君の告白聞いていた淡い空気の粒が凍った
098:テレビ  あと五年持ってくれよと祈りつつ古いテレビを今日も見ている
099:刺  若き日の我の嗜好に従って母は刺身を用意して待つ
100:題  終わらない課題の如き本達に囲まれている少し幸せ

完走報告  今ここに題詠百首完走を報告します五月吉日

by yuaruhi | 2006-05-28 23:50 | 短歌まとめ | Trackback | Comments(0)